goo blog サービス終了のお知らせ 

ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井聡太、執念の勝利で夢をつないだ

2019-07-06 19:22:12 | 将棋
昨日、藤井聡太七段が竜王戦決勝トーナメント3回戦で久保利明九段に184手の激戦の末、勝利しました。

久保九段の中飛車に対し藤井七段は駒を力強く前進させ、制圧することを目指したようです。早い段階での飛車交換、互いに龍を作り自陣に引く展開になりました。その後、藤井七段の駒が前進し久保九段の玉が窮屈になり藤井有利かと思われましたが、さすが粘りに定評のある久保九段が次第に盛り返し、形勢不明になりました。

最終盤、藤井七段の攻め駒が少し足りないように見え、耐え忍んできた久保九段が藤井玉に襲い掛かりました。久保九段に勝ちがあったのかもしれませんが、寄せきれず投了を告げました。藤井七段は薄氷を踏むような思いで、何とか勝ちをつかみ取りました。終局時刻は午後11時を大きく回っていました。

それにしても藤井君にとって大きな勝利でした。いかに若いといえども疲労困憊だったのではないでしょうか。前回の対局でも久保さんとは熱戦で、その時は藤井君が敗れました。この大舞台でリベンジして初の3回戦突破は本人にとって最低限の目標だったのではないでしょうか?

ここからは思い切ってぶつかっていくだけですが、次の準々決勝の相手は豊島名人。厳しい戦いが予想されます。ぜひとも先手が欲しいところですが、振り駒なのでどうしようもないですね。今期も高い勝率で勝ち進んでいる藤井七段ですが、やはりトップクラスの棋士が相手になると苦戦が目立ちます。人気では文句なくナンバーワンですが、実力的にはトップ棋士にもう一息という状況です。いかに天才とはいえ16,7の少年にそこまで求めるのは酷なことではあるのですが。

それでも藤井聡太が将棋界の太陽であるのは間違いなく、様々なものを照らします。こないだの順位戦では将棋界としては伏せておきたい現実を垣間見せてしまいました。堀口七段は少し心配ですね。藤井君と対局が組まれてしまったがゆえに、休場も含めたいろいろな意見が出ていると思いますが、佐藤会長どうこうではなく、将棋連盟が組織としてうまく機能していないところに原因はあるのでしょう。その辺、相撲界と少し似ていますね。伝統があるがゆえに改革が難しい面があります。

とにもかくにも竜王戦の聡太の夏が終わらなくてよかった。