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サナダ虫 ~解体中~

Go on and fuck yourself

「今夜はパラシュート博物館へ」【小説】

2015年12月12日 | 批評 「読」 
「今夜はパラシュート博物館へ HE LAST DIVE TO PARACHUTE MUSEUM」(著:森博嗣)を読んだ。


「どちらかが魔女」 「双頭の鷲の旗の下に」 「ぶるぶる人形にうってつけの夜」

「ゲームの国─名探偵・磯利卑呂矛の事件簿1─」 「私の崖はこの夏のアウトライン」

「卒業文集」 「恋之坂ナイトグライド」 「素敵な模型屋さん」

この8作品を収録した短編集。


感想。

①ご結婚おめでとうございます。(「どちらかが魔女」より)

②建物のカタチが面白い。(「ぶるぶる人形にうってつけの夜」より)

③個人的に、読み返したくなる「卒業文集」が好き。


二度目の再読。

相変わらず、読めば読むほど面白い短編集。

とにかく言葉遊びが尋常じゃない。ついていけない!(褒めてます)

★★★★☆

「魔剣天翔」【小説】

2015年11月20日 | 批評 「読」 
「魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge」(著:森博嗣)を読んだ。

自称科学者・瀬在丸紅子のVシリーズ第5弾。


美しいからこそ、飛ぶのだ。

あるいは、美しいから命を預けられる。


感想。

①飛行機の説明、ワケワカメ。

②“天使の演習”初登場。

③脅迫状に“カガミアキラ”・・。


二度目の再読。

アクロバットの二人乗り航空機の中で起こった密室殺人。

小鳥遊くんの憧れの君がパイロットとして登場するので、彼が珍しく女装していない!

やっぱそこんとこは気にするんだ・・。

★★★★☆


全体的な印象としては、これから重要(?)になる人物やモノが続々と出てきたな、と。

更に複雑になっていく、とも言う。(汗)

「夢・出逢い・魔性」【小説】

2015年11月03日 | 批評 「読」 
「夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show」(著:森博嗣)を読んだ。

自称科学者・瀬在丸紅子のVシリーズ第4弾。


私のショーを観にこられますか?

貴方、私に殺されるかもしれないわよ。

それでも、来る?


感想。

①サブタイトルが面白い。

②登場人物紹介欄、多いなー。

③ガラスをこしこしするやつがワイパ。


二度目の再読。

クイズ番組に出場したり、大好きな小鳥遊くんも出番多めで嬉しい。

意外な犯人・・というか、狙い過ぎというか・・。

ここで稲沢探偵が初登場。

★★★★☆


昨年再読していたVシリーズ。

記憶を引き出しつつ、少しずつ再開致します・・。

「月は幽咽のデバイス」【小説】

2014年11月09日 | 批評 「読」 
「月は幽咽のデバイス The Sound Walks When the Moon Talks」(著:森博嗣)を読んだ。

自称科学者・瀬在丸紅子のVシリーズ第3弾。


本当は、動物の中で人間が一番恐ろしいのだ。

間違いないだろう。人間さえいなかったら、恐いものはない。


感想。

①“ゆうえつ”と読みます。

②“プレジョン商会”のアナグラム、わざわざ考えたの??(爆笑)

③結局、狼なのか熊なのか。


二度目の再読。

トリックは大掛かり過ぎてちょっと・・。結局事故だし。

小鳥遊君のアクションシーンは必見かな。

★★★☆☆

「人形式モナリザ」【小説】

2014年11月03日 | 批評 「読」 
「人形式モナリザ Shape of Things Human」(著:森博嗣)を読んだ。

自称科学者・瀬在丸紅子のVシリーズ第2弾。


換言すると「役に立たない」人工物は、それが物体であれ情報であれ、

目的物であれ手法であれ、ほぼすべて悪魔と神に関わっているからだ。


感想。

①“ルパさん”・・。

②林さん、プレイボーイ過ぎ。

③小鳥遊君の姉二人、俄然見たい。


二度目の再読。(この前に「黒猫の三角」も再読済み)

事件としては、大した面白味もなく普通。ラスト一行にもやもや。

祖父江七夏や森川素直など、少しずつ登場人物が増えてくる。

★★★☆☆

「地球儀のスライス」【小説】

2014年10月28日 | 批評 「読」 
「地球儀のスライス A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE」(著:森博嗣)を読んだ。


