帝拳・本田会長怒り心頭「最悪のストップ」タオル投入の判断に
テレビでもかなり報道されてたせいか、普段ボクシングや格闘技に興味のない層にも波及していますね。
さて、僕はどうしてもプレイヤー側の目線になってしまうことも多いんですが、
今回のセコンドがタオルを投げ込んだ場面について少し書きたいと思います。
まず『タオル投入』というのはセコンドからのギブアップ宣言です。
ちなみに【セコンド】というのはリングの脇からアドバイスを送ったりラウンド間のインターバルに出血を止めたり身の回りの世話をしたりする人で、あしたのジョーでいえば丹下団平です。
大抵はジムの会長だったりトレーナーだったりしますが、今回の場合はトレーナーだったようですね。
また細かい部分は団体によって違ったりしますが、通常はセコンドが3人くらい、その中にチーフセコンドというのが一人いてタオルを投げる⇒試合を終わらせる権限を持っています。
このセコンドの仕事は主に二つ
１：選手を勝たせること。
２：無事にリングを下ろさせること。
もちろん格闘技の試合で無傷で終われることなどほとんどありませんが、「できるか？」と聞かれれば「できる」と答えるのが格闘家なのですから冷静な判断ができる人にこそ止める権限がなければならないのです。
いうなればセコンドは選手の人生に、ひいては家族や周りの人に対しても責任を持っているということです。
そして今回の試合の映像ですが、ニュースなどで見る限りはそれほど劣勢だったようには見えません。
しかし格闘技の試合では『リング・ジェネラルシップ』というのも判定の大きな基準になることがあります。
これはどういうものかというと《試合全体の支配権をどちらが握っているか》、砕けて言えば〈流れを作っている方はどちらか〉ぼんやりした表現なら〔どっちが優勢か〕というものです。
ちなみに今回の試合でのラウンドごとの判定では３ラウンドまではジャッジのうち一人が山中選手を支持、他の２人が相手のネリ選手を支持していたそうですので、地元判定というのを考えればやや押されていたのではないかなと思います。
ただ全体の映像を見ていないので何とも言えません。
しかし、格闘技の試合でダメージというのは画面からは伝わっては来ないものの、セコンドのような間近で見ている人にとっては全く印象が違うこともあります。
例えば明らかに遅いパンチなのに嘘みたいなダメージを負うこともありますし、ごく軽くかすった程度なのに、それがゆえにより一層脳を激しく揺さぶることもあります。
それは足の微妙な動きだったり、目線のふらつきだったり、意識の飛んだ瞬間だったり、どちらかというと感覚的なものです。
結果論でいえば確かに早めのタオル投入だったかもしれませんが、完全に効かされている王者が、まだまだ元気な挑戦者に対して逆転できるかといえば非常にリスキーな勝負に他なりません。
また、勝負を止める権限のある人に「もうダメだ」と思わせることも勝ち方の一つです。
そして山中選手が過去にもダウンを喫してからの逆転勝ちが何度かあることに触れ、続けていれば勝てた『かも』しれないという人もいます。
もちろんそういう見方もあると思います。
でも勝負に〔もし〕はありません。
それでも〔もし〕があるとしたら【反対側の【もし】あるいは反対側の【かも】だってあるはずです。
『もしかしたら勝てたかも』の反対側にあるのは『もしかしたら死んでたかも』だってあるわけです。
そして自分の試合を止める権限を任せる相手を選ぶのは最終的には選手自身のはずですから、それについてセコンドを批判するべきではありませんし、勝たせたいという気持ちよりも選手を守るという試合の後に対する責任を果たしたセコンドは、もっと称賛されて然るべきだと思うのです。
ＧＯ⇒選手
ＳＴＯＰ⇒セコンド、レフェリー
必要なのはこの役割分担だけであって、勝負論や興行論とは分けて考えなければなりません。
この分けて考えるというのは権限をくっきり分割することでお互いが干渉しないという意味です。
世界タイトルだから行けるところまで行かせたい、限界まで頑張りたい、それはもちろんですが、家族にとっての命の重さはタイトルマッチだろうがアマチュアの新人戦だろうが同じものだと思います。
運転免許取消処分の回避＆軽減が専門の内村特殊法務事務所
代表：行政書士：内村世己
URL：http://www.seiki-office.jp/
