サナダ虫 ~解体中~

Go on and fuck yourself

「私が殺した少女」【小説】

2008年11月21日 | 批評 「読」 
「私が殺した少女」(著:原)を読んだ。

私立探偵・沢崎シリーズ第2弾。

第102回直木賞受賞作品。


まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話で始まった。

探偵事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。

沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。

だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る・・!


感想。

①私立探偵なのに、事務所が「渡辺探偵事務所」・・。(理由はあるが)

②錦織警部との電話のやり取りが面白い。

③あとがき(?)も面白い。


説明や描写は細かかったのに、沢山登場する刑事たちの区別はつきにくかった。

沢崎は渋くてカッコ良く、如何にもハードボイルド!って感じなのだが、

ハードボイルドはあまり読まない・・。というか、結構苦手。

ラストのどんでん返しも、「だよね~」みたいな。

★★★☆☆


読み始める前に、

文庫本カバーの折り返し部分(著者近影)を見てしまった為か、

沢崎のイメージがそのまま著者の姿になってしまうんですけど・・。


あ、でも、彼も中々渋いオジサマでカッコイイかと思われる。

「イントゥ・ザ・ワイルド」【映画】

2008年11月21日 | 批評 「観」 
ショーン・ペン監督作品、エミール・ハーシュ主演の、

映画 「イントゥ・ザ・ワイルド」を観た。

冒険家ジョン・クラカワーのノンフィクション小説「荒野へ」を映画化。


そして僕は歩いて行く まだ見ぬ自分と出会うために


感想。

①凄い名前。

②石田純一か!(靴下穿け)

③2週間後に発見されたのか・・!(結構早い)


見所。

①バス。

②ベルト。

③絶景。


アラスカへ行くまでの旅(過去)と、アラスカに着いてからの旅(現在)が、

交互になって進むので、少々ややこしくも感じたが、

肉体改造も含めた主演の演技を始め、音楽や絶景の数々が凄く良かった。

準備も甘く、かなり無謀な旅であるのに、思わず感化されそうになったくらいだ・・。

★★★★☆


彼の最期は、とてもつらく、孤独で、ちょっぴり情けないものであったのだが、

「僕の人生は幸せだった!」という言葉を残し、笑みを浮かべているようにも見えた。


旅先で出会った人々に恵まれ、そこで大切なものに気付かされ、

人生はこれから!という所でもあったというのに、本当に惜しまれてならない。


だがこの旅は、決して無駄なものではなかったし、確実に彼を成長させたのだ。