ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ペトリュスのなぞ53ページ目

2009-04-05 07:35:03 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【53ページ】


社長     和さん、ヴィンテージ判りましたよ!

       1975年でしょう。

ペリー    おー正解です。

       気が動転していて、テイスティング対決のこと忘れていました。

       でも長尾社長がどうして判ったのですか?
   
社長     和さんの言葉の中にヒントがあったのです。

ペリー    私には、理解できませんが、長尾社長の答えは正解で、今回の

       勝負は引き分けです。

       さっそく業務提携の契約を結びましょう。

       しかし残念だなあ!祝杯用に持ってきたペトリュスを空けてしまっ

       た。

社長     テイスティング対決に使用したペトリュス2000年ならまだ2

       本持って来ていますよ。

ペリー    それがいい!

       2000年の熟成期間に負けないように、我々の取引も長く続けま

       しょう。

秘書     至急の交際電話が入っていますが?

ペリー    よろしいでしょうか?

社長     どうぞ。


ペリーはしばらく電話をして、戻って来た。


ペリー    オークションに出品された方からでした。

       すべて和音さんの推測通りでした。

       元オーナーの手紙が見つかったとのことです。

       その手紙には、詳しい経緯ともに、私がこれらを飲むことができな

       かったら、家族で飲んでほしいと書かれていたそうです。

       私は、最高傑作のワインだったと伝えて置きました。

和音     もう二度と飲むことのできない幻のワインでしたね?



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