Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

a gift

2012-08-08 22:06:00 | シャーロック

この回は特に文字の入る画面(何て言うの?インスタレーション??)が美しかったですね

以前、シャーロック2エピソード2の「バスカヴィルの犬」について書いた時、
単語「Asperger's」が気になったことを書きました。
日本語でも「アスペルガー症候群/障害」という単語があるのにそう訳されなかったのは、差別とかそういう配慮のせいかと気になりました。
もしかしたら単に英語圏ではAsperger'sはシャーロックのメイン視聴層10~30代に通じる単語だけど、日本語ではまだ一般的でないとの懸念??(でも日本のメイン視聴層って誰??
考えすぎかもしれないけど、この単語を使わなかったのは、マイノリティーを意味する単語を排除したの?

でもね、「シャーロック」にはマイノリティの悲しみとか優越感とか、
アイデンティティの確立と他者との関わり=愛が詰まってると思うから、
排除して欲しくなかったな。

プロデューサー&脚本家のモファットさんはスコットランド、
ゲイティスさんはイングランド北部セッジフィールドの出身だとウィキにあります。
セッジフィールドはかつて炭坑の町で労働者が多く、ブレア氏が出た選挙区。
ジグソーパズルみたいなドラマを作る彼らは頭がいい子だったでしょうね。
そして「シャーロック・ホームズ」の本を夢中になって読んだ。
ヴィクトリア時代の世界の中心ロンドンを疾走する頭脳明晰な探偵に憧れたことでしょう。


Mind Palaceの映像、美しくてため息。誰が考えたんだろう?監督のポールさん?

そしてその辺の子供達よりも、ヘタすると大人よりも頭のいい自分を重ね合わせた。
地方の町に住む、頭の回転が良くフィクションの世界が大好きな子にとって、
自分と似た友達はいなかったかも知れない。
彼らは60年代に生まれ、英国病に侵されていた暗い70年代に10代を過ごしている。
今のようにネットで世界中とつながってなんかいない時代です。
自分の世界を共有できる人がいないって孤独だと思う。
それからゲイティスさん、彼の場合ゲイであることも孤独に拍車をかけたはず。
いつセクシュアリティを自覚していつカミングアウトしたとか存じませんが、
アイデンティティと闘った時期があるはずです。

そんなふたりが少年時代のヒーローに、自分のまま生きる強さかっこよさを理想化して
現代に蘇らせたのがBBCシャーロックなんじゃないかな。
うまい具合にベネディクト・カンバーバッチが存在する時代でよかったですねえ!
彼らにも、私達ファンにとっても。



彼らは、今まで男同士の友情を描いたドラマや映画ってのはなかったから、
「シャーロック」ではそれを描きたいと言っています。
ドイル原作でも一切使われていない言葉だけど、要するに「友情」=「愛」。
そこにセックスが存在するかどうかは私はどうでもいいと思ってるけど、
製作者の方もどうでもいいんじゃないかしら。でも、愛
それが男同士なので、作品中に自虐的に何度もジョークで出て来る。
いくらマイノリティがイギリスで日本よりも市民権を得ていても、
ドラマのネタになるということは、やっぱりすっかり普通のことではないということ。

世界中の才能が集まるロンドンで天賦の才能を武器に成功したモファット&ゲイティス。
自分の世界を信じて生きて(イギリスはその土壌があっていいよね)
100%自分のまま「ステディなパートナー」=「愛」も得ている彼らだから
あのシャーロックという魅力的なヒーローを作りたかったし、
シャーロックの天才部分も天然部分もまるごと愛してる人達も置いて。

「自分自身でいることと愛を得ることは矛盾しない」

ミステリーでヒーローもののシャーロックがなぜ琴線に触れるのかな~と考えてたら
もらった贈り物がこのメッセージでした。

・・・えっと、以上は少しの情報に基づくあくまで私の想像による意見ですので、
モファットさん&ゲイティスさんの事実と違っている可能性大です。
妄想による産物です。もし名誉毀損になっていたらごめんなさい。
私はおふたりをとても尊敬しています。

note gift[gift] 名詞
1. 贈り物 2. 特別の能力 3以下省略....


