乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

野柳と第二原発(後編)

2011-07-16 | 台湾
(前編の続きです。)
 前編で見た「北部展示館」という原発PR館の先にある第二原発の正門は休み時間らしい職員さんたちがそぞろ歩きしていたりなんとなくのんびりしたムードです。


 正門はどん詰まりになっているのでいったん海沿いを走るバス通りの省道2号沿いに戻り、ここから水蒸気をあげている原子炉建屋を見ることにしました。基隆客運や国光客運など結構頻繁にバスが行きかう省道の近くでこうやってでかい原子炉が稼動してるんだなあと思うと背筋がゾクっときます。1981年営業開始なので前に見た第一原発よりは新しく、またやや高台にあるのですが地震大国の台湾で付近には断層もあると聞けばあまり安心もできません。はるばる日本から自分で近づいておいて勝手な言い草ですが。ちなみにこの第二原発から台北駅まではの直線距離は22.6kmと第一原発~台北駅より近く、台北駅を東京駅とすると海芝浦駅とほぼ同じ距離になります。(第二原発~基隆駅の直線距離で11km)


 原発の正面、省道を渡った向かいにある排水口を見に行きました。かなりの水量の排水が原発から出ています。

 ここの排水はいったん地下を通って省道をくぐってから出てくるので突然かなりの水量が出ているように見えちょっと不思議な雰囲気です。


 排水口の周りがよい釣り場になるのはここも同じで駐車場には軽食の屋台まで出ています。

 「レジャーや釣りでいらしたみなさん、北部展示館にお立ち寄り下さい。入館無料でステキなお土産も差し上げます。」というようなことが書いてあり、そういえば私はステキなお土産もらってなかったかもと思ったもののさすがに後からお土産くれと言いに戻るのは恥ずかしいのであきらめました。


 驚いたのはなぜかこんなところで着飾った女性の写真を撮っていたことです。プロのモデルさんという感じでもなかったので香港やマカオ、中国、韓国などでも時々見かける結婚するとき作る記念アルバムの撮影かと一瞬思いましたが、それにしては旦那が見当たりません。いずれにしても妙な光景でした。


 というところで第二原発の見物は終わりにし、観光地の野柳風景区に向かいます。原発前の臨海橋バス停で基隆客運(または淡水客運)の基隆行きか国光客運の台北行きに乗って海岸線を走ると10分弱で野柳停留所です。ここから野柳観光の中心地までは600mくらいなので歩いても大したことないのですが無料のコミュニティバスがすぐ出るというので乗って行くことにしました。


 漁港を通って野柳観光の中心地に到着すると、海岸の侵食された複雑な岩が名物の「野柳地質公園」の料金所、水族館「野柳海洋世界」・飲食店やお土産屋が並ぶアーケード「野柳特産街」が集まっています。

 では野柳観光、というのがあるべき流れなのですが、原発で時間を使いすぎここで時間切れです。結局野柳地質公園には入らず野柳バス停まで歩いて戻ったので何のために寄ったのかわかりません。遠目で地質公園を眺めたのみです。


 この野柳地質公園一帯は第二原発から半径5km以内にすっぽり入っているのでこの通り緊急避難の案内板がありました。第一原発と同様に原発事故の退避指示サイレンは1秒鳴って1秒休みの90回繰り返し(解除は180秒連続で切らずに鳴らしっぱなし)とのことです。サイレンが鳴ることがないといいのですが。


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