そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
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ミッション

2006年06月03日 | 人間/社会派ドラマ

1986年 イギリス 125分
■原題「The Mission」
■2006.6.3 wowow
■監督 ローランド・ジョフィ
■出演 ロバート・デ・ニーロ(メンドーサ) ジェレミー・アイアンズ(ガブリエル) レイ・マカナリー(アルタミラノ卿) リーアム・ニーソン(フィールディング) アイダン・クイン(フィリッポ) シェリー・ルンギ(カルロッタ)

《story》
1750年、南米。イエスズ会のガブリエルは、決死の覚悟で布教活動をを広めるために、滝の上の奥地にあるインディアンの村にやってきた。前任者の神父は、失敗して滝に流されていた。そして原住民との信頼関係を築き、信者を増やし、教会をつくり、村を作っていった。
一方、メンドーサは、そんな原住民を捕まえては売る飛ばす奴隷商人だった。ある時、弟に妻を取られ逆上して、弟と決闘し殺してしまう。その罪にさいなまれ、隠れた生活をしていた。
ガブリエルは、そんなメンドーサを村に連れていく。メンドーサは村の人々の暖かな心に触れ、改心していく。

◎宗教のすばらしい面、きたない面。宗教はどちらにしても、人の心を動かす。それは直接人々に触れあう神父たち。命をかけてでも人のためにつくそうと努力する神父たち。きらびやかな衣装をまとい、ふんぞりかえって、えらそうにしている偉い人は、人々の気持ちなどわからない。だから、人を踏みつける。戦争もきっとこんな人が起こすのだろう。権力を持つ人々が、土をまみえ、汗を流し、ともに同じ視線から、人々を見なければ、権力をかざす悪の道に進んでいってしまう。教会に関わる二つの立場の人間の大きな違いが目についてならなかった。高いところから、偉そうに言う人には警戒しなければいけないと思った。
神父の村の人々を思う心、そして神を思う心が、こんなに人々の心の中に愛を築いていくことができたのだ。メンドーサも生きる希望を持つことができた。しかし、村が焼き討ちにあうとき、果たしてこれでよかったのか疑問が残る。村はそのまま、自然のままの方が良かったのではないか。神は愛と同時に死を与えたのか。腹立たしさの残る映画だった。


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