“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

福島原発事故と除染

2012年05月20日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
福島原発事故と除染

昨日、日本大学 野口邦和さんの講演がありました。講演の大半は、放射能、放射線、放射性物質に関する学習的な内容でした。野口さんは放射線防御学の立場から、外部被爆、内部被爆の注意点、現時点での中心的な課題は何かを講演しました。その中で、興味深かった問題について、記します。

1つは、現時点での除染の重点課題は、県民が居住をしている地域、帰還区域に限定すべきである。その理由は、除染には莫大な資金がかかること。帰還困難地域の除染は、困難さがあること、その除染事業は、大手ゼネコンしか出来ないこと。また、簡単に帰還が困難地域は、時間を変えることにより、セシウムの能力が時間とともに減衰するので、それを待ったほうが効果的との見解でした。この考え方は一理ある考え方であると思いました。全域の除染が難しい中での重点を絞り、選択する考え方です。帰還困難地域は、仮住宅の準備、生活保障、就労保障をしっかり東京電力、政府が行うことだと思います。

2つ目は、線量との関係で、避難したほうがよい地域の話でした。野口さんは、仲通り地域県民の避難は、放射線防御からいって、しなくてもかまわないと。理由は、高線量地域をしっかり除染すれば、健康問題としても大きな問題なないとの見解でした。避難することでのリスクは、就労問題、収入がたたれる問題、環境変化によりリスクなどで避難したほうがより、避難者の生活困難さが増すのではないかとの見解です。また、現在の福島県内の農産物の汚染は、心配しなければ食べられないような状態でないことも明らかになってきているとも報告しました。コープふくしまが行った陰膳の開示データからも明らかであると解析していました。

3つ目は、内部被爆の問題と外部被爆の軽重です。現時点では内部被爆はほとんど問題視する必要はなくなっているとのことでした。南相馬市の病院で定期的に行っているデータ(東京大学の専門化が対応)からも立証されているとのことでした。現在の基準値のもとで、出荷点検がされている、市場に出回っているものであれば、食して問題なしとの見解です。被爆量との関係では外部被爆を防御するほうが(現時点では)重要、緊急性がるとのことでした。放射線は浴びないほうがよいが、現状で、何が重要なのかを考えるべきとの見解です。

民主党政権のおごり

2012年05月20日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
民主党が09年総選挙で第一党になったのは、なぜか?それは、国民が小泉、安倍、福田、麻生自民党政権の歴史認識の時代錯誤、政治腐敗と堕落振りに嫌気がさしたからです。

しかも、彼らは、赤字国債を発行し続けて、財政の破綻速度を急速に高めました。また、彼らは社会保障制度の切り下げと破壊(年金制度などはがたがたになった)、規制緩和と国家組織の民営化、貧富の格差拡大、中間層の没落が進行しました。そのことを国民が実感として理解しました。そして、将来に対する不安感を極端に増大させました。

小泉、安倍、麻生氏は、靖国神社参拝を通じて、現行憲法改定を唱え、軍国主義の復活を政治テーマとして公然と掲げました。これだけの、歴史の歯車逆転、時代錯誤をみて多くの国民は、不安感から、自民党政権を否定し、民主党に希望を託したのだと思います。ところが、民主党、民主党政権、特に、野田は何を勘違いしたか、国を任されたと思い違いをしました。

しかも、国民が希望した政策は、全て捨て去り、自民党が掲げて出来なかった政策=消費税率10%への引き上げ、法人税率引き下げ、社会保障の切り下げ、大型公共事業の復活、普天間基地の辺野古移設推進、国民総背番号制を法案として全て復活、提起するにいたりました。
彼らの歴史認識のなさ、おごりは必ず、次回国政選挙で、国民的な批判をもって証明されるのだと思います。

民主党政権が倒れると自民党政権になるのでしょうか?受け皿としての自民党政権はありうるかです。国民が民主党に期待、希望したことは政策の転換であり、政党の選択ではないと思います。政策の転換ができる政治状況を作らない限り、日本国民の政治離れ、政治不信は極限に達することとなります。
その政治不信を利用し、気分感情で先導して、大阪維新、橋下グループが策動しています。彼らが一時的にもてはやされても、維新がとっている政策が自民党、民主党と変わらない限り、必ず、「化けの皮」がはがれることは自明のことと思います。
消費税制度の段階的引き下げ、高額所得層への所得税率引き上げ、有価証券による利益への課税、法人税率の引き上げ、地方経済の再生、中小企業の支援、再生可能エネルギー開発に投資を行うこと、原子力発電所の廃止、義務教育の国民負担を引き下げること(貧富の格差を解消させる)、食料自給率を引き上げること、少子化対策を具体的に実施すること、軍事予算の縮小、思いやり予算の廃止こそが、明日の日本を復活させることになるのだと思います。

リニア新幹線

2012年05月20日 06時00分12秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、無駄遣いの話です。

無駄遣い? リニア中央新幹線の話じゃなかったのか、と思った人も多いでしょう。

JR東海は、東京から名古屋を2027年に、東京から大阪間を2045年に開業を目標にリニア中央新幹線を建設するとしています。すでに国土交通相が「建設指示」を出しています。

何を考えているのか、呆れてしまいます。このリニア中央新幹線建設には現在の計画でも9兆円もかけるつもりです。それも東京と大阪が開通するのが33年後とは!

そもそも、東海道新幹線をもっと早くして下さいと誰が言っているのですか。33年後には、もっと素晴らしい技術が開発されているかもしれません。JRが国鉄時代に作って税金を投入した借金20兆円以上を、国民に返さないで、また無駄遣いを考えているのは許せません。

今、国民が求めているのは、新幹線の地震や津波への万全な対策ではないでしょうか。太平洋側の海岸線を走っているところでは、山側への移設をするとか、高架の耐震補強をするとか、こちらにお金をかけるのが筋ではないでしょうか。

原発と同じで、莫大なお金を投じてJR東海が工事を始めても、債務過剰になったらまた税金の投入をするのは目に見えています。

電力が不足気味だというのに、現在の新幹線の三倍以上もの電力を消費するリニアモーターによる新幹線を建設しようとは、どういう神経をしているのでしょうか。