“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

反省:金融危機と国民収奪

2013年08月28日 10時52分35秒 | 臼蔵の呟き

08年の金融危機を振り返る記事が日本経済新聞でまとめてみることができるようになっています。世界各国の対応が求められた金融危機です。その端緒はアメリカの金融機関によるバブルです。金融機関が自らの利益のために住宅融資を金融商品として売り出し、世界の金融機関が利益を生み出す商品として飛びつき、その証券が紙切れと化した金融危機です。日本では中曽根によるバブルで不動産の買いあさり、暴騰がおき、北海道の原野などが買いあさられました。結果は、土地の暴落、ゼネコン、不動産を買いあさった企業の財務破綻がおき、その救済を税金で行いました。特にひどかったのは、資金を供給した大手金融機関の不良債権が多額になり、いまだにその後遺症に苦しんでいます。彼らが自作自演で行ったことであり、破綻は自業自得でした。自らの破綻処理、責任を明示した対応であればまだしも、その付けを国民に回し、税金に求めるなどはもってのほかです。この金融危機を受けてゼロ金利政策が正当化され、なけなしの預金金利は0となりました。その結果、国民の収入となるはずの金利が大手金融機関の不良債権穴埋めに補填されることがいまだに続いています。中曽根、橋本、小泉政権がその責任者、張本人です。

アホノミックスで日本経済が再生できるなどは幻想に過ぎません。経済の低迷の最大は、自民党、大手金融機関が作り出した経済構造そのものが陳腐化しているからです。超金融緩和によるバブルが再度日本国民を苦しめることがないようにしなければなりません。大変なことですが。TPP参加、消費税率の引き上げ=法人税率の引き下げ、人為的物価の上昇などが引き起こす日本経済と政治の構造変化を食い止めることがどうしても必要です。

<当時の記事:GM 貸し渋り心配>

金融危機をきっかけに米国の有力企業に景気の先行き懸念が広がっている。経営不振が続くビッグスリー(米自動車大手三社)、ゼネラル・エレクトリック(GE)などの最高経営責任者(CEO)が先週、個人消費や資金調達環境の悪化を心配する見方を相次ぎ示した。リーマン・ブラザーズ破綻を機におひざ元の米国で経営環境が激変。難局をしのぐ耐久力が試される局面だ。
 資金難に悩むゼネラル・モーターズ(GM)のリチャード・ワゴナー会長はリーマン破綻の翌十六日、「米政府に要請中の低利融資の枠組みに影響はない」と政府融資の確保に自信を示す一方、「あらゆる業種で資金調達が厳しくなる」と指摘した。十九日夕には、金融機関から与えられていた融資枠四十五億ドル(約四千八百億円)を全額使うと発表。金融収縮に備え、あらゆる手段をとりつつある。
 本業回復はガソリン価格の高騰が一服したことで、個人消費の動向が焦点。ワゴナー会長は「消費者心理に影響するし、貸し渋りも強まるかもしれない」とも述べ、自動車販売の足を引っ張る懸念も示した。
 フォード・モーターのアラン・ムラーリー社長はリーマン破綻後、手元流動性について「良い状態にある」と強調したが、景気動向には慎重だ。「多くの人が今年の米国内総生産(GDP)が一・五%成長すると予測していても、米国は明らかに景気がスローダウンしている」と指摘した。
 事業の幅広さや経済活動全般にかかわる事業内容で「ベルウエザー(指標)銘柄」と呼ばれる企業にも警戒感が漂う。GEのジェフリー・イメルト会長は十七日、市場拡大を期待する環境・エネルギー分野で「(金融収縮が)成長の重荷になりかねない」と述べた。
 米主要企業の株価は十五日以降、リーマン破綻や米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の経営危機をきっかけに急落。米政府の金融危機への対処で、週末にかけて元の水準にほぼ戻った。フェデックスのフレデリック・スミス会長は「金融界と産業界の動向が重ならないことが多々ある」とも指摘するが、金融混乱の余波が広がっていくのはこれからだ。
 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のチーフエコノミスト、デビッド・ウィス氏は「『ガタガタの年』になった。金融市場の収縮や住宅価格の下落が続くと、深刻な不況に陥りかねない」と指摘している。


東北電力 騙したな!

2013年08月28日 06時00分17秒 | 蜂助の呟き

こんにちは、蜂助です。

今朝の仙台市も涼しくて気持ちの良い朝です。室内の温度計でも24度と過ごしやすい気温です。

アイビーゼラニウム  ちょっとボケていますが、鮮やかなピンク色の花です。普通のゼラニウムとは葉の質感が全く違います。春から晩秋まで咲き続けてくれます。

 

東北電力は赤字だとして9月1日から家庭用で10%弱の値上げ申請をし認可されています。しかし、本日の地方紙・河北新報では「東北電、家庭向け黒字」と一面トップで大きく報じられています。残念ながら、WEb版がまだ出ていないようですが「 」内の文字のキーワードで検索してみてください。すぐに引っかかると思います。記事によると、経済産業省が今月発表した大手電力各社の2012年度部門別収支計算書で、東北電力が唯一、家庭向け部門で黒字を保ったことがわかった、としています。

消費者を騙して値上げ申請したことになります。東北は東日本大震災に苦しみ、値上げは被災者に配慮してほしいと要求してきましたが、これでは値上げの根拠そのものがウソだったということになります。東北電力が東日本大震災後に不眠不休で停電を早く復旧させるために頑張っていたことは誰でも知っています。地域の中で信頼されていることも事実です。その信頼を裏切るとは・・・

東北電力の海輪社長は一週間前に次のように言っていました。うそつき!

電気料金のメニュー多様化 東北電社長、黒字転換に意欲

 東北電力の海輪誠社長は21日、河北新報社のインタビューに応じ、9月1日実施の電気料金引き上げに関連して「家庭向け、企業向けとも新たな料金メニューを検討して負担軽減を図る」などと述べた。収支見通しについては「4期連続の赤字は許されない」と今期決算の黒字化にあらためて意欲を見せた。
 海輪社長は家庭向けの値上げ(平均8.94%)について「仮設住宅など使用量が少ない家庭では上げ幅が5%前後と、結果的に優遇されるよう設定した」と説明。電力市場の全面自由化を見越し、料金メニューの多様化で新電力などとの競合に備える考えも示した。
 電気料金の上げ幅をめぐる国の査定では、料金原価に含まれる人件費や資材調達費などの削減目標が示された。今後の経営合理化策について「従業員のモチベーションや取引企業、地域経済への悪影響を考慮する必要がある」と語り、必ずしも数値目標にこだわらない姿勢を明らかにした。
 東北電は2011年3月期から赤字決算が続く。海輪社長は今期決算について「赤字は株主にも申し訳ない。黒字転換で内部留保を積み増し、将来のリスクに備えたい」と語った。
 運転停止中の女川原発(宮城県女川町、石巻市)と東通原発(青森県東通村)にも言及。「原子力は経済性が高い上、(多様な発電手段を持つことで)火力発電の燃料費抑制と電気料金の低廉化につながる」と再稼働の必要性を強調した。
 東北電は2月に国に電気料金引き上げを申請し、今月6日に経済産業相の認可を得た。同社の本格的な値上げ改定は33年ぶり。