【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

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そう言えば、重回帰分析

2007年08月30日 | マーケティング話
 こんにちわ!
 「ラディカル・マーケティング・アナリスト」の井上秀二です。

 8月も残すところあと2日。朝と夜は過ごしやすくなってきました。

 今回の「マーケティング話」は、
 今まで書いたことのなかった「統計解析」のお話です。

 8月中頃、お盆休みのときでしたが、
 調査会社を経営する友人から電話がかかってきました。
 友人(とその会社)の得意分野は、ミステリー・ショッパーなんですが、
 最近は、「リスクマネジメント」が主要業務とのことです。

 で、友人があるSNSで知り合った学生さん(マーケティング専攻?)から、
 メールで「重回帰分析」の結果について質問を受けたそうです。

 マーケティング・リサーチに携わっている方なら、
 実際に多変量解析を業務でご活用か、
 ご活用でなくても聞いたことぐらいはあると思います。

 「回帰分析」「重回帰分析」は、多変量解析の中でも最もポピュラーな手法です。

 重回帰分析を行なう目的を、ぶっちゃけて説明すれば、

 要因(影響度)分析と予測。

 例えば、「満足度」には、影響を与える「要因」がいくつか想定できます。

 この場合、「満足度」を従属変数(目的変数)
 各「要因」を独立変数(説明変数)とします。

 「満足度」=a+bx+cy+dz+誤差

 という方程式(重回帰式)で、「満足度」を説明します。
 aを「y切片」、b、c、dなどを「回帰係数」と言います。
 x、y、zは「味が良い」「CMが良い」「品質が良い」としましょう。

「満足度」=-0.253+(0.299×味が良い)+(0.169×CMが良い)+(0.546×品質が良い)+誤差

 数値は適当ですが、こんな重回帰式を求めたりします。
 そして0.299や0.169、0.546などの回帰係数に、
 「データのレンジ(範囲)」を掛け合わせれば「影響度」が算出できます。

 さらに、「危険率」(P-値)の高い要因を除去して回帰分析を繰り返し、
 「重決定」(R二乗)が最も高くなる重回帰式を算出する。
 そうすると、評価者(ユーザー)にとっての「当たり前品質」(アーティストでしたら「歌唱力」「ルックス」など)が何か? ということがわかることもあります。

 「重回帰分析」は、ライセンス料の高い統計ソフトを使わなくても、
 Excelで簡単に出来ます。

 そして、友人は統計解析のほうはあまりお詳しくないので、
 学生さん質問への回答を、私に書いてくれないか? と依頼してくれました。
 (有難うございます)

 そして先週、学生さんの質問(2項目)について私のコメント(回答)を
 友人にメールで送りました。

 今、統計解析の世界では「共分散構造分析」「構造方程式モデル(SEM)」がトレンドになっていますが、「重回帰分析」もベーシックで重要な手法であることに変わりはありません。

 前職在籍時には、「因子分析」「主成分分析」をよく使いましたし、
 現在は、「数量化Ⅲ類」「コレスポンデンス分析」のソフトがない代わりに、
 手軽な「双対尺度法」を多用している私です。

 でも、「重回帰分析」は前職在籍時に使っていませんでした。
 そろそろ業務で使いたいな、と思ったのも、
 学生さんの質問への回答を私に依頼してくれた友人のお陰ですね(感謝!)。

*そう言えば、「共分散構造分析」もExcelで出来ちゃうんですね(笑)。

 
 (↑)内容とは関係ありません。
    先週末、「埼玉スタジアム2002」で発見。
    湿った冷気が噴出。これに当たると涼しいことこの上なし。

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