数日前くらいにtwitter上で研究者たちの揉め事が目にとまりました。それは、SNSという誰でも見ることができる公の場で、男性研究者とその味方が女性研究者へハラスメントをしたという出来事でした。
揉め事は検索すれば出てくると思うので解説しません。
その被害者がこの本の著者:北村紗衣で、前からシェイクスピアや舞台/映画の批評、英文学が専門の方なのでネットで文を読む機会はありましたが、揉め事がきっかけで本を始めて読みました。
(私と同じような動きをされた方も多いのでは?)
タイトル通り、研究者の著書でもエッセイ集なので私のような素人にも読みやすく書かれ、フェミニスト批評の見地からクリスティー作品(ドラマ含む)やオスカー・ワイルド、チェーホフ、バージニア・ウルフ、その他映画作品などが素材なので、今まで見たことなかった有名な映画も「へえ、そうなんだ、ちょっと見てみたい」という気になりました。
それと私はディズニー社のファンではなく、どちらかというとアンチなんですが、北村先生もそうでその理由が文章化されていて、文字化する才能というか技術ってできれば身につけたいものだなあ〜と改めて。
でもひとつ、「へっ?!」と思ったのは、クレア・デインズとキャリー・マリガンのことを(相手役のレオナルド・ディカプリオの輝くばかりの美しさに比べて)という限定は付いているのですが、「ちょっとばかしブス」と書いてあったことです。ふたりの女優さんはそりゃあニコール・キッドマンみたいな万人の認める美人に比べたら見劣りするのかもしれませんが主役クラスだから、それはイコール美人で「ちょっと」がついても決してブスではないと私は思っていました。まあ主役=美形と言い切るには例外はあるけど。多分、私の「へっ?!」はディカプリオのファンではないので「彼に比べて見劣りする」というふうに見えないからだと思います。
ところで、フェミニズムに関しては、最近がんばって聞いたオーディブルの「SLAINE」でもひしひしと感じたポイントでした。
例えば「スレインは、他の男のように元々は女性が支配するという考え方を受け入れ難いということがなかった」と出てきて、彼の容姿はマッチョでいかにも男性中心的に見えるのに、実は偏見がないために勝利への道を開くというストーリーで、これが古代ケルト神話という形を借りて男性をかなり含むであろうファンの人気を得ているというのだから頼もしいです。
ということで「SLAINE」はもう耳で聞いただけでいいよ、という気になっていたのですが、やっぱりもっと詳しく知りたくなり、ポチる時が来たかな〜