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「子供の孤独」に悩みを相談する場所がない『ファーストラブ』

2022-05-24 08:17:57 | ミステリー小説から見えるもの
子供虐待は現代の大きな社会課題であり、親の問題でもある。経済成長が停滞し親の仕事(ダブルインカムが当たり前)社会システムになったのは政府・国の所為かも知れない親が忙しく、団欒する家族も少なくなった現代、親子間での会話はもっぱらネット経由というのも聞くが子供の「孤独」は既に始まっており学校はさらに貴重な「場」となっている。子供の悩みはどこで解消できるのか、日本は学校に「相談室」的な存在がないことが子供の自殺率も多い原因に繋がっていると確信する。
『ファーストラブ』島本理性
「概要」川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 「家族」という名の迷宮を描く傑作長篇。
ー環菜の家庭、父親は美術講師、画家で一般的な家庭として見られていた。
環菜と父親は血のつながりがない親子関係で、父親の躾、命令は絶対だった。裏切りは戸籍から抜くとも脅迫を受けていた
環菜の母親は父親の虐待に遭っており、環菜と同じように自傷行為をしていたことで娘にもその癖があると思い、被害妄想と虚言癖と決めつけていた
環菜は小学生の頃から親からの虐待を受け、自傷行為することによって父親のモデルを避けることをしていた
ー「精神的な不安定さって年齢を重ねても残るっていうか、それは家庭環境が大きいものですよね。大人なんだから親は関係ないって、どこまで言い切れて、どこまで社会が認めて考慮すべきものなのかって」
ー「愛情とは、尊重と尊敬と信頼だと思っている」



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