「小鳥の恩返し」 「片方のピアス」 「素敵な日記」 「僕に似た人」 「石塔の屋根飾り」

「マン島の蒸気鉄道」 「有限要素魔法」 「河童」 「気さくなお人形、19歳」 「僕は秋子に借りがある」

この10作品を収録した短編集。


感想。

①“まあ君”にニヤリ。

②小鳥遊君、高級クラブで働いたことあるのか・・。

③更に、小学校の担任に殴られたことあるのか・・。


三度目の再読。やはり読めば読む程面白い。

S&Mシリーズが2作品、これから始まるVシリーズ(序章)が1作品収録されており、

後々重要になる人物やモノも登場してくるので要注意。

★★★★☆


ちなみに解説は、漫画家の冨樫義博。

先生もちゃんと仕事してね・・。

「有限と微小のパン」【小説】

2014年10月10日 | 批評 「読」 
「有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER」(著:森博嗣)を読んだ。

S&Mシリーズ第10弾で完結。


善と悪、正と偽、明と暗。

人は普通、これらの両極の概念の狭間にあって、 自分の位置を探そうとします。

自分の居場所は一つだと信じ、中庸を求め、妥協する。だけど、彼ら天才はそれをしない。

両極に同時に存在することが可能だからです。


感想。

①犀川先生、気付けよ。(例え眼鏡が曇っていたとしても)

②フィアンセはストーカー。

③「萌絵ちゃん、とんでもないプロポーズをされる!」の巻。


S&Mシリーズ、とりあえず完結。

でも、まだまだ「これから」なんだけど。

本シリーズの主人公は犀川&萌絵だけど、森作品全体の主人公は四季だからな~。

★★★★★


そんな訳で、このままVシリーズへと入ります。

再読=キャラ読みですな。


“キャラ読み”と言うと、何かアレだが、

森作品はキャラ読みしないと面白さが激減するので。

○○と△△は同一人物だった!というのが多数存在するので。

自分、赤柳初朗=紫子だと踏んでいるので!(希望)

「数奇にして模型」【小説】

2014年09月29日 | 批評 「読」 
「数奇にして模型 NUMERICAL MODELS」(著:森博嗣)を読んだ。

S&Mシリーズ第9弾。


自分は、どこまでで一つだろう?

生きていれば一つなのか?

生きているうちは、どうにか一つなのか?


感想。

①オタク満載。

②相性最悪だと思うけど・・。

③「萌絵ちゃん、薬品を嗅がされ、手足を拘束される!」の巻。


変人や天才が多い森作品だが、本作で更に(強烈な)キャラが増えたような・・。

金子くんも大活躍で、国枝先生も随分丸くなられた。ちょい役の曾我先生も好き。

700ページ越えの長編ではあるが、サクサク読める。

★★★★☆


まさかの連続TVドラマ化するとは・・。(10月21日から放送)


キャスティングは最悪だけど、勿論観ます。

あくまでも“ドラマ版”として楽しめたら。


作品の醍醐味である、あの思考や会話をどう表現するのか見ものだな。

「今はもうない」【小説】

2014年06月26日 | 批評 「読」 
「今はもうない SWITCH BACK」(著:森博嗣)を読んだ。

S&Mシリーズ第8弾。


人間が世界を支配している?

誰がそんなことを言ったのだろう?

もちろん、人間以外に言わない。


感想。

①そっくり。

②“早苗”さんに失礼過ぎる。

③「萌絵ちゃん、隣の別荘で殺人事件が起こる!」の巻。


作中にも書いてある通り、ミステリィではなく恋愛小説。

前作「夏のレプリカ」に続き、犀川先生の出番が全くない!(事件は看破してるけど)

可愛過ぎる萌絵ちゃんも必見。

★★★★★


このS&Mシリーズは三度目の再読中だが、本作だけが実は四度目。

つまり、シリーズ(というか著者の作品)で一番最初に読んだ作品ということだ。(残念至極!)


順番通り読んでいった読者は騙された人も多いようだが、

思いっきりヒント(というか答え?)も出てるぞ・・。S&Mシリーズとな・・。

「夏のレプリカ」【小説】

2014年06月13日 | 批評 「読」 
「夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER」(著:森博嗣)を読んだ。

S&Mシリーズ第7弾。


たとえば、「子供に夢を与える」と言いながら、

本当に夢を見る者を徹底的に排斥しようとする社会。

集団はいったい何をおそれているのだろう。


感想。

①章のタイトルが面白い。

②妊婦は酒飲んだら駄目だよ。

③「萌絵ちゃん、単身犯人宅に乗り込み襲われかける!」の巻。


三度目の再読。偶数章のみで描かれる簑沢家誘拐事件。

同時期に起こった「幻惑の死と使途」(奇数章)とは対になる作品。

「幻惑~」とは対照的に、物凄く地味。萌絵以上に犀川先生の出番は殆どナシ。

萌絵の親友・杜萌が主人公として話が進み、何とも哀しい結末。その後が気になる終わり方。

★★★★☆


ちなみに。

例の彼は、コチラで再登場している。