(前回のつづきです。)
無等里で冷麺を食べそこなってがっかりしながらバスに乗って全谷の郡内バスターミナルに出ました。この近くには市外バスターミナルや駅が徒歩圏にありそちらに乗り継ぐのも面白そうなのですが、ここからバスに乗りたいと思わずにはいられない良い雰囲気のターミナルなのですぐに郡外に南下する53番バスに乗り継ぎます。38度線を今度は北から南に越え東豆川の市街地に入ると車窓に米軍基地があらわれ沖縄や横浜での乗りバスを思い出したりします。画像の踏切は米軍基地への引き込み線です。
東豆川の中心部にある「旧バスターミナル」停留所で降りると目の前のロータリーは11月ながらすっかりクリスマスムードになっていました。旧バスターミナルというくらいで2006年まではここに市外バスターミナルがあったのですが今は市街地のだいぶ南の外れに移転しています。
旧バスターミナルバス停近くにあるヤンキー市場という通りに入ると急に青少年通行禁止区域すなわち赤線がちょっとだけありびっくりしました。人の気配がなく今は営業しているのかどうかよくわかりませんでしたが。ごく地味な商店街の中にありとりたてて隔離されている感じはありませんでした。
その近くにある「60年伝統の店」をうたう平南麺屋という冷麺の有名店が東豆川でのめあてです。
ここは無事営業していてホッとしました。ストーブ上に置かれたやかんから注がれた暖かい蕎麦湯を飲んでしばらく待つと出て来るムル冷麺を暖かいストーブ前で食べるというのもオツなものです。さっぱりしたスープに入った麺は風味があり太めでもそう硬くはなくほどよい食べ応えでした。
お腹が落ち着いたら市外バスターミナルでも見てみるかと旧バスターミナル停留所で適当な市内バスに乗ります。東豆川ターミナル停留所で降りるとロッテマートと一緒になったいかにも最近の韓国のバスターミナルという感じの建物が見えました。ただひと気が少なくちょっと拍子抜けです。考えてみれば東豆川の北と西はすぐに休戦ライン、東は山岳地帯で、最も流動が多そうな南のソウルへは街の中心部にある東豆川中央駅から電車で行ける、という具合なので市外バスの出番が少なそうではあります。きれいで立派なターミナルはがらんとしていてなんだかもったいない気がしました。
ここで乗ったのは38度線よりずっと北の漣川からソウルを南に抜け城南まで走る市外バスR3300番です。赤くない市外バスにソウル式の色別系統番号がついているとちょっと変わった感じもしますが、ターミナルや切符売り場のある停留所は少なく多くは無人の停留所と広域急行バスに似た点が多いのでなるほどと思いました。
R3300番はソウル東部を南北に縦断しているもののソウル市内の停留所はごく少なく、ソウルを通過する南北移動に便利です。ソウル市内通過は夕方の混雑する時間でしたが大半はバス専用レーンを走り、通過する停留所ではホームに面したレーンの隣にさらに通過レーンが設置されていることが多いので市内バスを追い越すことができ渋滞はもちろん市内バスの団子運転にもほとんど引っかかりませんでした。高架や地下もないごくシンプルなレーン設定のみでこういう運行をしている巧みさには感心するばかりです。
東豆川のターミナルから2時間10分ほどゆられ城南市のモラン市場で降りました。ここでは鶏、ヤギ、犬などの料理も食べたくなるところですが、今回はまだ冷麺からあまり間が空いていなかったので軽く飲むだけにします。9月に来たときと同様に自家製の酒を出す店で薬酒あるいは清酒と呼ばれるものを頼みました。薬酒といっても韓国語では薬剤を漬けこんだ酒ではなく濁酒の上澄みをとったり濾したりした澄んだ酒を指す言葉です。(薬剤を漬けこんだ酒を指す場合もありますが。)つまみは頼まなくとも牛の血を固めた「ソンジ」が入った汁が出てくるのでまだ空腹でない今回はこれで事が足りましたが目の前に置かれた魚や豆腐も目のツマミ(?)になり楽しく飲めました。
(こちらに続きます。)
