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「和さんはワインをおいしそうに飲んで、『おいしいワインだ!』か『いいワインだ!』しか
いつもは言わないのにソムリエのようなコメントをしたから不思議に思って・・・・」
「私も本気になればソムリエのようなコメントもできるのだよ!」
和音は笑いながら答えた。
「ほんと?」
良子は和音の仕事を打ち明けられているので、ワインに関しては良子以上の
実力を持っているのを知っている。
だから聞き返してもそれを疑ってのことではない。
「いや、良子さんとロワール川巡りをするので、ワイン本で、シノンやヴーヴレーの
テイスティングコメントを事前に調べていたのだよ」
「なーんだ!」
良子は、少しほっとした表情を見せた。
和音が「おいしいワインだ!」と一言発するだけのワイン通ぶらないところが
好きなのだ。
「珍しい食べ物が手に入ったのですが」
マスターが二人に話しかけた。
「何?」
良子が訊いた。
「今お出ししますから何か当ててみてください」
マスターは乾いた肉の塊のような物を取り出し、包丁でカットした。
「和さんはワインをおいしそうに飲んで、『おいしいワインだ!』か『いいワインだ!』しか
いつもは言わないのにソムリエのようなコメントをしたから不思議に思って・・・・」
「私も本気になればソムリエのようなコメントもできるのだよ!」
和音は笑いながら答えた。
「ほんと?」
良子は和音の仕事を打ち明けられているので、ワインに関しては良子以上の
実力を持っているのを知っている。
だから聞き返してもそれを疑ってのことではない。
「いや、良子さんとロワール川巡りをするので、ワイン本で、シノンやヴーヴレーの
テイスティングコメントを事前に調べていたのだよ」
「なーんだ!」
良子は、少しほっとした表情を見せた。
和音が「おいしいワインだ!」と一言発するだけのワイン通ぶらないところが
好きなのだ。
「珍しい食べ物が手に入ったのですが」
マスターが二人に話しかけた。
「何?」
良子が訊いた。
「今お出ししますから何か当ててみてください」
マスターは乾いた肉の塊のような物を取り出し、包丁でカットした。