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『金』は人を裏切らない

2018-07-21 09:43:57 | 歴史から学ぶ

@「人は信用ならない生き物、その点金は決して人を裏切らない」とはこの小説の一節。 昔ほど現代の若者は出世を望んでいない。それは「責任」=「報酬」(待遇)が昔ほど見合っていないからだ。失敗すれば一切の責任を負わされ、場合によっては引責退職を余儀なくされる。そんな責任ストレスを背負いながら働かなければならない現代ビジネスは自然と「ノーリスク・ノーリターン」に偏る傾向になるが、企業としては「ノーリスク・スライトリーベネフィット」(最小限のリスクで薄利)がどの組織・会社も当たり前になりつつある。 こんな状態であるから、会社の成長は見込めず、東南アジア諸国の成長と発展を比較すると大きく出遅れ始めている。 アジア諸国の素晴らしい事は、レガシー的な物・人・組織(障害物)が日本と比較して少なく最新技術の導入が素早い、よって効率も収益性も高い。従って直接若者への還元(報酬・待遇)に繋がる。「何事もお金次第で事は解決する」ではないが、少なくともバランスのとれた「待遇・責任」が欲しい。それには評価基準(成果報酬・過程・起案・リーダシップ)を思いっきり見直してもらうことも一つだ。

『鬼役』坂岡真

  • 将軍毒味役を務める御膳奉行、又の名を「鬼役」。18年間鬼役を務めてきた矢背蔵人乃介にはもう一つの「暗殺役」という隠れた顔があった。ある日、蔵人乃介は非道の御用商人を成敗する。しかし、そこから幕閣の陰謀に巻き込まれ、豊富な脇役たちを取り揃え、蔵人乃介の田宮流居合術の「剣」が巨悪を裁く。
  • 天守金蔵荒らし
  • 大奥淫蕩地獄
  • 群盗隼
  • 惜別の宴
  • 将軍家慶は四十人もの側室を持ち、吹上御庭に吉原に妓楼とも未紛らう御殿を建て、奥女中たちを遊女に見立てて遊興に耽った。
  • 上役から金で雇われた番頭
  •             「かつてのわしは立身出世を望んだ。なりふり構わず、上役に命じられたことをはなんでもやってきた。されど、出世を望むことほど虚しいことはないと悟った。人ほど信用のならぬ生き物はおらぬ。その点金は決して人を裏切らぬ」