きもの雑誌「七緒」といえば、ブログ村の着物人でも愛読者が多いのではないでしょうか。
「美しいキモノ」のターゲットが少し高級志向だとしたら、こちらはアンティーク派とも違い、どちらかといえば現実派。
「美しいキモノ」の何十万円ではなく、何万円単位の紬や小紋をチョイスし、こぎれいに装う、賢いタイプ?
これが私の「七緒」読者へのイメージですが、違っていたらごめんね。
かく言う私は、ターゲットからは微妙に(いや、かなり)ずれてはいますが、たまに購入します。それは「美しいキモノ」や「和楽」も同じです。
このたび、「約束ごとに縛られたきもの」の話題で書いているううちに、この「約束ごと、縛り」って、いつ、どんな風に出来上がったんだろうと調べてみたくなりました。
そんなとき、ふと、目についたのがわが家に転がっていた「七緒」。
そこには「恥をかかないTPO入門」という文字が躍っているではありませんか。
「総力特集!現代版・着物のたしなみ」とのサブタイトル。
いや、私は、もう一つの「更紗にぞっこん」という特集に魅かれて購入したのですけどね。
でも、この特集、さらっと通りすぎた記憶があります。
で、改めてじっくり読んでみました。
「恥をかかないよう」選ばれたシーンは、
「目上の方との食事会」「高級レストランで友人とディナー」「友人の結婚式の二次会」「大寄せのお茶会」
「ふだん着以上、礼装未満の悩ましい」シーンだそうです。
選んだ着物に対して、四人の方々(某アンティークショップ店長、某きもの店長、茶道家、フリーエディター)が、「これはNGとかOK」とか判断しています。
その判断が微妙に違うのが「七緒」らしいところですが、面白かったのは、最も「OK」が多いのが茶道家、最も少ないのがアンティーク・ショップの店長。
しきたりにうるさいはずの茶道家のほうが寛大?
「元気な白大島コーディで友人と食事」(三月)
このときのレストラン、結構高級だったんですが、木綿の帯はNG?
高級レストランでアンティークだけど、相手が娘だからOK?
それにしても、この特集、何かを学んだというより、
「ふーん、(このふーんのなかにはさまざまな気持ちが込められています)レストランに行くときにもこれほど気を遣わなきゃいけないんだ」という徒労感
茶道家の意外な?寛大さがわかったのはよかったけど
これもまた人ぞれぞれということでしょうか?
それにしても「ふだん着以上礼装未満」というけど、こういうとき気を遣うのは、相手に対する「礼儀」と「感謝の気持ち」からだと思います。
その相手を一番知っているのは自分です。
その方にふさわしいと、自分が思う服装をすればいいのではないでしょうか。
きもの初心者や真面目な読者にとっては、やはりありがたい特集なのかなあ。
こういう風にして新しいルールできていくとしたら、ちょっとメンドウ
「おとなですもの、うるさ方の集まる場でも自信を持って着こなしたい」とリードにありますが、「おとなですもの、そのくらい自分で考えたい」と思うのは、私くらいなもの?
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