そよかぜから-映画

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unknown/アンノウン

2007年01月20日 | サスペンス/ミステリー

2006年 アメリカ 85分
■原題「unknown」
2007.1.13 シネツイン2
■監督 サイモン・ブランド
■出演
  ジェームズ・カヴィーゼル(デニムの男)
  グレッグ・キニア(鼻が折れた男)
  ブリジット・モイナハン(エリザ・コール)
  ジョー・パントリアーノ(縛られた男)
  バリー・ペッパー(作業着の男)
  ジェレミー・シスト(手錠の男)
  ピーター・ストーメア

《story》

「俺が誰なら、生き抜ける」

どこかの倉庫の中で、5人の男が次々と目を覚ましていった。1人は敗れたセーターを着ていた。1人は、手錠でつながれ血を流していた。1人は椅子にロープで縛られていた。1人は、鼻をへし折られていた。1人は、2階の倒れていた。この5人の様子から、お互いに争っていたことが伺われる。しかし、意識を取り戻した5人は、今まで何をしていたのか、自分が誰かさえも覚えていなかった。そこへ電話がかかり、この5人は、誘拐犯と人質であるらしいことがわかった。自分はどちらなのか、疑心暗鬼の中で、電話のボスらしき人物が、ここにやってくる時間が迫っていた。

記憶がもどらない方が良かったのかも
お互いに誰かもわからない、自分のことさえもわからない。もしかしたら、その方が純粋に素直に生きていけるかもしれない。彼らの中に、みんなで協力しあおうというムードが生まれたように、知らないことが人と人とを結びつける結果となった。自分の中の悪いところが消えて、いい自分が現れるかもしれない。自信のなかった人間が自信を取り戻すかもしれない。できなかったことができるようになるかもしれない。いい方に考えればそうなんだけど。反対に、本能的な部分で行動するようになるから、今まで理性で押さえていたことが押さえられなくなつかもしれない。本能のままに、欲望のままに動くようになるかもしれない。

結局、不幸の予感が
助かったのは、潜入していた刑事と人質となっていた社員。犯人たちはみな死んでしまった。ああ、よかったね、で、終われない映画ってあるよね。特にホラー映画は、解決して一安心していて、でも傍らで「まだ終わってないよ」と暗示がある。恐怖の余韻を残しているんだけど、後味悪いよね。「まだ、続きをみたいでしょ。」と、続編の暗示のような気もする。運が良くて、最後まで生き残ったのに、それはラッキーではなく不幸の予告なのだ。続編では、その生き残った人があっさり殺されたりしてね。刑事と社員の奥さんとの浮気、実はこれが発端であり、そのことを思い出した刑事はなんと不幸なのか。不幸の予感ほどいやなものはない。自分に何か悪いことが起きそうだとビクビクしているような感覚に襲われる。自分自身これから先の不幸に怯えているのかもしれない。映画は、そんな自分を見つめる機会にもなるのだ。

 1週間が終わった
月曜日から指折り数える。あと4日。あと3日・・・。金曜日の夕暮れを目指して、その時々の時間を送る。休みになっていいことがあるわけじゃないけど、その日その日がつらくてしんどいわけじゃないけど、どこか気持ちが荒んでいく。何か嫌なことが起こることを恐れ、自分の力がないことを知らしめられることを恐れている。休みになれば、その呪縛から解放されるわけじゃない。別な呪縛が待っている。
もし、何もかも忘れてしまったら、気持ちがすっきりするのだろうか。いやそうじゃないと思う。何かに悩んでいたはすだと悩むのだと思う。それがはっきりしないだけに、もっと悶々とするのだろう。
職場の身の回りの人々は、みんな同じことを言う。日曜日の夜はさみしい気落ちになる。月曜日がやってくることがたまらなくさみしい。日常の生活ってそんなにひどいものなのだろうか。いやじゃないけど、いやなんだ。

公式サイト「unknown/アンノウン」


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