FEEL ambivalence

毎日、いろんなことを思います。
両極端な感じで。

両面価値。
同一対象に対する愛憎共存。

2月24日。

2005-02-25 05:34:06 | ろぐ
生後3日の赤ちゃんを見た。
彼の小さな手。小さな足。
不安や迷いと、戦っていくための、武器。
彼のスタートを、ぼくも応援しようと思った。
そして。
負けてはいられないと思った。
トライ&エラーの繰り返し。
彼はこれから。ぼくも、また、ここから。



少し早めに出勤して。
お店を丁寧に掃除した。残りは明日。
少しずつ、お店に恩返しをしようと思った。

看板を灯し、最初に来たのは、気の合う常連さんだった。
彼は、ぼくより一足早く、新しい環境で戦っている。
自分のプライベートでも、葛藤している。
彼と話していると、ぼくも頑張ろうって思う。
もやもやしている、と言っていた彼に送ったカクテルは、
「クラウディ・スカイ・リッキー」。
その雲を晴らしてほしい。そう願って。

お店は昨日と打って変わって、静かだった。
マスターが(おそらく最後の)営業に出かけていく。
カウンターで丸い氷を作りながら、この氷は誰のグラスに使われるのか、考えていた。

お気に入りの、地下にあるお店。
そのお店のチーフが飲みにきてくれた。
「今月の休み、今日が最後だから。いっしーのカクテル、飲みに来たよ。」と。
嬉しかった。

尊敬している、友人も寄ってくれた。
普段どおりの彼が、素敵だ。
そんな彼だから、ぼくは彼を尊敬してしまう。
彼は、飲み手として、カッコいい。ぼくも、そんな風に飲めたらなぁって思う。

ぼくの今が全て伝わるように、シェーカーを振った。
ダイキリ、サイドカー、ニューヨーク。
窓の外に雪が舞っていた。目をやりながら。
サイレント・サード、ジャックローズ、ギムレット。

ぼくの心境が混じりあうように、バースプーンを回した。
キャロル、マンハッタン、リトル・プリンセス。

思いは届いただろうか。

営業から帰ったマスターがカウンターに座り。
少しだけ店内がにぎやかになった。

マスターと話していた、彼が、突然。

酔ったせいもあるのだろうけれど、彼は、
涙混じりに、「ありがとう」と。
マスターが、1杯作ってやれよ、と言ってくれた。
ぼくは、「オールド・パル」を2杯作って、彼と乾杯した。

彼がいたから、ぼくはいま、こうしていられる。
彼がカッコ良く見えたから、ぼくはいま、追いかけていられる。

道は分かれてしまうけれど。
思いは変わらないから。
ぼくは彼を応援するし、信じている。

オールド・パルは、少しだけ苦くて。少しだけ甘くて。
でも、暖かい味がした。

ぼくはいろんなヒトに好かれて、応援されて、信じられて、ココにいる。
そのことを忘れちゃいけない。

ぼくは進む。
助走をつけて。
追い風を、全身で受けて。

ぼくのいた痕跡は、なくなることはない。
きっと、見えない場所に、残っている。
なによりも、
ぼくの心に残っている。
信じられる。

ぼくは誰のことも忘れるつもりなんてない。

窓の外は、雪。
降り積もっている。
空気を包んでくれているようだった。

たとえ、あと数日の命であったとしても。
絶対に後悔のないように。

「別れは再会の始まり。」
それは、彼の言葉。

ぼくの声が、存在が、届くようにしよう。
そして、まわりの声に、耳を澄ませよう。