Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

彼岸花萎れる

2019年10月18日 23時14分02秒 | 俳句・短歌・詩等関連

★彼岸花しおれて土のなお黒く      藤森 順
★むらがりていよいよ寂しひがんばな   日野草城
★天上も戦の有りや天蓋花        酒田晴彦

 もう先週のことであったが、彼岸花がしおれていた。しおれると赤い彼岸花も黒ずんでくる。まるで流れた血が黒く変色するようだ。そして花弁は消えゆくように細くなる。
 だから曼殊沙華は淋しい花である。

 畔でも土手でも、赤く、白く、それなりの大きさで咲く。これが薄い紫であったり、もっと小さな花であれば、多分可憐な花として愛でられたかもしれない。あるいは目立たず、ひとしれず咲いて人知れず消えてゆくものとして人口に膾炙することも無かったろう。
 下手に目立ち、そして彼岸という時期に必ず咲くものとして見つけられてしまった花である。強いられた咲き方、強いられて認知のされ方は花自体に責任はないが、人間が勝手に思い入れをしてしまっている。それも不吉な意味合いの花として。

 


ぎんなん

2019年10月18日 20時09分36秒 | 俳句・短歌・詩等関連

 本日も予報に反して20℃には届かず、最高気温は18℃台になりそう。雨の区域は横浜市域をギリギリ避けるように神奈川県西部を北上していた。
 しかし19時を過ぎたあたりから横浜市域にも雨の区域がかかり始め、今は本降り。10ミリ程度の雨となった。

★ぎんなんのさみどりふたつ消さず酌む  堀 葦男

 16日に市民病院に行ったとき、近くの拾い公園では、台風で落ちたぎんなんを拾っている人が数人いた。私も以前にはずいぶん拾ったが、処理はしてもらってばかりであった。いつも美味しい成果品だけを貰っていた。
 今でもぎんなんを焼いて食べるのは好きである。あの半透明に見える緑色がいい。いろいろな角度からのぞいてみるのも楽しいが、手に取ってすかしたり、裏返してみたり、転がしてみたりしながら食べてみるのもいい。
 この句はひとりで飲んでいる人の句である。集団で飲んでいてはこのようにはならない。食べることより会話に重点が置かれたら、銀杏(ぎんなん)の美しい「さみどり」には眼は吸い寄せられることはない。
 ぎんなんを肴に飲んでみたが、残り二つが惜しくてこの二つを見ながら飲んでいる。よほどお酒が好きなのだろう。これは日本酒でないと似合わない句である。

 俳句には古酒、新酒という季語もある。どちらも秋の季語で。古酒は昨年の米で今年の初め頃までに出来た酒、新酒は今年収穫して初めてできた酒。
 さてこのぎんなんを前にした飲んべの作者は、古酒・新酒どちらを飲んでいるのやら。「さみどり」に今年実ったぎんなんの新しい生命の息吹を感じているのだろうか。

 お酒はひとりで飲むのがいい。いろいろなことが新鮮に感じられる。


急用で外出

2019年10月18日 13時56分07秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 午前中は新聞の編集作業。午後は横浜駅まで出向いてコーヒータイムと考えていたら、急用で出かけなくてはならなくなった。
 所用はすぐに片付く予定。

 外は今にも降り出しそうな天気で薄暗い。正午の段階で18℃にとどいていない。小さなガスストーブを妻が出した。夜になるとストーブが欲しくなったとのこと。私も昨晩22時過ぎになってから少し寒く感じていた。

 つい先日までは暑かったわうな気がするが、あっという間に秋が深まってきた。確かに銀杏が公園や街路樹の下に転がり、銀杏の葉も黄色くなりかけている。ケヤキの葉も台風以降黄色くなりはじめた。早い木では散りはじめている。

 出かける支度がようやく出来た。これより外出。