大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0084 福之鉋の削り

2021-09-29 20:02:31 | Weblog
この鉋は入手して約13年になるか。 八分の一枚刃鉋だった。 鉋下端四方が面取りして有った。  多分箪笥か何かの引出の縁を削った物だろう。  ちょっと研いで使った感触は切れる感じだった。 多分福三郎の鉋だろうと思うのだが 肝心の銘が読めない。 長く引出に仕舞われていた。  取り出して台の狂いを直して 刃も研ぎ直した。 刃は少し緩い様だ。

取敢えず研ぎ直して削って見る。 良さそうだ。 そこで更に入念に研ぎ 直して見た。 少し刃幅の隅の方向を丸く研いで見た。 やり過ぎたのか 真中しか屑が出ない様だ。 今回2×4SPF材を一本購入して来た。 これが何時の間にか712円と高騰していた。 驚いた。 幅の狭い方を上にして削って見た。  ナカナカ具合良く削れた。  これは良い鉋の様だ。 少し安心して更に何度か削って見た。  柔らかい材で上手く削れる。  切れる鉋は下手に研いでも、多少台が狂って居ても 何となく上手く削れる物だ。  良くない鉋は何度も研ぎ直して調整しても 削り肌に艶が無かったり、細かい粉が刃先に残ったり 引きが重かったりする。 そうやって仕訳けて行くと 良いと思う鉋は 案外と少ないのかも知れない。  それに自分の研ぎの技術 調整の技術 削りの技術も 重なって難しい問題だ。 諦めず何度か研ぎ直して削っていれば 良く切れる様になる事も有るかも知れない。 しかし過去の経験で そう言う事は滅多に無いと知っている。  
コメント
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