Saitolab 「なにもせんほうがええ」

婚しては妻に従い ボケては猫に従う

雪の女王

2024年05月06日 | 書籍・映画・音楽

 

GW後半、金曜から3日間連続の出勤でクタクタになって帰宅。劇作家 唐十郎氏の訃報を知る。NHKドラマスペシャル「匂いガラス」「雨月の使者」原作者。

 

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匂いガラス 記事まとめ
雨月の使者 記事まとめ

 

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「匂いガラス」ロケ地 補足

2023年01月15日 | 書籍・映画・音楽
ドラマの最後に二人が泳いだ運河(橋脚)の画像紹介。10年前の取材時はまだドラマ撮影当時の雰囲気も残っていた。
しかし橋脚へ渡るだるま船は撤去されてしまっていた。


ドラマ展開で大切なロケーション(制作/著作:NHK)



運河に架かる橋のたもと(制作/著作:NHK)



10年前は周辺の工場もあり撮影当時の雰囲気が残っていた。この時既に右岸は大きく変貌していた



だるま船も一掃され橋脚下には行けなくなった。撮影当時からあったと思われるドラム缶が残る



特徴的な工場のシルエット



現在の状況。大きなロジスティック倉庫となる



匂いガラスが結ぶ縁(制作/著作:NHK)



匂いガラスの過去を捨て新たな未来へと泳ぎだす二人(制作/著作:NHK)



二人が泳ぎだした運河の風景


ドラマ放送前の新聞記事には運河の水は汚れていてヘドロもあり撮影が大変だったとあった。この水を飲むとお腹をこわしそうだ



二人の将来を暗示するような最終シーン(制作/著作:NHK)


匂いガラス記事一覧





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「匂いガラス」渡船場ロケ地判明

2023年01月08日 | 書籍・映画・音楽
2023年新春特別企画


1986年に放送されたNHKドラマ「匂いガラス」のロケ地検証。ドラマエピローグの橋脚と安治川トンネルは10年前に検証を終えていた。しかし、ドラマ終盤に映る大阪の渡船場の特定ができないままだった。10年前はネットで拾える渡船場の情報も少なく広いエリアにある8か所の渡船場のいちいちを当たるわけにもいかなかった。


渡船場MAP


大きな手掛かりとなるのは渡船場の桟橋への通路形状配置。航空写真で調べるもドラマと合致するものは見つけられなかった。あとは周囲の風景から情報を拾うしかなく特徴点を抽出してみた。

・渡船場横に大型のサルベージ船が係留できるだけの川幅がある
・遠景に赤白煙突
・対岸に比較的高層の団地群、屋上形状に特徴あり
・団地群の左手に横縞のある白い倉庫


渡船場横に巨大なサルベージ船が係留されている(制作/著作:NHK)


渡船場一か所につき対岸含め2か所の桟橋、合計16か所のポイントについてGoogleのストリートビューとGoogle Earthを駆使して検証を進めた。そして最終的に絞り込んだのが「千歳渡船場」だった。しかし遠景はドラマの景色と似ていたものの桟橋への通路配置はドラマのそれとはまったく違っていた。赤白煙突も確認できず、サルベージ船を係留するような施設も見つけられなかった。そして何より大きな違いは橋長950米に及ぶ「千歳橋」が渡船場横に架かっていることだ。調べてみるとこの橋の竣工は2003年5月。ドラマ撮影後に架けられたことがわかる。この橋の工事で渡船場の改修が行われたと推測するに至った。


千歳橋によって渡船場が改修され風景が変わる


ロケ地検証の頼りの綱は遠景の団地群風景と白い倉庫のみ。あとは現地調査しかないと考えロケ地までの移動手段の検討を始めた。移動手段に選んだのは路線バス。JR環状線大正駅から大阪府済生会泉尾病院近隣のバス停の路線系統と時刻表をあたる。移動手段にこれほどナーバスになるのには訳がある。ドラマエピローグの橋脚ロケ地取材時には6月の蒸し暑いなか二つの巨大ループ橋を含むおよそ10kmの道のりを徒歩で移動した。この時の苦労がトラウマとなっていた。場所特定までの経緯説明はここまでとしてロケ地の画像比較をしていく。(ドラマキャプチャー画像全ての制作/著作はNHKに帰属いたします)



ドラマの遠景が場所特定となった特徴的な団地群。このカットが無ければ場所の特定はできなかった(制作/著作:NHK)



ドラマ撮影当時と変わりない現在の団地群



団地群横には白い倉庫(制作/著作:NHK)



白い倉庫は大阪港湾局保税蔵置場だった



団地と保税蔵置場は当時のまま



ドラマの桟橋への通路配置(制作/著作:NHK)



通路の配置は一変していた。ロケ地特定は困難を極めた



千歳渡船場(鶴町側)



対岸から見たドラマロケ地の桟橋



千歳渡船場、千歳橋が大きくのしかかり風景は激変していた


取材してわかったのは渡船利用者は結構多い。渡船は無料で行われていて運行間隔は10分から20分。全国の渡船がどんどん消滅していくなか今後もこの事業を継続してほしいと願うばかり。
(記事画像は2022年10月31日に撮影)

