眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

忘却の彼方

2006-06-05 | 
鉄塔の並んだ
 街の薄明かりの表情
  全ては忘却の彼方へ

 不思議だ
  ここまで来た
   笛吹きの音色が流れる
    深夜の徘徊
     雑音だらけのラジオ番組
    呼吸を妨げる因子は
   何だったのだろう?

 ありきたりの言葉に満足す
  空蝉の代わり映えのしない
   同じような初夏の風景
  完結しない物語を望んだ
 そんな幻想に
獏は少々辟易ぎみだ

  博物館の前で写真を撮った筈だ
 例えば
ブラウン管
 どうして箱の中にひとが居るのだろう?
  可笑しな話さ
   ククク
  と 鳥が明け方笑った
 そんな音じゃあ駄目さ
そう言いたげに

  林檎を大量にもらった
 婆様だったならジャムに出来たのに
林檎を齧った
 元来 果物が苦手でね
  すぐに飽きちゃうんだけどね
    そう云うと
   人もそうさ
  と鳥が笑う もちろん
 我々 鳥類もね
ククク
 
  どうして僕は
 縁側で林檎を齧っているんだ?
しかも霧雨の中
 終末の装いの
  忘却の彼方

   忘れないでいて



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