富山きのこクラブ

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ピスの押し出し工具作成

2008年03月15日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様
栗林さんから、ピスの押し出し工具の試作レポートが寄せられました。ファイルが重たいので、写真などを一部編集してお伝えします。

_/_/_/ ピスの押し出し工具作成 栗林義弘 _/_/_/
今日、早速『髄の押出し工具』作りました。
橋屋さんのを使ってみて、アルミ棒より、鋼材かステンレス材の方が強度があって、良いことがわかりました。
 帰りに材料を買って、家で試作しました。一応5㎜と6ミリのものを2組作成しました。1時間程度で完了しましたので、手順書を作成しました。

① 購入品(カーマ呉羽店)
1
6mm×300mmの丸鋼クギ(v形ペグ)   @108×2=216円
5mm×350mmの丸鋼クギ(打込みLカン) @89×2=178円
カツラ(木)丸棒25φ×300  @248×2=496円
合計=890円

② 取っ手の作成
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取っ手用に100mm程度に切断し、ヤスリで切り口を仕上げる。1本で3ケ作成できる。

③ 丸鋼の切断
3
次に、丸鋼の切断には電気サンダーを用いる。切り口が直角になるように仕上げ、面取りをする。
取っ手のために切断した丸棒の中心に5mmと6mmの穴をあける。(電気ドリルを使用)50mm程度の深さにする。
丸鋼の長さをの長さに切断する。曲がっているほうを切断する。

④ 完成品
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5mmと6mmの双方に別け、穴に釘を入れてハンマーで打ち込むと、上の写真のように仕上がる。
同様に4mmと7mmのものを作成すると、太さに合せて髄を抜く時の使用勝手が良い。

⑤ タニウツギの枝
5
ニワトコやタニウツギ又はキブシ・ヤマブキ等の昨年伸びた枝を、100mm程度の長さに選定はさみで切断する。なるべく直線のものが良い。また、節の部分は内部が歪なので丸鋼が中で引っかかり易いため、節~節間で切断すると良い。
太い髄が良いのだが、枝が太いから髄も太いとは限らない。同じ枝でも枝分かれした元の部分より、枝の先端に行くほど髄の占める割合が多いので、枝の中間辺りが一番良い状態の髄が取れるようだ。

⑥ 髄の押し出し
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枝の髄の部分に押し工具を当て、写真のようにして髄を押しぬく。
押し出す方向は、細いほうに当て、太いほうに抜く。
枝の切断面を見て、髄の太さに応じて工具の丸鋼のサイズを選ぶので、3ミリ~7ミリ程度の間の太さを揃えておくとベターである。
又、枝の長さは100mm程度の長さが一番良いが、ミクロメーターで使用するときは、30ミリ程度に切断して使うので、小さくても良い。
ただし、枝の長さが小さいと、左手で持つのに小さすぎて力が入らないし、押し出したとき、柄と枝の間で手の皮膚を挟で、血豆を作ることになる。長すぎると押し出すのに、非常に大きな力が必要になる。従って、100mm程度で節がないのが丁度良い。
髄は、圧縮されて勢いよく飛び出す。柄と材の間に左手の皮を挟むので、怪我をしないように注意をして作業をする必要がある。
押し出された髄は、顕微鏡観察のためのピスとして使用するが、そのままだと長い時間が経つと『カビ』が発生するので、一日ほど冷蔵庫に入れた後、日陰の風の当たる所で乾燥する

⑥ 押し出された髄と樹皮
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 剃刀の刃で切断してみると、キブシの髄が一番ピスとして良い。髄自体がきめこまかで柔らかである。
 ニワトコの髄は一番太いものが取れるが、髄の目は一番粗いのでぼそぼそ感があり、剃刀の刃が少し切れなくなると引っ掛かる。
 その他ではヤマブキの髄も使い勝手が良い。しかし、あまり太いものがないので3mm程度の『押し出し工具』がないと使用できない。
 髄の太さは6mm以上のものが良いが、こればかりは枝を切ってみないと中の状態がわからない。ついつい枝の細い部分も採取してしまう。(勿体ない思いがあり)しかし、細いピスはミクロメーターを使用する場合に、隙間が出来て切片を切るときにピスが動き、作業がしにくいし失敗が多い。また、手で切る場合も試料を挟みにくいし、大きな試料ははみ出すので使えない。
以上。


ツバキキンカクチャワンタケ

2008年03月15日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様
日増しに暖かくなって外出も楽しくなる今日このころです。先週の日曜日に氷見、石川県境にある”老谷の大椿”を観てきました。
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ここの大椿は看板によると日本有数の椿の大樹(ヤブツバキ)と書いてありましたがチヨット見ではそんなに大きくは感じませんでした。
目的は、念願のツバキキンカクチャワンタケ探しです。今回初めて5~6個見つけました。 ツバキの花はまだ少し早く、まばらに咲いている感じで今週後半から来週あたりが満開と思われます。
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ツバキキンカクキンチャワンタケは今年以前に咲き落ちたツバキの花びらに菌核をつくり発生するもので、大きさは1~5mmほどで比較的日当たりのよいところで見つけました。
実は先週に薬勝寺池のヤブツバキの下を丹念に探しましたがなく、今朝また行ったところ執念で2個見つけました。
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落ちたツバキの花が毎年掃き清められるところには発生せず、積もり放題のところを探すと比較的容易に見つけられるようです。
_/_/_/_/_/ 四ツ木_/_/_/_/_/