ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

2 令嬢の子犬 95ページ目 

2009-08-01 20:57:26 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【95ページ】


和音    テイスティング対決のワイン名は判っているのですね?

      ヴィンテージを当てるのですか?

社長    いいえ、テイスティングしたワイン名を当ててください!

      6本の内、早く3本のワイン名を当てた方を勝ちとします。

      和さんなら、香りや色でワイン名を当てることができるでしょう?

      テーブルまで10メートル離れて立って頂きます。


和音と真里菜は、ワインの置かれているテーブルから10メートル離れて立った。

真里菜の腕には、子犬が抱かれていた。


社長    今1本目のワインが二つのグラスに注がれました。

      どうぞテイスティングをして下さい。


和音は、テーブルに向かって歩きだした。しかし真里菜は立ったままであった。


和音    真里菜さん、どうされました?

令嬢    1本目は、ゲストの方からお先にどうぞ。

和音    それでは、お言葉に甘えてそうさせて頂きます。


和音は、テーブルに近づき、グラスを手に取り、一口含んだ。


和音    ロマネ・コンティに劣らずおいしいワインだ!

令嬢    ワイン名は判りました?

和音    ラ・ターシュですね。


社長の専属ソムリエが、ワインを包んでいる紙を取り払った。


社長    ラ・ターシュで正解です。

令嬢    一口含んで瞬時に判るなんて!



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