そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

ヒルズ・ハブ・アイズ

2008年10月11日 | ホラー

2006年 アメリカ 107分
■原題「THE HILLS HAVE EYES」
■2008.10.1 DVD
■監督 アレクサンドル・アジャ
■出演
   アーロン・スタンフォード(ダグ・ブコウスキー)
   キャスリーン・クインラン(エセル・カーター)
   ヴィネッサ・ショウ(リン・カーター・ブコウスキー)
   エミリー・デ・レイヴィン(ブレンダ・カーター)
   ダン・バード(ボビー・カーター)
   ロバート・ジョイ(リザード)
   テッド・レヴィン(“ビッグ・ボブ”・カーター)
   トム・バウアー(ガソリンスタンド従業員)
   ビリー・ドラゴ(パパ・ジュピター)
   デズモンド・アスキュー (ビッグ・ブライアン)

 《story》

かつて軍の核実験場があった広大な砂漠。その砂漠を横断する寂れた道を走る車はなかった。しかし、元刑事のボビーの提案で、キャンピングカーでこの砂漠を横断する家族があった。ほとんど車が来ない道沿いにさびれたガソリンスタンド。そこで給油したあと、怪しげな店員が近道を教えてくれた。その道を見つけ曲がったとき、仕掛けられた罠でタイヤがパンクし、岩に激突。車は動かなくなった。携帯電話の電波は届かない。ボブは、歩いてガソリンスタンドまで出かけた。姉の夫は、丘を越えてハイウエーまで行くことにした。そこで見たものはハイウエーではなく、車の残骸だった。キャンピングカーでは、何者かに姉と母親が殺され、赤ん坊が拉致された。残された兄妹は奇怪な人間たちから身を守るために知恵を絞り準備した。戻った夫は、赤ん坊を奪い返しに再び丘を越えた。そしてその先には、奇怪な人間が住む町があった。部屋のは人間の体の部分が血まみれで放置されていた。傍らのベッドに赤ん坊が・・・・。

 奇形児の画像が・・

奇形はモンスターとイコールか。そうではない。放射能でなくとも、病気で奇形の姿になってしまうこともある。事故でなることもある。放射能が奇形を作るという誤解もある。見ていて、疑問と怒りが湧いた。核実験や核兵器への非難はわかるが、放射能と奇形、そしてモンスターが結びつくことに疑問が残る。それに、ただのスプラッターだ。心の通い合いなどない。今頃のホラーってこんなのばかりなんだろうか。割引券があったので「2」も同時に借りた。モンスター化してしまった人達への憐憫の情が湧いてくる。決してそうなりたくてなったわけではないはず。子どものモンスターまでいた。ひっそりと隠れて生きている姿だけならよかったのに、多の人間襲ってその肉を食べるとなると、因果関係に疑問を持ってしまう。

パコと魔法の絵本

2008年10月11日 | ファンタジー/アドベンチャー

2008年 日本 105分
2008.9.27 TOHOシネマズ緑井
■監督 中島哲也
■出演
   役所広司(大貫=ガマ王子)
   アヤカ・ウィルソン(パコ)
   妻夫木聡(室町=ザリガニ魔人)
   土屋アンナ(タマ子=メダカちゃん)
   阿部サダヲ(堀米=ヤゴ)
   加瀬亮(浩一=アメンボ家来)
   小池栄子(雅美=沼エビの魔女)
   劇団ひとり(滝田=サカナ)
   山内圭哉(龍門寺=ミズスマシ君)
   國村隼(木之元=ガマ姫)
   上川隆也(浅野=タニシ)

 《story》

「子どもが大人に、読んであげたい物語」

あるところに病院があり、そこには変わった患者が入院していた。元名子役、消防車に轢かれた消防士、オカマ、銃で撃たれたヤクザなど、看護士さんも先生も変わっていた。特に会社を一代で築いた大貫は超わがまま。ある日、パコと言う少女が大貫の前に現れる。大貫は一緒に絵本を読もうとしていたパコを突き飛ばし、自分が落としたライターを持っていたことに腹を立て、パコのほほをぶってしまう。パコは交通事故の後遺症で、前の日のことをすべて忘れてしまうのだった。次の日の朝、枕元に置いてある絵本を自分の誕生日プレゼントだと思って、毎日読んでいたのだった。そのことを知った大貫は反省し、謝ろうとパコのほほに触ったところ、「昨日も触ったよね」とパコはその感触を覚えているのだった。大貫は、パコのために何かをしてあげたいと思い、重い病で死ぬ前に、パコの絵本をみんなで演じようと計画を立てるのだった。楽しい劇が終盤を迎え、余命を使い果たしたと思った大貫だったが・・・。

 はちゃめちゃだけど深い

「嫌われ松子の一生」で、この監督の作品はけっこうおもいろぞと思うようになった。「下妻」ではそうは思わなかった。「嫌われ」のおもしろい中の悲哀さにひかれた。きっとはちゃめちゃの中にある悲哀さだけに印象が深まるのかもしれない。わがままな大貫という人間が、人のために必死になるということ。人が何かをきっかけに変わるということ。人は、見かけだけでなく、さまざまな見えない背景を抱えていると言うこと。けっこう深味がある。あそこまではちゃめちゃにする必要があるのかどうかはわからない。しかしながら、徐々に引き込まれていくのは確かだ。相手が少女だからこそ、大貫は立ち止まることができた。自分の姿を自分で見つめ直すことができた。可憐な少女には大きな力がある。

心配性というのか、鬱というのか、気になって仕方ない日々。家を出る前に何度もガスの元栓を確かめるような感じだ。あらゆることが自信をもって迎えられない。実際にミスもあるから、余計に自分がやっていることに不安を感じる。これってやっぱり病気なのかな。心療内科にいくべきか。疲れとストレスだと片づけ、薬局で買った薬を飲み、ドリンクを飲み、石橋をたたいて渡るように一日を過ごす。そういう時期なのかな。そういう年齢なのかな。

 公式サイト「パコと魔法の絵本」