ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

日本は右傾化したか?

2012-01-09 22:27:13 | Weblog
朝日新聞の「誰が首相にふさわしいか」のアンケートで1位が石原都知事、2位が橋本大阪市長という結果が出たそうです。いずれも強い指導力という共通点があります。「日本は右傾化した」と感じた人も多いかもしれませんが、僕は必ずしもそうは思いません。

やはり今の非常事態がこのような結果をもたらしたのでしょう。震災、原発、老後の不安。こうした厳しい状況に囲まれていますから、穏やかな調整型のリーダーよりも、不可能を可能にするような爆発的な力を求めているのでしょう。

それともうひとつ。今日は祝日ですが、僕らが子供の頃は旗日という言葉が使われていました。その言葉通り、祝日の日は多くの家に日の丸が掲げられました。

僕の家も日の丸が揚がっていました。両親も特に右寄りという思想もなく、他の旗を揚げていた多くの人々も右でも左でもない偏りのない思想だったのではないでしょうか。

休日という高揚感を胸に自転車で疾走する僕ら少年の目に、風に揺れる多くの日の丸の旗が移った昭和の光景には確かにノスタルジーを感じるところはあります。勿論、僕自身が抱えきれないほどの希望を抱えていたからこその輝きではあるのですが。「日本に生まれてよかったね」。こんな言葉があちこちに飛び交っていた気がします。

しかし、現在はどうでしょう。僕の家は勿論、どこの家にも日の丸は見当たりません。平成24年のいま、旗を掲げれば、「あのうちは右翼だね」。そう思われてしまうでしょう。自分の生まれた国を誇りたい。しかし、そうした話をすれば「あいつは変わった奴だ」と言われてしまう。そのフラストレーションをネットでぶつけている人も多いようです。

祝日には普通の家が堂々と日の丸を掲げられた30年前。掲げられず、日本に生まれてよかったとも言えなくなり、ネットでうさを晴らしている人が増えた現在。どちらが良かったとは綺麗には言えません。自殺者は増えてしまったけれど、交通事故死や殺人などの凶悪犯罪は減っているわけですから。個人的には今の状態なりのベストを尽くすしかないとは思っていますが。


今日は成人の日。新成人の皆さん、おめでとうございます。僕は皆さんが生まれた頃にはすでにパニック障害でした。当時は何の病気かも分からず、「とにかく大変なことになってしまった。どうして自分だけが」という思いしかありませんでした。

最近は学生時代の親友というか悪友の何気なく発した言葉をよく思い出します。「男は死ななきゃいいんだよ」と彼は言いました。五木寛之さんの「生きるヒント」にも同じような言葉が書いてありました。生きているだけで凄いことなんだ」と。

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