“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

東京電力株主総会と電力問題

2011年06月30日 12時25分42秒 | 臼蔵の呟き
仙台市は梅雨の谷間で、晴れています。

晴れれば晴れるほど、電力不足、原子力発電所必要論と
連動したマスコミ報道につながっています。
現実的な問題を無視して議論、対応は出来ないものの本
質的問題をないがしろにした「なし崩し」的な政治対応、電
力会社方針、産業界の主張は違和感があります。


福島原発事故問題は福島県の問題ではない!!!


京都大学原子力研究者の小出裕章さんは以下のように述
べています。
1、原発は機械であり、事故を起こさない機械はない。
2、原発を動かしているのは人間であり、間違いを犯さ
  ない人間はない。
3、電力を多量に消費するのは都会であり、万一の事故
  を考えると原発を都会に建てることは出来なかった。
  そこで原発は過疎地に押し付けられた。
4、多くの作業者は被曝する。地域住民は福島の土地を
  捨てるか、被曝覚悟で住み続けるしかの選択肢しか
  ない。それを思うと言葉に出来ない無念さがある。
5、これくらいの悲劇を前に原発が動いていることを信じ
  がたい気持ちで私は眺める。世論調査では「停電する
  と困るので原発は必要」とする人が多数いると言う。
6、もしどうしても電力を多量に使用する生活を続ける
  為に電気が必要というのであれば原発は都会に作っ
  て欲しい。それが出来なければ電気が足りようが足
  りまいが原発は即刻全廃すべきと思う。

東大の原発推進学者はきっと東京に作ることは反対でし
ょう。どうでしょうか????
皆さんはどう思いますか。

電力総連の原発事故被災者に寄り添って

2011年06月30日 08時54分52秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。今日も晴れのようです。また暑くなりそうです。
  

本日も臼蔵さんの得意分野の話です。
福島第一原発の事故で、対応が後手後手になって先行きが一向に見えません。この現場で実際に働いてくれている方が居るから少しづつ前に進んでいます。雇用関係はあるというものの、自分の将来の健康を不安に思いながらも誇りを持って働いていてくれる人々に心から感謝しています。

原発の推進は誰でも知っているように自民党が行ってきました。電力会社の労働組合である電力総連は連合の主力部隊ですが、ここが原発推進を主張していて民主党を支持しています。このような関係から、民主党は急所を握られたようになり脱原発を言えなくなっています。

自分の会社の政策を支持したいという帰属意識はわからないでもないですが、世界の世論や日本の国民の気持ちを考えたら労働組合が原発推進というのは、いかがなものでしょうか。労働組合に所属する原発の労働者のたいへんな労働環境を考えても、脱原発と代替エネルギーへの転換を提案するのが労働組合の今日的役割だと思うのですが・・・

東京電力の株主総会

2011年06月29日 18時00分00秒 | 臼蔵の呟き
臼蔵です。

東京電力の株主総会は10時開始で4時間を経過して
まだ、紛糾し終了しないとの事です。当然といえば、
当然なのですが。個人株主が40%との事で、原発事
故、放射能汚染、株価は暴落とどれ1つをとっても怒り
心頭ですから怒り狂っても当たり前です。怒らないほ
うが異常なくらいです。
利益を出すためには、何でもあり的な行動は歴史の審
判には耐えられないと思います。前福島県知事「佐藤
えいさく」さんは汚職で摘発され、退職し、現佐藤知事
に変わりました。--経過はよく分かりません。
国会質疑でも民主党議員がその経過に触れて、東京電力
福島原発故障多発、虚偽報告などーーー前佐藤知事が東
京電力に改善指示を出したそうです。発電できず稼働率
が落ちました。---その結果、逆恨みにあいどす黒い
勢力から葬られたと。これが本当かどうかは分かりませ
んが、さもありなんと思える3.11以降の事故対応、
東京電力の情報隠し、無責任さです。いまだに汚染水
の処理する出来ず、垂れ流しています。汚染水は触る
ことすら出来ない高放射能物質を含んで垂れ流してい
ます。

福島地域が放射能で汚染されても彼らは何も感じない。
福島県民が避難し、地域が崩壊しても対応しない。
福島の汚染地域企業への営業保障はすずめの涙しか
保障しない。
自分(東京電力)は政府に兆円単位の支援を要求する。
震災は想定外の自然災害だと言い張る。
これが実態(彼らの本音)です。

双葉町の財政は破綻寸前で幹部の給与は10%カット。
町長の給与も50%カット。
立地促進のための国交付金、電力の税金で箱物を沢山
作り、その維持費で町の財政は破綻寸前です。
産業はまったく育たず、電力以外の雇用先もなく、
ますます東京電力に依存するという悪循環でした。

