“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

高台移転というけれど

2011年06月26日 13時13分59秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。蜂助です。
臼蔵さんが最近登場しないで、少しさびしいですね。彼は梅雨が無い北海道に行っていてこのブログを忘れてしまったのでしょうか?来週はまた復活しますよ!

復興構想会議が「復興への提言」を6月25日に答申しました。その骨子は
①臨時増税をやれ
②地方が使える自由な財源を確保しろ
③水産特区を設けろ
④原発の協議の場を作れ
それに小さく、津波の被害に合った地域は「高台移転」をさせろ
というものです。

  
これは昨日6月25日に撮影したものです。宮城県石巻市のある地区です。大きな瓦礫はほとんど撤去されています。撮影した背中の200メートル位から高台になっています。被災したこの土地を被災者から奪うのですか!

  
これを見てください。この土地の寺院です。ご先祖様の墓の上にたくさんの瓦礫が積もっており、全く手を付けていません。良く見ると左側にグジャグジャになった黒い車が墓の上の乗っています。墓石がメチャメチャになっています。ご先祖様を放置し、この場から去れと言われているここの住民のつらさを感じます。

石巻市の中心部に高台があるとすれば、この土地の後背部の日和山公園だけですがここの住民全員が移転できるような土地ではありません。

高台移転そのものに反対しているのではなく、問題は次の点だと思うのです。
①被災者の意見を聞き、要望を聞き、その上で被災者が元気の出る提案をすること。
②高台移転をする場合は、その地域のコミニュティーを大切にすること。
③高台移転をする場合、今まで漁師の奥さんやおばあさんは浜の仕事をしていたということを忘れないでいただきたい。このことが漁村の文化や食べ物、浜の美しさを作ってきたのです。

石巻のこの土地は経済界にとっては、おいしい土地です。住民から土地を取り上げ産業を復興させる良い機会と見ているのではないかと、うがった見かたをしているのは私だけでしょうか。いずれにしても、被災者の要望や願いから将来の計画を作らないのは「水産特区構想」と同じで、日本の民主主義の歴史の未熟さからくるのでしょうか。

上から目線ではない、被災者に寄り添った取組みが何より大切だと思うのですが・・・