無等里で冷麺を食べそこなってがっかりしながらバスに乗って全谷の郡内バスターミナルに出ました。この近くには市外バスターミナルや駅が徒歩圏にありそちらに乗り継ぐのも面白そうなのですが、ここからバスに乗りたいと思わずにはいられない良い雰囲気のターミナルなのですぐに郡外に南下する53番バスに乗り継ぎます。38度線を今度は北から南に越え東豆川の市街地に入ると車窓に米軍基地があらわれ沖縄や横浜での乗りバスを思い出したりします。画像の踏切は米軍基地への引き込み線です。
東豆川の中心部にある「旧バスターミナル」停留所で降りると目の前のロータリーは11月ながらすっかりクリスマスムードになっていました。旧バスターミナルというくらいで2006年まではここに市外バスターミナルがあったのですが今は市街地のだいぶ南の外れに移転しています。
旧バスターミナルバス停近くにあるヤンキー市場という通りに入ると急に青少年通行禁止区域すなわち赤線がちょっとだけありびっくりしました。人の気配がなく今は営業しているのかどうかよくわかりませんでしたが。ごく地味な商店街の中にありとりたてて隔離されている感じはありませんでした。
その近くにある「60年伝統の店」をうたう平南麺屋という冷麺の有名店が東豆川でのめあてです。
ここは無事営業していてホッとしました。ストーブ上に置かれたやかんから注がれた暖かい蕎麦湯を飲んでしばらく待つと出て来るムル冷麺を暖かいストーブ前で食べるというのもオツなものです。さっぱりしたスープに入った麺は風味があり太めでもそう硬くはなくほどよい食べ応えでした。
お腹が落ち着いたら市外バスターミナルでも見てみるかと旧バスターミナル停留所で適当な市内バスに乗ります。東豆川ターミナル停留所で降りるとロッテマートと一緒になったいかにも最近の韓国のバスターミナルという感じの建物が見えました。ただひと気が少なくちょっと拍子抜けです。考えてみれば東豆川の北と西はすぐに休戦ライン、東は山岳地帯で、最も流動が多そうな南のソウルへは街の中心部にある東豆川中央駅から電車で行ける、という具合なので市外バスの出番が少なそうではあります。きれいで立派なターミナルはがらんとしていてなんだかもったいない気がしました。
ここで乗ったのは38度線よりずっと北の漣川からソウルを南に抜け城南まで走る市外バスR3300番です。赤くない市外バスにソウル式の色別系統番号がついているとちょっと変わった感じもしますが、ターミナルや切符売り場のある停留所は少なく多くは無人の停留所と広域急行バスに似た点が多いのでなるほどと思いました。
R3300番はソウル東部を南北に縦断しているもののソウル市内の停留所はごく少なく、ソウルを通過する南北移動に便利です。ソウル市内通過は夕方の混雑する時間でしたが大半はバス専用レーンを走り、通過する停留所ではホームに面したレーンの隣にさらに通過レーンが設置されていることが多いので市内バスを追い越すことができ渋滞はもちろん市内バスの団子運転にもほとんど引っかかりませんでした。高架や地下もないごくシンプルなレーン設定のみでこういう運行をしている巧みさには感心するばかりです。
東豆川のターミナルから2時間10分ほどゆられ城南市のモラン市場で降りました。ここでは鶏、ヤギ、犬などの料理も食べたくなるところですが、今回はまだ冷麺からあまり間が空いていなかったので軽く飲むだけにします。9月に来たときと同様に自家製の酒を出す店で薬酒あるいは清酒と呼ばれるものを頼みました。薬酒といっても韓国語では薬剤を漬けこんだ酒ではなく濁酒の上澄みをとったり濾したりした澄んだ酒を指す言葉です。(薬剤を漬けこんだ酒を指す場合もありますが。)つまみは頼まなくとも牛の血を固めた「ソンジ」が入った汁が出てくるのでまだ空腹でない今回はこれで事が足りましたが目の前に置かれた魚や豆腐も目のツマミ(?)になり楽しく飲めました。
(こちらに続きます。)
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