岩波書店「世界」1月号にジャーナリストの取材記事
が載っています。3.11事故があることは分かって
いない時期のレポートですが、今読んでみるといかに
ひどい国策、地域を無力化する誘導政策かが理解でき
ます。
朝日新聞でも2005年ころ双葉町の取材をし、原発
立地自治体の財政破綻(寸前)記事を書いています。
今は、町長、住民が全員避難しています。本当にむご
いことです。

町民でなくてもしっかりと振り返り、何が間違いで、
どうすべきであったかを冷静に考えたいものです。
それがあってはならない原発災害に対する我々の義務
だと思います。
福島県人かどうかではないはずです。







東電株主総会6時間越える

2011年06月29日 06時37分42秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。蜂助です。

  

今日、6月29日は梅雨の中休みで抜けるような晴れ空です。

この話題は臼蔵さんの得意分野ですが、私も今回は言いたい。


昨日は株主総会がいろいろと開かれ、特に電力会社では東京・中部・九州・北陸の4社で開催されました。東京電力の株式総会は、6時間を越える大荒れの総会となったようです。

株主は、投資するために株を買い所有しているので、その会社が利益を上げることを願っている方がほとんです。原発継続の可否でも、何と言っても儲かるか、儲からないのか、これが判断の中心になるのは当たり前です。

総会で株主提案された、原発事業から撤退を求める議案は賛成8%のみで否決されました。東電の株主は大企業がほとんどなので、必然の結果です。資本の論理ですから。

しかし、株を所有している南相馬市、白河市はこの法案に賛成しました。当然と言えば当然です。福島第一原発による住民と自治体、地元産業の被害は膨大なもので、今後いつまで続くかわかりません。原発を停止し、廃炉を求めるのはこの地域の住民の本心だと思います。株を所有している自治体として、この気持ちを代弁して原発撤退を表明した勇気はすばらしいと思います。

福島県は東電株を所有していますが、議決権を行使しませんでした。佐藤県知事が脱原発を表明しているだけに残念です。福島県庁の役人は何を考えているのか!

脱原発を求める声は、しだいに大きくなっています。

震災と研究者の役割

2011年06月28日 10時35分50秒 | 臼蔵の呟き
臼蔵です。仙台は曇り空です。
昨日は寒かったのですが、今朝は気温が上がり蒸し暑くなってい
ます。節電対策の「ゴーヤ」も少しずつ大きくなってきました。
実がなるのを楽しみにしています。

福島県では個人が放射線を浴びる量を計測する線量計費用が60億円予算化されたそうです。小学生、妊婦さんに貸与される計画だそうです。福島大学、田中俊一さんグループの働きかけで実現したようです。うれしい知らせです。事故が起き、汚染されてしまったので後は除染と健康管理を国、県、東京電力が(せめてもの償い)全力をあげて行うべきです。

今日は、東京電力の株主総会です。冒頭挨拶で勝俣会長が陳謝したそうです。しかし、彼は2005年に福島地区の原発反対運動のグループから今回の津波被害、電源喪失、地震対策を申し入れとして受けた当事者です。その提案を検討し、対策を実施していれば今回の事故は防げた内容です。彼らの無責任さと経営者としての危機管理能力の低さには唖然とします。頭が良いでは危機管理は出来ませんし、リーダーとしては機能しません。企業、組織の社会的役割を自覚し、危機を予測し、計画的に手立てを講じる事こそが必要でした。5年間も時間はあったのです!!!ーー本当に残念無念です。

26日東京で若手研究者が震災にあたって自分が何をしたら良いかを話し合ったそうです。(報道)その中で参加者は震災後無力感にさいなまれたと発言したそうです。福島県ーー福島大学、県立医大、宮城県ーー東北大学、東北学院大学、福祉大学、みやぎ教育大学、岩手県ーー岩手大学があります。研究機関の役割は、基礎的研究(長期的視点での研究)を基礎として広く社会の役に立つ研究が基盤となると思います。
大学の役割が企業と異なる点です。震災発生時から東北大学の研究者に大学がもっと震災復旧、復興に関与すべきと話してきました。しかし、表面に出るのは東大、京大、阪大の御用学者ばかりでした。彼らは原子力は安全だとか地域復旧、復興にはつながらない株式会社化などの提案ばかりを行いました。財界系シンクタンク、政府機関からも同種の提案が大量に流されました。

地域に根ざした大学こそが農業、漁業、原発被害の回復策などに関与し提案すべきです。最近地域の研究機関の動き、提案などが少し目立ってきました。震災復旧、復興、原発被害の回復など地域貢献できる課題は山ほどあります。期待したいと思います。
研究者、科学者として自らの良心に恥じない関与、貢献を期待したいと思います。