出席日数に縛られない単位制の高校に進学した小倉はますます将棋に没頭していった。伸び盛りの勢いも手伝って、快進撃を続けた。
通学用のバスを降り、校舎の敷地内に入ると、後ろから「小倉君」と明るい声が聞こえた。彼がひそかに恋心を抱く女子生徒だった。
「凄いね。私はぜんぜん、将棋のことは分からないんだけど」
「いや別に、そんなに凄いわけじゃ・・・」
小倉は頬を赤らめ、言葉を詰まらせた。その間、女子生徒は何かを発見したようで目を輝かせた。「じゃあ、がんばってね。応援してるから」との言葉を残し、足早に立ち去った。
駆けていった場所は、背が高く、よく日焼けした男子生徒の隣だった。何を話しているのかは聞こえない。しかし、彼女の楽しげな横顔は確認できた。小倉は男子生徒を遠巻きに睨み付けるぐらいしか術がなかった。
通学用のバスを降り、校舎の敷地内に入ると、後ろから「小倉君」と明るい声が聞こえた。彼がひそかに恋心を抱く女子生徒だった。
「凄いね。私はぜんぜん、将棋のことは分からないんだけど」
「いや別に、そんなに凄いわけじゃ・・・」
小倉は頬を赤らめ、言葉を詰まらせた。その間、女子生徒は何かを発見したようで目を輝かせた。「じゃあ、がんばってね。応援してるから」との言葉を残し、足早に立ち去った。
駆けていった場所は、背が高く、よく日焼けした男子生徒の隣だった。何を話しているのかは聞こえない。しかし、彼女の楽しげな横顔は確認できた。小倉は男子生徒を遠巻きに睨み付けるぐらいしか術がなかった。
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