おまけ

10年前の橋脚取材ではこの40Rループ3層(歩道)を都合4回徒歩で昇り降りする羽目に


匂いガラス ロケ地その1
匂いガラス ロケ地その2
雨月の使者 その1
雨月の使者 その2
雨月の使者 その3
雨月の使者 その4






コメント (2)
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知らない路地を曲がるとき

2016年10月18日 | 書籍・映画・音楽
立ち寄った古本屋で「雨月の使者」唐十郎を見つけ即買い。パラパラと項を繰るとドラマの脚本を書き写したかのようにセリフがそのまま並ぶ。そうなのだ、ドラマを何度も観返しているうちにセリフは全て頭に入っている。本は買ったけれど敢えて読む必要はなかった。それでも手元に置いておきたかった。合田佐和子氏のカラー挿絵もふんだんに挿入され独特の世界観を紡いでいる。このドラマを見ると一気に80年代に引き戻されるのが切なくもあり掛け替えのない瞬間でもある。久しぶりに上野動物園でも彷徨うかな。
雨月の使者
雨月の使者 ロケ地
匂いガラス(おまけ)
ブラームス弦楽六重奏曲第一番
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泥の河 ロケ地探索 その1

2015年12月29日 | 書籍・映画・音楽
制作・著作 木村プロダクション/小栗康平

宮本輝の小説を映画化した小栗康平監督「泥の河」(1981)のロケ地を探索。舞台は大阪、安治川の河口という設定であるが映画のロケは名古屋の中川運河で行われた。余談になるが大阪・安治川といえばNHKドラマ「匂いガラス」の舞台でもある。映画「泥の河」は昭和31年の設定そのままに白黒フィルムで撮影が行われた。話は小学3年生のうどん屋の息子“のぶちゃん”と宿舟(廓舟)の子供“きっちゃん”との切ない交流を描く。河に架かる橋のたもとにバラック小屋のうどん屋「なには食堂」があり、その対岸に宿舟が係留されたところから物語は始まる。映画はどのカット、台詞も洗練されていて無駄が無い。役者の無言のアップシーンで微妙な表情変化と感情の機微が汲み取れる。この映画は今まで観てきた映画のなかでもベスト3に入る。俳優マルセ太郎氏の映画再現芸として「スクリーンのない映画館」ではこの「泥の河」を完全再現されていた。

掲示画像は中川運河に架かる小栗橋のたもと。小さな公園にオープンセットで「なには食堂」が建てられた。食堂は二階建て。一階が食堂と厨房。二階は居間兼夫婦の寝室と息子信雄の部屋となる。映画撮影から既に34年が経過しており公園は綺麗に整備され道路にはガードレールや横断歩道が設置された。道路からは階段で公園に降りるがこの階段も同じ形状だが造り替えられていた。階段脇の小さなお堂はそのまま残っている。公園隅の橋側には映画撮影当初はなかった桜の木が植わりこれが大きく成長し枝を伸ばす。ロケーションへは名古屋駅からあおなみ線(名古屋臨海高速鉄道)で一駅、ささしまライブ駅で降り、徒歩10分ほど。
映画「泥の河」FULL動画

泥の河 ロケ地探索 その2

泥の河 ロケ地探索 その3

泥の河 ロケ地探索 その4

泥の河 ロケ地探索 その5

泥の河 ロケ地探索 その6

総括

泥の河 記事一覧
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「匂いガラス」(NHKドラマスペシャル)ロケ地 その2 安治川トンネル

2012年06月03日 | 書籍・映画・音楽
JR環状線「西九条」駅近くにある安治川隧道(川底トンネル)。両岸には荷物用を思わせる大型エレベーターがあり川底トンネルをつなぐ。1977年までは車用エレベータも運用していた。利用は無料で周辺住民の利用頻度も高い。ドラマでは3シーンほどここが使われているが利用者を待たせての慌しい撮影であったと想像される。

「匂いガラス」ロケ地 その1
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「匂いガラス」 (NHKドラマスペシャル) ロケ地判明

2012年06月03日 | 書籍・映画・音楽
1986年に放送されたNHKドラマスペシャル「匂いガラス」脚本:唐十郎、音楽:中島みゆきによる切ないドラマ。1999年に自分のウェブサイト「齋藤秘密研究所」内でページを設け「雨月の使者」と共に紹介していた。特に「匂いガラス」のドラマは大阪を舞台に撮影されており、当時大学生だった自分はNHK大阪放送局で雑用のアルバイトをしていたこともありこのドラマへの思い入れは強かった。ドラマのエピローグやプロローグに映る小さな運河に架かる橋の橋脚の小さな中州はドラマ展開の大切な舞台であった。この中州のロケ地が何処であるのかずっと探していた。そして本放送から26年目にしてようやく自力で場所の特定となった。ドラマでは「安治川隧道」(安治川トンネル)もロケ地でありその周辺ばかりを探索していたのが見つけ出せなかった敗因。実際には安治川隧道からはかなり離れており、更に26年という歳月が周りの景色も変貌させていた。NHK少年ドラマシリーズと同じく「匂いガラス」「雨月の使者」に入れ込む人は少ないと思う。今回ロケ地を見つけたことでようやく想いに一区切りついたように思える。因みにゲーム業界に就職し初めて業務用ゲームの企画素案のモチーフにしたのは「匂いガラス」を真似てアンデルセン童話「雪の女王」だった。雪の女王に囚われたカイを助けにゲルダが雪の城に潜入していくというストーリ。テーブル筐体用として固定画面、サイドビューのアクションパズルだった。

「匂いガラス」ロケ地 その2
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