“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

宮城県の水産特区構想

2011年06月22日 09時27分54秒 | 蜂助の呟き
おはようございます。蜂助です。

宮城県も含めた東北全域もついに6月21日に梅雨入りしました。本日は、梅雨の中休み?で晴天で32℃になると天気予報では報じています。

宮城県の村井知事が水産特区構想を打ち出しましたが、当事者の漁業関係者、宮城県漁協から撤回を迫られています。昨日は県知事と県漁協を含む関係者の話合いが行われましたが平行線でした。知事は「撤回しない」、漁業関係者は「撤回しろ」です。
そもそも、この特区は、県が民間資本に漁業権を与えるというものです。極論すれば現在の漁師たちはそこのサラリーマンになりなさい、というものです。法律によると、漁協や漁民の7割を組織してる所に県を通じて漁業権を与えることになっています。現状でも民間資本が算入することは可能です。

今回の問題について次の点がポイントになると思います。
①宮城県知事は、被災した漁業関係者の生活支援や当面の復旧策を打出さないまま「水産 特区構想」を発表ました。まず、やらなければならないのは頭越しの先の話ではなく  現在の話でした。なによりも当事者からのニーズの聞取りが必要でした。
②「水産特区構想」は野村総研の入れ知恵ですが、右往左往している民主党政権に対し  て、展望を見せ付ける意味があったため、宮城県知事は強引に打出したものと思いま  す。主導権を国から地方に持っていけると勘違いしたのでしょう。
③この構想は、手順を踏んで後のほうで出せば、漁業者にも、一定の理解が得られたもの だと思います。しかし、決定的な間違えは被災者の心に寄り添うことができないないた め、漁業者に相談も無く、意見を全く聞かずにこの構想を発表したことです。
 知事の取り巻きにも、常識のある人はいないのでしょう。
④漁業者は瓦礫を片付け、漁船や漁具を集め少しずつ復旧・復興に動いています。しかし 宮城県はこの取組みのサポートを全くと言っていいほどしていません。ここに漁業者か らの「水産特区構想」への反発の根本があります。県知事が気づいていないだけではな く、県の関係部署の対応の遅さは私から見ても苛立ちを感じます。
⑤復旧・復興に大切なことは、当事者を大切にすること、地域コミニュティーを重視する こと、お金は被 災者ではなく国から引き出すことだと思います。
⑥何よりも大切なのは、県知事が「撤回しない」、漁協が「撤回せよ」ではなく話合いを 続けて復興の光を見つけることです。

こじれないで、漁業と水産業会の普及・復興を願うばかりです。