♥のユニオンジャック、携帯待ち受けにいかがでしょうか?
名付けてHeartJack♥

ヒーロー俳優さんとお揃い♥

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5 コメント

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Unknown (しましま(=sofiaandfreya))
2012-08-20 01:37:42
拍手コメありがとうございます~~。私なぞの個人的なメッセージを読んでいただけただけでとっても嬉しいです。ちょっと脳内妄想的な記事だったので、書こうかどうか迷ったんですけど、コメントまでいただけてやっぱり書いて良かったなあと思えました。感謝です。
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シャーロックとアスペルガーに釣られた通りすがりです。 (あう)
2012-09-08 23:26:06
長文すみません。
たぶん、シャーロックはアスペルガーではありません。

アスペルガーの定義のひとつに、「他者の心を読むことが難しい。」というのがあります。
ところが、シャーロックが「もし、他者の心を読めなかったら」、
犯人もしくは被害者がそのとき「何を考え感じてどのように行動したか」がシャーロックに読み取ることができません。

私の感じているシャーロックはむしろ逆で、
「他者の考えていること想いを鋭敏に感じ取りすぎるために(際限なく感じ取ってしまうと疲れるため)、普段は洞察力と観察力をおさえ他者との接触を絶っている人」
例えてみれば妖怪「サトリ」で、シャーロックが他者の行動を読み取ってしまう為に応対した他者がその人となりを鋭敏な観察眼と洞察力でシャーロックに読み取られてしまうためシャーロックを怖がり、第一話のジョンとの出会いの携帯のやり取りの「うせろ」になるのです。
そして、他者はシャーロックほどの洞察力と観察眼を持ち合わせていないためにシャーロックが何を考えているかわからないためシャーロックは孤独なのです。
だから、シャーロックは自分と似たような観察眼と洞察力と頭の回転の速いアイリーン・アドラーのような人間を求めるわけです。

もし、「他者が知られたくないと思っている秘密」をあなたの観察眼や洞察力によって感じ取ってしまったらあなたはどうしますか?
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Unknown (しましま(=sofiaandfreya))
2012-09-10 10:11:20
あうさん、こんにちは。通りすがりで読んでいただいた上にコメントも書いていただきありがとうございます!嬉しいです!>もし、「他者が知られたくないと思っている秘密」を感じ取ってしまったら、私なら、それを知らないふりをするでしょう。
実は、私もシャーロックはアスペルガーだとは思っていないのです。アスペルガーとか、ゲイだとか、マイノリティにも色々ありますけれど、いわゆる世間の期待する一般的な像からずれた人を全部乱暴に放り込んで「マイノリティの孤独」みたいなものを私がドラマから感じたので、プロデューサーさん達おふたりも、少年時代~若い頃にそういうことを感じながら大人になったのかな・・・と。
でも自己申告でマイノリティだと言えば、たぶんほとんどの人がそうなってしまうかもですね。だからあのドラマが多くの共感を呼ぶのじゃないかなと思うんです。
アスペルガーという単語は、ジョンやレストラードなど普通の人から見たらそう見えるよね!と製作者が面白いと思って使ったんだと思います。
でも、よ~くシャーロックの行動見てると、あうさんがおっしゃるように、洞察力が優れていることがきちんと表現されていますよね!例えば1話冒頭の、モリーちゃんがシャーロックをカフェに誘おうとするシーン、シャーロックは一瞬で言外の意味を悟って、会話の腰を折り「2階にいるからお砂糖2個ね」と誘われて断らなくてすむようにしましたもんね。モリーちゃんが自分に気があるのは知ってて利用してるけど面倒な話は避けたいので。。。でその後ジョンが友人に連れられてやってきて「アフガニスタン?それともイラク?」で「なんで知ってるの?」とのジョンの問いにはその時シャーロックはわざわざ説明する気はまだなく今度はジョンとの会話をさえぎって「サンキュー、モリー。」とコーヒー受け取って一応ひとくちだけは飲んで「あ~・・」と深いためいきをついてるあたり、色々気を回したシャーロックの気苦労が出ている気がしますw(単にコーヒーが不味かっただけ?)。
ところで、第1話のジョンとの携帯でのやりとり「うせろ」って、すみません、どこだかわかりません、どのあたりですか?シャーロックが言ってました?妖怪サトリのことは知りませんでしたが、人に恐れられているのはS1E2の、シャーロックと大学で同級生だった銀行マンが言っていた話「皆嫌っていた」に近いですね。
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しましまさんこんにちは。 (あう)
2012-10-05 02:14:23
通りすがりのコメントに返答いただきとてもうれしく思っています。
本当に通りすがりだったので、ふと思い出してこのページに来るのに手間取ってしまいました。