東京都新宿区歌舞伎町２丁目４５－５永谷ビル７０３
TEL03-5285-1840：090-9341-4384
テレビでもかなり報道されてたせいか、普段ボクシングや格闘技に興味のない層にも波及していますね。
さて、僕はどうしてもプレイヤー側の目線になってしまうことも多いんですが、
今回のセコンドがタオルを投げ込んだ場面について少し書きたいと思います。
まず『タオル投入』というのはセコンドからのギブアップ宣言です。
ちなみに【セコンド】というのはリングの脇からアドバイスを送ったりラウンド間のインターバルに出血を止めたり身の回りの世話をしたりする人で、あしたのジョーでいえば丹下団平です。
大抵はジムの会長だったりトレーナーだったりしますが、今回の場合はトレーナーだったようですね。
また細かい部分は団体によって違ったりしますが、通常はセコンドが3人くらい、その中にチーフセコンドというのが一人いてタオルを投げる⇒試合を終わらせる権限を持っています。
このセコンドの仕事は主に二つ
１：選手を勝たせること。
２：無事にリングを下ろさせること。
もちろん格闘技の試合で無傷で終われることなどほとんどありませんが、「できるか？」と聞かれれば「できる」と答えるのが格闘家なのですから冷静な判断ができる人にこそ止める権限がなければならないのです。
いうなればセコンドは選手の人生に、ひいては家族や周りの人に対しても責任を持っているということです。
そして今回の試合の映像ですが、ニュースなどで見る限りはそれほど劣勢だったようには見えません。
しかし格闘技の試合では『リング・ジェネラルシップ』というのも判定の大きな基準になることがあります。
これはどういうものかというと《試合全体の支配権をどちらが握っているか》、砕けて言えば〈流れを作っている方はどちらか〉ぼんやりした表現なら〔どっちが優勢か〕というものです。
ちなみに今回の試合でのラウンドごとの判定では３ラウンドまではジャッジのうち一人が山中選手を支持、他の２人が相手のネリ選手を支持していたそうですので、地元判定というのを考えればやや押されていたのではないかなと思います。
ただ全体の映像を見ていないので何とも言えません。
しかし、格闘技の試合でダメージというのは画面からは伝わっては来ないものの、セコンドのような間近で見ている人にとっては全く印象が違うこともあります。
例えば明らかに遅いパンチなのに嘘みたいなダメージを負うこともありますし、ごく軽くかすった程度なのに、それがゆえにより一層脳を激しく揺さぶることもあります。
それは足の微妙な動きだったり、目線のふらつきだったり、意識の飛んだ瞬間だったり、どちらかというと感覚的なものです。
結果論でいえば確かに早めのタオル投入だったかもしれませんが、完全に効かされている王者が、まだまだ元気な挑戦者に対して逆転できるかといえば非常にリスキーな勝負に他なりません。
また、勝負を止める権限のある人に「もうダメだ」と思わせることも勝ち方の一つです。
そして山中選手が過去にもダウンを喫してからの逆転勝ちが何度かあることに触れ、続けていれば勝てた『かも』しれないという人もいます。
もちろんそういう見方もあると思います。
でも勝負に〔もし〕はありません。
それでも〔もし〕があるとしたら【反対側の【もし】あるいは反対側の【かも】だってあるはずです。
『もしかしたら勝てたかも』の反対側にあるのは『もしかしたら死んでたかも』だってあるわけです。
そして自分の試合を止める権限を任せる相手を選ぶのは最終的には選手自身のはずですから、それについてセコンドを批判するべきではありませんし、勝たせたいという気持ちよりも選手を守るという試合の後に対する責任を果たしたセコンドは、もっと称賛されて然るべきだと思うのです。
ＧＯ⇒選手
ＳＴＯＰ⇒セコンド、レフェリー
必要なのはこの役割分担だけであって、勝負論や興行論とは分けて考えなければなりません。
この分けて考えるというのは権限をくっきり分割することでお互いが干渉しないという意味です。
世界タイトルだから行けるところまで行かせたい、限界まで頑張りたい、それはもちろんですが、家族にとっての命の重さはタイトルマッチだろうがアマチュアの新人戦だろうが同じものだと思います。
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