昨日のブログで少し触れた「無名のサッカー選手」とは何のことかといいますと、なんと一時Yahoo!のトップにまで載ってしまった某夕刊タブロイド紙の記事のことでございます。例のミスドのCMに出たグティが、どうも世のおじさんたちがよーく知ってるベッカム様とは違うようなので「無名のサッカー選手」ってことで取り上げてみました、って感じのようです。 しかし酷い記事ですね。所詮夕刊タブロイド紙ですから突っ込むだけ野暮ってものではありますが 「本来のポジションはFWだが、MFもこなせるなどセンス抜群」 逆だ、逆。 ということで今日のブログは、今まで5回も来日しているのに、しかも2002年のインターコンチネンタルカップでは得点まで決めているのに、それでもまだ「無名」のかわいそうなグティのお話をします。 ホセ・マリア・グティエレス・エルナンデス・”グティ”の本職は攻撃的な中盤。アトレチコ・マドリーのカンテラ(下部組織)からマドリーのカンテラに加わったラウル(未だにラウルの実家はアトレチコのファンらしい)と違って、グティは10歳そこそこからのほぼ生粋のレアル・マドリー育ち。現在レアル・マドリー在籍期間が一番長い選手でもあるわけです。 ところがそんなグティのマドリーでの地位となると……これがいつもいつも非常に危うい。 |
00/01シーズン:ようやくポジションをつかみかけたところにフィーゴがやってきてベンチに追いやられ、それでもモリエンテスの怪我が多かったのでセンターFWとしてかなり良い成績を残す。
01/02シーズン:次はジダンがやってきて再び中盤にポジションがなくなりベンチへ逆戻り。
02/03シーズン:今度はロナウド登場。ロナウドが怪我している間はラウルの相棒としてFW、ロナウドがいる間はマケレレと組んで攻撃的なピボーテ。何でもできます、というセンスを見せるというか、要するに都合の良い便利屋扱いされる。
03/04シーズン:なんとさらにベッカムがやってきて、当初はまたもやベンチに追いやられる。誰をどう組み合わせてもうまくいかないドブレ・ピボーテ競争にいつの間にか生き残り、カシージャスと怒鳴りあいながら危なっかしいピボーテをこなしているうちにようやく守備センスも伴ってくる。
04/05シーズン:最近守備も頑張ってるしうまくなってるし、グティけっこういいんじゃないの?と調子よくやっているところに、アトレチコ・マドリーとのマドリーダービー直前に胃腸炎&インフルエンザで離脱。数日間自宅で療養してようやく練習に復帰した時には……モリエンテスがいなくなってる!しかもピボーテのポジションにグラベセンがやってきた!グティ再びポジション危うし!
不幸だな、グティって。
ベッカムが来る頃までは「ああ?また新しい選手とるってか?俺がまたベンチってか?……こんなチーム出てってやるー!出る~!」と暴れていたのが、昨日のオフィシャルのインタビューでは
「落ち着いているよ。グラベセンがやってきたことで、チームの完成度が増したということになる。自分と同じポジションに競争相手が増えるのは、レアル・マドリーで僕がいつも経験してきたことだよ。僕は自分の力を信じている」
などと、えらく大人ぶった発言をしています。成長したな。
さて、このインタビューの最後に記者から「グラベセンとは上手くやってます?あんまり喋ってないみたいだけど?」と質問され、グティはこう答えました。
「僕はちょっと内気なんだ。皆とは上手くやってるよ。グラベセンは好感の持てるオジサンだから、すぐに溶け込むと思うよ」
内気って誰のことを言ってるんでしょうか。それに新入生をオジサン呼ばわりです。ほとんど年齢違わないくせに。
そんなおもしろくも悲しい、無名のグティの話はこの辺りにしておきましょう。
LIGA ESPANOLA 1a DIVISION JORNADA 20
Real Madrid C.F. - Real Club Deportivo Mallorca S.A.D.
長くて遅いリーガのシーズンもようやく半分が終わりました。今日は折り返しの最初の試合、マドリーはベルナベウにマジョルカを迎えます。マドリーはここ4シーズン、ベルナベウでマジョルカに勝てていません。ちょっと信じられないけど。もっともその大部分が現在バルサにいるエトォにやられている気がしますので、彼がいない今こそ…期待できるかもしれません。ちなみに大久保の名前は予想先発リストには載っておりません。
試合は本日21時キックオフ、某W様は24日早朝の4時55分より放送してくださるようです。
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