そして、ラストのジョンの言葉。とても心に染みましたね・・・
日本語も悪くなかったけど、英語もいいと思うので書いておきます。
(後半)
Please, there's just one more thing. One more thing.
One more miracle, Sherlock, for me.
Don't be ....dead. Would you do that, just for me? Just stop it, stop this....
英語で何か頼む時、ちょっとしたことでも最後に"for me "がよくつくんです。だから通常は深い意味のない言葉なんだけど、この場合は意味を込めているように思います。このエピソードでは世間の評判がポイントになっているし、初回からジョンはいつも評判を気にしてたし。でもこの2番目のjust for meには、「世間なんてどうでもいい。自分には君がいてほしい」という気持ちが聞こえてきました。
最後に!お兄様の謎!!
ジョンは一応マイクロフトがジム・モリアーティを監禁、コード情報と引換えにシャーロックの半生の記録を渡した・・・と結論づけていますけれど、腑に落ちません~~。マイクロフトは明言してない。このモヤモヤ感には身に覚えがあります。「ハリー・ポッター」の最終章の前にスネイプの立ち位置が見えなくなった時!そしてその驚きの真相は見事に物語全体の伏線となっていました。せっかくゲイティスさんが演じるお兄様なんだし、マイクロフトが影で糸を操り、ジョンに見えた事実とまったく違う真実の表層がこれらのエピソードだった・・・・というシリーズ3がやって来ないかな~~!!
「I O U」、221Bの隠しカメラ、グリム童話と赤い封印の封筒、新聞記者キティ・ライリーの役割、この辺をすっきりさせて欲しいですぅ。
そして、キティに渡ったシャーロックの半生、実はすっごく読みたいです。
8/11追記
屋上でのモリアーティの台詞
(SHが笑って「君は計画を止めることができる」JM「でも君にそれをさせられるかな?」の後)
「Your big brother and all the king's horses couldn't make me do a thing I didn't want to./兄上にも王の馬にも僕がやりたくないことはさせられなかったのに」
このall the king's horsesはテレビでは省かれちゃってたけど、ハンプティ・ダンプティの一節と同じで、実は日本語訳をとても楽しみにしていただけにガックリ。童謡ではハンプティ・ダンプティは a great fall をして、王の馬と家来でも元に戻せなかった。モリアーティは「兄上と政府機関」という意味で使った言葉遊びだろうけど、うーん、落ちるのはシャーロックであって、君じゃないでしょ、と突っ込みたくなってしまった。日本語訳なかったし、残るモヤモヤ。
そうそう、この後出て来る、「fairy tale」と「You're on the side of the angels.」って和訳は?「童話」?「お話」?このふたりに似つかわしくない単語だけに気になります。後者の方は「天使達の味方」?意訳して「善人のお仲間」?でもやっぱり「天使」は残して欲しいな。悪魔のモリアーティにふさわしい単語だから。
そしてこの後、無罪になるため陪審員を脅迫したことを「Easy peasy」と言っていた。どんな和訳だったのでしょう。これって、「か~んたん」って言う子供っぽいかわいらしいボキャブラリーなんですよね。ラストの屋根の上でも「Atta boy」ってこれも子供に使う褒め言葉だし、シリーズ1でも「Round round garden, like a teddy bear」を子供の手遊び歌に最も合わないシャーロックが歌ったり、拳銃突きつけ緊張みなぎるプールシーンで「Dear Jim, please~~」と子供番組真似したり、よく出てきますよね。モファット&ゲイティスさん版のピーターパン=「大人にならない男の子」の暗示かな。
8/11追記「easy peasy」の前の台詞
「and every person has their pressure point, someone that they want to protect from harm.誰にでも弱点がある。守ってあげたい人がね。」ってモリアーティが言ったこと、私は陪審員恐喝のことだと聞いてたけど、これ、シャーロックのことも言ってたんですね!だってその直後の会話でSH「どうやって僕を破滅させるんだ?」JM「僕は言ったよ~」って。。。(日本語訳記憶ないけど確かこんな意味)追記ここまで
↑このシーンでも、シャーロックがモリアーティのことを「He's been a bit naughty.」→私なら「最近ちょっと悪い子なんだ。」NHKの訳楽しみ。その直後に固くビシッと「For the sake of law and order, I suggest you avoid all future attempts at a relationship, Molly.」が来るのが余計におかしい。「法と秩序のために、今後いかなる恋愛への企ても回避することをお勧めするね。」でしょうか。
そうだ、ここにハードでおしゃれな男の話に似合わないもの、がまだありました。
モリー・フーパーのさくらんぼのカーディガンが!! 写真はWear Sherlock BBCさんからお借りしました
ジョン「Don't do that.」(それやめろよ)
シャーロック「Do What?」(何を?)
