けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

補強禁止

2016-01-14 23:45:46 | football
かねてから噂にはなっていましたが、18歳以下の外国人選手の獲得に関してFIFAの規定に抵触しているということで、ついにマドリーにも補強禁止の通達が出ました。2016年の夏および2017年の冬の補強禁止および、328,000ユーロの罰金。ちなみにアトレチコも同罪で、仲良く罰則対象に。バルサが受けていたのとほぼ同じ罰則ということで、補強は禁止だけれど、選手を売ることは可能。レンタル中の選手を取り戻すことも、現有選手と契約更新をすることも大丈夫。

さて、大変な事態になった!わけですが、まあでも、いつかは来ると予想されていたことでもあり、これで中心選手、特に若手~中堅の選手たちが簡単に移籍になる可能性が減るかな?と思うと、ちょっとホッとしたり。よくイングランド方面では、マドリーのチーム状況から考えればまるっきりあり得ないネタであっても、すぐにも実現しそうかに書かれる自信過剰な移籍報道がありますが、これもさらに気にしなくて済むかも(イギリスタブロイドネタが本当だったら、今頃マドリーの選手なんて誰ひとり残ってない)。マドリーのできない「継続性」を試す良い機会かななんて思ったりもしますし、ポジティブで楽観的な見方もできるのではないでしょうか。
一方で、可能ならばどうにかして補強してほしい、あるいは確信がもてる代案があってほしいポジションも。まずは、マルセロのバックアップ。ナチョのオールマイティで行ける気もしますが、若手のプロパーがいれば。それから、守備的中盤。カゼミロがいるし、クロースもやれているけど、常に不安な場所です。そして、ベンゼマのバックアップ。ここは、ボルハ・マジョラルが成長してくれるといいかな…。また、レンタルバックはOKとのこと、全員が全員帰ってくるわけではないと思いますが、コエントラン(左ラテラル問題解決?)やルーカス・シルバといったトップチーム経験者、この夏に獲得し即レンタルしたアセンシオやヘスス・バジェホ、カスティージャ出身でレンタル扱い中の選手たち(アルバロ・メドランやディエゴ・ジョレンテなど)がいます。

反論、上訴の機会があるのかわかりませんが、動けるのはこの冬のマーケットの残り2週間のみです。マドリーのことなので、水面下で実は動いたりしてるんじゃないかな?という気がしなくもないですが、冬に大物を残り2週間で、というのはちょっと無理がありそう…ま、何かちらほら思いつく名前がないわけではないですが…。自由自在の補強は無理としても、やりくりしているマドリーというのも面白いんじゃないかな。


追加:上訴の可能性
マドリーもアトレチコも、今回の裁定には不服であり、FIFA上訴委員会やスポーツ仲裁裁判所への上訴を検討しているようです。この関連ニュースはこれまで何度か報道されていましたし、ペレスか誰かの、FIFAに対して必要な書類は揃えて提出しているというコメントを見た記憶があります。その上でのこの裁定ですので、やれることは徹底的にやろうということだろうと思います。
ただ、上訴して決着がつくまでには何か月もかかるようです(バルサの時は9か月)。そうすると移籍活動禁止期間って、先送りされる…?

初選出、モドリッチ

2016-01-14 18:46:28 | football


FIFA/FIFPro ワールドベストイレブン
GK: ノイヤー
DF: アウヴェス、チアゴ・シウバ、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF: イニエスタ、モドリッチ、ポグバ
FW: ネイマール、メッシ、クリスティアーノ・ロナウド

初選出、モドリッチ
2015年度のワールドベストイレブンとして、怪我で長い離脱もあり、チームとしてタイトルも取れなかったモドリッチの選出は妥当か?という意見もあるかもしれませんが、多くのプロフェッショナルの選手たちが投票してくれたという事実は、マドリー(&クロアチア代表)におけるモドリッチの働き、その価値が認められているということかなと思います。改めて、嬉しい。
MARCAから、モドリッチ関連の記事をいくつか。

-----------------------------
子供の頃の夢
2015年ベストイレブンの他の9人の選手たち(1人欠席)に囲まれた後、モドリッチは、バルカン半島の紛争の最中にあって、フットボール選手になることを夢見ていた、子どもの頃のことを振り返った。
「ステージに足を踏み入れた時、フットボールを始めた時のことがまるで昨日のことのようだと思った。子どもの頃に夢見ていた最も美しい夢のひとつがかなったようだ。」
「この選出は、多くの努力や働き、献身性を尽くした僕の戦い方、より良い選手になろうと日々やってきた20年間の努力を、皆が理解してくれているということを確証してくれる。この賞を受けて、僕自身の責任や期待がさらに大きくなったと感じている。でも挑戦することを恐れない。ただ前を見ていくだけだ。」
-----------------------------

