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「うーん」
白庭社長は唸った後、暫く考える仕草をした。
「すると、和さんはラベルの張り替えを見抜いたと?」
「ええ」
草木は頷いた。
「白庭社長とは対照的に、私が冷静過ぎて見抜かれたのだと思います。」
「ラベルを張り替えずに1996年そのままで出していたら?」
「その時は、和さんの誘いの言葉に白庭社長と同様に表情を隠しきれなかった
かもしれません。」
「そうか、私達は、和さんのトップソムリエに勝ると言ううわさのテイスティング力
の対策を考えていたが、メンタリストとしての対策は抜けていたね?」
「はい、私もそう思います。」
「我々の完敗だ!」
白庭社長は、晴れ晴れとした表情で負けを認めた。
「うーん」
白庭社長は唸った後、暫く考える仕草をした。
「すると、和さんはラベルの張り替えを見抜いたと?」
「ええ」
草木は頷いた。
「白庭社長とは対照的に、私が冷静過ぎて見抜かれたのだと思います。」
「ラベルを張り替えずに1996年そのままで出していたら?」
「その時は、和さんの誘いの言葉に白庭社長と同様に表情を隠しきれなかった
かもしれません。」
「そうか、私達は、和さんのトップソムリエに勝ると言ううわさのテイスティング力
の対策を考えていたが、メンタリストとしての対策は抜けていたね?」
「はい、私もそう思います。」
「我々の完敗だ!」
白庭社長は、晴れ晴れとした表情で負けを認めた。