J「The Look.」(あれになってる)
S「The Look?」(何に?)
J「You're doing The Look again.」(またあれをやってるんだ)
S「I can't see it, can I?」(だって見えないぞ)鏡見て「It's my face.」(僕の顔だ)
J「Yes, and it's doing a thing. You're doing a "We both know what't really going on here" face.」
(そう、その顔がまたやってる。”何が起きてるかはオレたち分かってる” 顔だよ」
S「Well we do.」(だって分かってるだろ)
J「No. I don't. Which is why I find The Face is so annoying.」
(いや。オレは分かってない。だからその顔はかなりムカつくんだ)
新聞は全48p: シャーロックのウェブ「The Science of Deduction」や
ジョンやモリーのブログの作者さんのインタヴュー シリーズ2エピソードのドイルの原作や他のホームズ映画との関連比較 ドイツ語版のメイキングオブ&声優さん紹介 Joe RiggsさんによるThe Memory Palace Sherlockologyメンバーのインタヴュー&他のファン・サイトの紹介 10月発売予定の公式ガイドブック「SHERLOCK:THE CASEBOOK」著者の紹介とインタヴュー
・・・・などなどなど、盛りだくさん!私もまだ読み終わってません・・・!
The Baker Street Chronicle
ドイルが住んでた家「アンダーショウ」が実はまだ開発業者の上告と闘い中なので
フェイスブックで「いいね」して欲しいそうです。
オーダーもこちらのリンクからできます。なにかに現在売り切れと書いてあるのを見ましたが
新聞なのに1st Editionとあるから、増刷予定ありと推測します。
この村のあるデヴォンと聞けばスコーン+クロテッドクリームの「クリーム・ティー」を思い出す。デヴォン・クリームはロンドンのスーパーでも売ってる。
エピソード冒頭、ニコチン禁断症状を見かねたハドソン夫人が「お茶でも飲んで」と提案した時には「お茶より7%増強じゃなきゃダメ」と却下したのに、依頼人ヘンリーに煙草を吸わせてその煙で満足、しかも事件は価値なしとの判断したシャーロックがヘンリーを追い返そうとして「Off to Devon with me. Have a cream tea on me.デヴォンに行って。クリーム・ティーして。」と言ってたのは、土地の連想ですよね。
<勝手にキーワード犬を探せ>
夜、パブの暖炉の前で超不機嫌なシャーロックの台詞。「We're looking for a dog. That's your brilliant theory. Cherchez le chien!」・・な、なんで突如フランス語?と調べてみました。結果、「Cherchez la Femme/女を探せ」が元ネタだと思われます。1864年デュマの作品が初出で、意味は大ざっぱに言えば「事件の影に女あり」という探偵小説の決り文句です。この「la Femme/女」を「le Chien/犬」に置き換えて、尚かつ、前の「That's your brilliant theory/君のご立派なセオリー」は女好きジョンの性癖を意味して「女を探せ」にかかっている・・・うーん、意地悪冴え渡るセリフ!!また和訳がつらいね・・
<勝手にキーワードアスペルガー>
アスパラガス・・・
と聞こえてしまった英語のアスペルガー「Asperger's」
ロンドンから離れた村にまで出没したレストラードに「 What the hell are you doing here?」と罵倒するシャーロック。でも彼のいないところでのジョンとレストラードの会話が・・・
J「彼は嬉しいんだよ。密かに。」
L「いつもの顔ぶれってのがいいってことかい? 彼の・・・」
J「アスペルガーに?」