-----------------------------
ルカとジダン

2016年が始まったこの日々、ルカ・モドリッチは生き生きとしている。初めての重傷からの回復を目指してアントワープの病院で新年を迎えた12ヶ月前とはまったく違う。今、モドリッチは笑顔だ。彼の憧れであるジダンがベンチに入り監督となったこと、デポルでの素晴らしい試合、2度の喝采、さらにシーズンベストイレブンに選出されたことが、モドリッチの前に希望と光を取り戻させている。
ジズーとルカは、ジダンがアンチェロッティの副監督をしている時から結びつきができていた。モドリッチは、選手としてのジダンに憧れていたが、さらに彼の下でトレーニングするということは彼にとって素晴らしい経験であり、新監督のカリスマ性に驚かされてもいる。この2人の関係は、今再生されている。ジダンは、試合の指揮権をモドリッチに与え、彼の力がピッチ全体に及ぶことを狙っている。彼の成熟性、フットボールの概念、ピッチでのポジションからいって、ルカ・モドリッチは、マドリーの新しい監督の右腕となる。
モドリッチは、マイクロフォンの前では常に正しく、また同時に正直だ。デポル戦の後で、監督の交代は「うまくいった」と述べたように。ルカは、ロッカールームでベニテスと対立していたわけではない。しかし、ジズーの下でプレイするのと同じような感触ではなかったのだ。
デシマで終わった13/14シーズン、モドリッチとジダンは、トレーニングの終わりにロングレンジの的当てシュート練習に挑戦していた。実際、CLのコペンハーゲン戦でエリア外からゴールを決めたモドリッチは、ベンチを振り返って、ジダンに向けて共犯めいたジェスチャーをしていた。(参考:https://youtu.be/gimOchE0Xmg)
この逸話は2人の良い関係を示しているし、すでに最近のバルデベバスで目にすることができるものだ。ジダンは、アンチェロッティの時代と同様に、シーズンの未来はモドリッチの脚にかかっていることを理解している。事実モドリッチは、昨年のジダンが選ぶベストイレブンに入っている。マドリーの中盤からは唯一の選出だった。

昨シーズンの2つの負傷、特に2つめの負傷のために、モドリッチはシーズンの終盤に離脱することになり、これがチームに大きな影響を与えた。誰も、彼のチームメイトも、コーチ陣も、幹部たちも、ファンの誰も、モドリッチが再度離脱することなど想像すらしたくない。もちろん、彼自身もだ。
モドリッチは、2009年に腓骨を骨折して以来、大きな怪我はしていなかった。昨シーズンの2つの怪我によって、モドリッチは最善の回復方法を探し求めて、ヴィトリアからミュンヘンまで疑問を抱えて過ごし、トレーニング方法に抜本的な変化を導入した。今シーズン、これまでの数ヶ月では、チームトレーニングとともに個別のメニューも行っている。モドリッチの、トレーニングセンターへの出入りは記録されない。トップチームが通常出入りする時間帯とは違いすぎているからだ。チームがフリーの日に、モドリッチがトレーニングに行かないというのは珍しいものになっている。
さらに、バルデベバスでのフィジカルメニューを完成させるのが、カイロプラクターの手腕だ。素晴らしい試合ができるよう調整するストレッチに、スペシャリストの手が生きている。モドリッチは、負傷の長引く時を過ごすことは望んでおらず、ほとんど執着とも言えるほど、ベストのコンディションを実現するためにトレーニングを重ねている。このためには、ベストのセラピストが必要なのも確かだ。

月曜日チューリッヒで、モドリッチは自身のキャリアにおける最もスペシャルな瞬間の1つを経験していた。もちろん、1年前の苦しみのことも思い出していた。
「昨年1月の不運な時を経て、今は僕のキャリアにおける最大の個人賞を喜んでいるよ。世界中の仲間たちが僕をドリームチームに選んでくれたことを、とても名誉に感じている。選手たちから認められるというのは特別な価値があるし、それがチューリッヒで授与されるこの賞をより誇らしいものに感じさせてくれる。」
しかし彼の熱望するものは、個人よりもチームでのもの。マドリーでのタイトルは、彼の脚にかかっている。ジダンはそのことをよくわかっている。
-----------------------------
ジダンには、イスコをプチジダンくらいに鍛え上げるとか、ハメスのボレーシュート強化とか、ベイルの足元レベルをもっと上げていくとか、そのあたりも期待したい。