■2007年 日本 94分
■2008.10.9 DVD
■監督 根岸吉太郎
■出演
竹内結子(ヨーコ) 古田新太(近藤誠)
松本花奈(近藤薫=20年前)
谷山毅(近藤透=20年前)
ミムラ(近藤薫=現在) 鈴木砂羽(近藤良子)
トミーズ雅(浜口) 山本浩司(渡辺寿男)
寺田農(釣堀の主人)
松永京子 (部屋の下見をする客)
《story》
「あの夏、私の隣にはヨーコさんがいた」
「コーラと清志郎と思い切り笑うこと」
30才になった薫の元に、弟の透から結婚式への招待状が届いた。離婚した母と父も来るという。薫は両親が離婚するきっかけとなった10才の出来事を思い出していた。それは、母が家を出た日、、「ごはんを作りに来ただけだから」と言って、ヨーコが家にやってきた。颯爽と自転車に乗り、自由奔放に振る舞うヨーコに、薫は惹かれていく。歯が溶けると言われたコーラを飲み、大好きな麦チョコを何袋も買い、夜、山口百恵の家を探しに歩く。帰りは夢に見たサイドカーーに乗った。ある日、やばい仕事に父がはまっているのを見たヨーコさんが、お金を工面して出過ぎたことをしたと父が腹を立て、「飯はもいい」と言ってしまう。ヨーコさんは家を飛び出すが、薫もいっしょに家を出る。二人の旅。浜辺でカメノテを捕り、民宿に泊まる。最後の思い出。家に帰ると母が戻ってきた。ヨーコさんは家を飛び出す。あれから20年。
あこがれだな
今の生活から抜け出したいというあこがれだと思う。表に出せない気持ちが、やってはいけないと思いこんでいたことが、実はやってみたくて、顔をもたげてきたのだ。自由に、自分を押さえることなく生きてみたい。それがあこがれ。当のの本人はつらいことがいっぱい。ただのいい加減な生き方だったのかもしれない。結局、どんな生き方にもいいところと悪いところがある。自分ができないことをやている人の生き方には魅力がある。自分を引っ張ってくれる人がいたら、きっと頼もしく思えるだろう。薫が大人になった今、ヨーコに出会ったら、違った見方をしていたかもしれない。サイドカーは、乗っているだけで、どこかに連れて行ってくれるから。自分が運転したいなんて思わない年齢だから、ただの憧れで、深い思い出になったのだろう。
月曜日なのに、映画を見に行く気力がなくなった。いい天気なのに外に出る気力もない。家にはいたくない。どうすればいいのだろうか。だれかサイドカーでやってきて、どこかに連れていってよ。
公式サイト「サイドカーに犬」