“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

脱原発の流れは全国の知事でも広がる

2011年06月28日 07時02分36秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。蜂助です。

福島第一原発のお膝元の福島県で、佐藤県知事が「福島県は原子力に依存しない社会を目指すべきだ」と6月県議会で明言したそうです。この知事は、国の原発推進の立場と同調してきましたが脱原発の姿勢を明確にしました。

山口県でも、県知事が上関原発建設予定地の埋め立て延長を認めないと発表しました。瀬戸内海の愛媛県、大分県をすぐ向かいにした土地での原発建設は地元の反対運動の成果として県知事を動かしました。

山形県知事も脱原発の考えを明確にしていますが、宮城県知事や仙台市長にも原発依存から脱却する姿勢を示して欲しいものです。

震災と節電について

2011年06月27日 18時21分52秒 | 臼蔵の呟き
北海道に帰省しました。

3.11以降初めて、東北以外の地域に出ました。
驚いたことは、まったく(見た目)節電はされてい
ませんでした。どうしてと聞いたところ、北海道は
北海道電力が節電呼びかけをしていないからとの回
答でした。--へーーー!!
震災で日本は変わった、意識が変わるとーーいろい
ろ言われていますが、飛行機で1時間の距離でまっ
たく違った光景を見て何が変わったのか?考えさせ
られました。
仙台空港を飛び立ち上空から空港周辺を見ました。
周囲は瓦礫といまだに海水につかった情景、海辺は
松が枯れて茶色になっていました。100日以上た
ってもこの状況です。津波の破壊力のすごさ、地盤
沈下のすごさは人間の力ではいかんともしがたい物
だと感じました。
飛行場に行くまでの光景でまだ航空学校の敷地内に
木々の中に自動車が散乱していました。また、片付
けられた自動車集積所があり、その自動車が全て錆
びて茶色くなっているのを見てーー時間が経過して
いるとわずかに感じました。

被災者の住宅再建には消費税無しに

2011年06月27日 06時05分51秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。蜂助です。

私は仙台市に住んでいるので、6月17日現在の仙台市の被災状況を書きます。
・死者          704名
・行方不明者        45人
・全壊       13,987棟
・大規模半壊     6,100棟
・半壊       13,718棟
・一部損壊     20、383棟
・危険・要注意住宅  2,100ヶ所

  

仙台市の世帯数は3月1日現在465,408世帯です。全壊・大規模半壊・半壊の比率は実に7.26%にもなります。14軒に1軒が半壊以上の被害に合っています。

仙台市では仮設住宅を1500軒作りましたが、入居者が少なく余っているそうです。不便な場所にあったり、狭いなどの理由でしょう。
なぜこのような状況になっているかというと、主な理由はアパートや借家の「民間借り上げ」制度というアパートなども仮設住宅とみなし一定の条件で補助する精度のものと言われています。6000軒申請がある現在までに認められているのは3000軒だそうです。
宮城野区の新田東地区の避難所に150名の方たちがいらっしゃいますが、ほとんどがこの制度を使って申請しているもののまだ認められていない方たちだそうです。

半壊以上の約3万3千軒と仮設住宅1500+民間借り上げ申請6000の7500軒との差はどうなっているのでしょうか。親戚や知人などを頼って生活しているか、どこかに移住したか、半壊した住宅に住み続けているかのいずれかでしょう。

別な話ですが、私の知り合いのKさんの話です。大規模半壊と認定されました。直すのに600万円かかるそうです。さらに加えて30万円の消費税を払わなければならないと嘆いていました。これは大きな金額です。是非消費税を対象外か、申告して戻るようにしてほしいと思います。




高台移転というけれど

2011年06月26日 13時13分59秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。蜂助です。
臼蔵さんが最近登場しないで、少しさびしいですね。彼は梅雨が無い北海道に行っていてこのブログを忘れてしまったのでしょうか?来週はまた復活しますよ!

復興構想会議が「復興への提言」を6月25日に答申しました。その骨子は
①臨時増税をやれ
②地方が使える自由な財源を確保しろ
③水産特区を設けろ
④原発の協議の場を作れ
それに小さく、津波の被害に合った地域は「高台移転」をさせろ
というものです。

  
これは昨日6月25日に撮影したものです。宮城県石巻市のある地区です。大きな瓦礫はほとんど撤去されています。撮影した背中の200メートル位から高台になっています。被災したこの土地を被災者から奪うのですか!

  
これを見てください。この土地の寺院です。ご先祖様の墓の上にたくさんの瓦礫が積もっており、全く手を付けていません。良く見ると左側にグジャグジャになった黒い車が墓の上の乗っています。墓石がメチャメチャになっています。ご先祖様を放置し、この場から去れと言われているここの住民のつらさを感じます。

石巻市の中心部に高台があるとすれば、この土地の後背部の日和山公園だけですがここの住民全員が移転できるような土地ではありません。

高台移転そのものに反対しているのではなく、問題は次の点だと思うのです。
①被災者の意見を聞き、要望を聞き、その上で被災者が元気の出る提案をすること。
②高台移転をする場合は、その地域のコミニュティーを大切にすること。
③高台移転をする場合、今まで漁師の奥さんやおばあさんは浜の仕事をしていたということを忘れないでいただきたい。このことが漁村の文化や食べ物、浜の美しさを作ってきたのです。

石巻のこの土地は経済界にとっては、おいしい土地です。住民から土地を取り上げ産業を復興させる良い機会と見ているのではないかと、うがった見かたをしているのは私だけでしょうか。いずれにしても、被災者の要望や願いから将来の計画を作らないのは「水産特区構想」と同じで、日本の民主主義の歴史の未熟さからくるのでしょうか。

上から目線ではない、被災者に寄り添った取組みが何より大切だと思うのですが・・・

忘れられていないTPP

2011年06月25日 05時32分35秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。蜂助です。

今日は、TPPの話です。TPPは殺虫剤ではありませんよ。
環太平洋戦略的経済連携協定の略です。わかりやすく言えば、太平洋に面しているいくつかの国同士で輸出や輸入の関税をゼロにしましょう、というものです。中国や韓国はこれに全く興味を見せていません。アメリカやオーストラリアも含まれていますので、これの仲間入りになると日本の農業・漁業などの一次産業は全くの餌食になります。農家の一人当たりの耕地面積はアメリカは日本の100倍以上、オーストラリアは1000倍以上です。いくら日本の農家が頑張ったって、かなうわけがありません。
じゃ、農業や漁業は外国に任せればをいうのがTPPです。農業や漁業は環境を守り、文化を守り、なによりも地域コミニュティーを作ってきました。これが崩壊するのです。

政府が進めてきたTPPは農業や漁業などの一次産業に壊滅的な影響を与えます。TPPに参加すれば雇用が不安定になり、農地や港、山林などの荒廃につながります。食料自給率向上も10%くらいになります。農村・漁村から都市に人々が出てきて、都市の労働単価が安くなりさらに不況が進むのは明らかです。
そうです、TPPのような政策は不況時代には絶対にやってはいけないのは、経済をほとんど知らない私でもわかることです。

  

この写真は震災前のもので、全農みやぎなどが開催したTPP反対集会です。宮城県内の農家の方や消費者で会場は満員でした。東日本大震災で疲弊しきっている農業や漁業ですが、どさくさにまぎれてTPPなどが通されたら日本の一次産業はほとんどダメになるのは見えています。それだけでなく、国民の貧困は急速に進みます。
見えない動きにも、目を向けておきましょう。