ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井VS出口 言葉なき約束

2019-12-18 15:40:51 | Weblog
昨日の王位戦予選、藤井聡太七段VS出口若武四段の対局は97手で藤井七段が出口四段に勝利しました。藤井七段は次の斎藤慎太郎七段との対局に勝利すれば、初の王位リーグ入りとなります。

藤井七段と出口四段の対局は、昨年の新人王戦以来となります。藤井君にとっては初の番勝負でした。言葉に出さずとも、次はお互いプロとしてという思いはあったでしょう。特に出口君は当時まだ奨励会三段でしたから、その意識は強かったと思われます。彼はプロとして藤井聡太と戦うという目標を達成して、感無量だったのかもしれません。対局は終盤、出口四段が踏み込み、藤井玉の横に銀を放った手は迫力はあったのですが、これが悪手らしく、そこから冷静に対処した藤井七段がリードを広げ、出口四段を投了に追い込みました。

出口君は見るからに爽やかな好青年なのですが、将棋の棋士としては優しすぎるかもしれません。素質はあるのでしょうが、せめて対局では鬼にならないと大成は難しいと思います。これまでの大棋士を思い浮かべても、普段はともかく、盤上の前にひとたび座れば、相手に近づきがたい印象を与えるタイプが多かったはずです。藤井君もその系譜です。豊島竜王・名人ほどポーカーフェイスになれとは言いませんけど。

対する藤井君は中盤までで大きくリードを奪う作戦家とは思いませんが、それでも序中盤でのミスは少なく、得意の終盤で決着をつけるスタイルですね。
棋王戦挑戦は佐々木大地五段と本田四段の2人に絞られ、タイトル挑戦で藤井君は後塵を拝する形になりました。しかし、杉本師匠によれば序盤が進歩しているようですし、現在の2強は豊島さんと渡辺明三冠ですが、この2人のように時間をうまく残せるようになれば、タイトルも近いでしょう。

そして藤井君は聖火ランナーにも選ばれました。足は速いと聞いていますが、200メートルは短いようで長いので、将棋で得意な終盤が心配ですね(笑)地元の瀬戸市を走れればいいのですが、どうなるのでしょうか?将棋を知らない人にも聖火ランナーとしての藤井聡太選手の力走ならば、感動を与えられるかもしれません。
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