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題名が気になっていた、が上映館は渋谷。行けそうで行けない距離、ぐずぐずしている間に期限が迫り、雨がぽつぽつ降る中ようやく観ることができた。
子ども時代、夏といえば夏休みだった。降り注ぐ太陽の光とともに、ひと夏の体験が成長の糧となり生涯の想い出となる。この映画も10代の少女・オクジュの体験した夏休み物語である。
夏休み、オクジュは事業に失敗した父、弟と共に祖父の家に引っ越した。広い庭一杯に緑が生い茂るかなり大きな家。祖父は一人暮らしだが、そろそろ介護が必要と思われる。
舞台設定がにくい。蚊帳が吊られたり古いミシンがあったり、昭和そのもの。それだけで郷愁がそそられる。映画そのものは静かに流れていくのだが。
別居中と思われる母への複雑な感情、祖父の施設入所を巡る家族のすれ違いなど、少女にとっては受け止めきれない感情を精一杯演じるオクジュ役のチェ・ジョンウン。頼りない父、無邪気な弟、静かな祖父。脇役もそろい胸を打つ映画だった。
以前観た「おばあちゃんの家」もそうだが、家族をテーマにした映画も韓国は素晴らしい。
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