第1話のジョンとの携帯でのやりとりの「うせろ」の場面ですが、吹き替えで見たので英語での内容とは異なるかもしれません。
レストラード警部から呼び出されタクシーで現場に向かう途中のやりとりで警察が何でシャーロックに事件の捜査を手伝うように頼むのかというジョンの質問に対し一連のジョンに対する細かな情報からの推察を説明した後、ジョンがシャーロックに賛辞を送った後です。

ジョン    :大したもんだ。
シャーロック:そう思う?
ジョン    :もちろん。凄いよ。本当に、凄い。
シャーロック:普通はみんな、そうは言わないな。
ジョン    :みんな、なんて?
シャーロック:うせろ。

>もし、「他者が知られたくないと思っている秘密」を感じ取ってしまったら、私なら、それを知らないふりをするでしょう。

隠されているものは隠されたままにしておくのもいいのかもしれませんね。
ただ、事実が明らかにされないことで、モリアーティのように事実を都合よく作り上げて自分の都合のよいように広める人もいるかもしれません。

「もしあなたが十分に大きな嘘を頻繁に繰り返せば、人々は最後にはその嘘を信じるだろう。」(ヨーゼフ・ゲッベルス)
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Unknown (しましま(=sofiaandfreya))
2012-10-05 16:02:30
あうさん!こんにちは!戻って来ていただけて嬉しいですよ~~!!私もあります、通りすがって、コメントしたのに二度と戻れなくなってしまったことが?!
 しかも私のブログはシャーロック専用でもないので、雑多な中でどこに書いたのか分からなくなりますよね。そんな時、左の、記事カテゴリーとかリンクの下にある、「ブログ検索」ボタンを使うと探せます。キーワードを入れて、下の「このブログを検索」というところにチェックをいれるとそのキーワードが使われた記事が出てきます。

 ジョンの「うせろ」のセリフ、ああ!そこでしたか。ありましたね!タクシーの中でね。
日本版はレンタルで見たことがあるのですけど、なぜかその日本語セリフは記憶から飛んでしまってました(汗)確かにシャーロックの推理を所構わずやられたらたまらないでしょうね!S2E1のクリスマスのモリーちゃんのプレゼントのシーンとか。。。(でも、あの時はシャーロックもちゃんとモリーちゃんに謝って場をつくろってて、成長してましたね^^)
 
 私も自分のおしゃべりが災いして窮地に陥った経験があって、その時以来「余計なことは言わんようにしよう。全て本当のことを言うのがいいわけじゃない」と思ったんですけどね、それも今考えてみると、窮地に陥ったのにはおしゃべりだけが原因ではなかったかもしれません。今の今気づきました。
 
 ヨーゼフ・ゲッベルスという人、知りませんでしたが、ナチスの煽動家?ですか?確かに、世の中は、言ったもん勝ちという面がありますね。それは本当だと思います。

 シャーロックもドラマのシリーズを経て、若くて自分の能力を認めてもらいたいオレオレの時から、常に認めてくれるジョンという友を得て、変化してきてますよね。それが楽しみのひとつです。以前はひとりだったから、自分が強くなることで保身してたけれど、強いジョンがいると安心できるから、弱い部分も出てきちゃって、それが嫌な人もいるでしょうけど、私は強いヒーローの中に意外な面を見るときにぐっときてしまします!!
 いまからシリーズ3が楽しみでなりません!!!
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