サナダ虫 ~解体中~

Go on and fuck yourself

「聖女の救済」【小説】

2008年11月06日 | 批評 「読」 
「聖女の救済」(著:東野圭吾)を読んだ。

物理学者・湯川学准教授シリーズ第5弾。


ガリレオが迎えた新たなる敵・・・・・・それは女

おそらく君たちは負ける。僕も勝てない。

これは完全犯罪だ。


感想。

①若手女刑事・内海薫、TVドラマ版より無感情で有能!

②インスタントコーヒーは卒業か・・。

③福山雅治の曲?!(そこまでドラマ版を持ち上げることもないと思う・・)


容疑者Xの献身」で旧友が事件に関わり、珍しく感情的になっていた湯川に変わって、

今度は、容疑者に恋をした草薙が湯川に突っ掛かる!


殺害トリックは、「理論的には考えられても、現実的にはありえない」虚数解モノ。

んー、まぁ、献身的な妻ぶれば出来るかもだが、かなり毎日がアバンチュール!
女ならでは、というか、男には絶対出来ないな、こんなこと。
殺害前の冒頭で、毒物のある場所をチラ見させておくのも巧い。これから、と思うし。

それよりも被害者夫、出来婚が理想というくらい、快楽は二の次というくらい、
物凄く子供を求めていたようだが、何でそんなに欲しかった訳??(・・純粋に本能?!)
少子化のこの時代、非常に意欲的なのは結構なことなのだが、
事業は成功しているも、世継ぎが必要!という感じでもないし、
大の子供好き!という人物にも見えない。(どうせ全て妻に押し付ける気だろ)
いくら自分の子供時代が寂しかったからって、ちょっと釈然とこないのは私だけか??
例え生まれても、子供は敏感だから、両親の心の擦れ違いくらい、すぐに気付くはず。
「女は子供を産む為の道具」という考えを改めなければ、絶対に上手くいきっこねーぜ。


このシリーズの長編は、本当に読み易くて大助かり・・。

理系じゃないと絶対無理的な理解不能トリックじゃないからな。

・・湯川シリーズにする必要性がないとも言えるが。

★★★★☆


TVドラマ版で活躍していた内海薫が、遂に原作小説にも登場!

・・って、同時発売の短編集「ガリレオの苦悩」から出てるっぽいが。(未読・・)


前作からギクシャクしている湯川と草薙の橋渡し役としてなのだろうか・・。

それとも、ドラマや映画から入ったファンに対するサービスなのだろうか・・??


なんてがめつい男でしょう、東野圭吾!(どこまで売上伸ばしたいの)


・・でも自分、そんながめつい男に貢いどるがな。

文庫派とか言って、ハードカバーでちゃっかり購入しとるがな。


短編集は買わない短編集は買わない短編集は買わない短編集は買わない・・(暗示)

「トウキョウソナタ」【映画】

2008年11月06日 | 批評 「観」 
黒沢清監督作品、香川照之主演の、

映画 「トウキョウソナタ」を観た。

2008年 カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞作品。


ボクんち、不協和音。


感想。

①父親が「いただきます」しないと食べられないのか・・。

②カラオケで何歌ったの??

③ポケットティッシュ、超欲しいんですけど!くれ!!


見所。(聞き所)

①階段落下!

②ピアノ。

③エンドロール。


ゆっくりと崩壊していく家族の姿がリアルで悲しくなるのだが、

再生への光を見つけることも出来るので、救われる。

いつだってやり直せるのだ。

つーか、教師役のアンジャッシュ・児嶋。全然違和感なく役者として馴染んでいたな。

★★★★☆


予告CMで、例の階段落下を初めて目にした時は、

かなりの衝撃を受けた。


あの滑らかさったらもう・・!


「エクソシスト」とはまた違った恐さがある。

必見。