ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

あべのハルカズBAR 142ページ目  ロイヤル・何とか   

2014-09-12 07:05:00 | あべのハルカズBAR1 四話 完
【142ページ】



 晴数が、モニター画面に目を移すと、男性客がちょうど入って

来たところだった。

男性客は、香菜(かな)に予約していることを告げ、月菜(るな)に

奥の予約席に案内された。

ママの陽菜(はるな)は、おしぼりを手渡しながら、話しかける。


「いらっしゃいませ。」

「ママに悩みを聞いてもらいたいと予約させていただいた佐藤です。」


 佐藤は名前を告げながら、名刺をママに手渡した。

彼は、農林水産省近畿農政局に勤めていて、表示・規格に関する

仕事を担当している。


「悩みを聞かせていただくだけで、何もアドバイスできないですが・・・・」

「ママのファンは多いそうですね?

悩みを聞いてもらうだけで、心のもやもやが晴れ、爽快な気分になり、

それが運命を変えるのか、事態が好転したという話を聞きました。

ママのことを女神だと呼んでいますよ。」

「まあ・・・」


 陽菜は、女神と言われ、少し気恥ずかしい表情を見せた。


「さて、何も飲もうかな?

知人がロイヤル・何とかが最高だと言ってたからそれにしようかな?」

「ロイヤル・ロッホナガーのことですね?」




ロイヤル ロッホナガー12年[700ml]
クリエーター情報なし
キリンビール(株)