■1999年 アメリカ 94分
■原題「House on Haunted Hill」
■2007.7.15 wowow
■監督 ウィリアム・マローン
■出演
ジェフリー・ラッシュ(プライス)
ファムケ・ヤンセン(エブリン)
タイ・ディグス(エディ)
ピーター・ギャラガー(ブラックバーン)
クリス・カッタン(ワトソン)
アリ・ラーター(サラ)
ブリジット・ウィルソン=サンプラス(メリッサ)
《story》
「先に進むしかない恐怖」
「呪われた廃墟病棟。一晩生き残れたら1億円」
恐怖をいっぱい盛り込んだアトラクションを企画するプライスは、その道で大富豪となった。ある日、妻の誕生日の余興として、廃墟となった古びた屋敷を利用して、変わったイベントを用意した。招待されたものは5人だが、まったくプライスたちとの面識がなかった。この館は、かつて精神科医が患者を使った人体実験をしていたのだった。あるとき、患者たちの暴動が起き、医師や看護婦が殺され、館全体が火災にあった。プライスはそんな過去を利用して招待客や妻を驚かそうとしたのだが、プライス自身もわからない恐ろしいことが次々に起きていった。窓がすべて鉄板で覆われ、ドアが開かなくなり閉じこめられた。そして一人ずつ襲われていった。
何のたたりだ
「たたり」とは、恨みや憎しみ、呪いなど、そこに込められた悲惨な思いを、他の人間に向けたもの。では、誰の恨みなんだろう。殺された医師や看護婦たち? それとも人体実験で殺された患者たち? どっちなんだろう。両方だなんて変だよね。患者たちなんでしょう。集められた招待客が、医師や看護婦と関係があるらしいからね。それにしても、そんな屋敷がそのまま残されているなんてね。火災があった時点で、真相が明るみに出て、片づけられて当然。人体実験をした器具があるとか、標本が残されているとか、どうしてこんな崖っぷちに建っているのか、違和感がいっぱい。日本語の「たたり」とはかけ離れていた。
■2006年 アメリカ 98分
■原題「POSEIDON」
■2007.7.14 wowow
■監督 ウォルフガング・ペーターゼン
■出演
カート・ラッセル(ロバート・ラムジー-父、元市長)
ジョシュ・ルーカス(ディラン・ジョー)
ジャシンダ・バレット(マギー・ジェームズ)
リチャード・ドレイファス(リチャード・ネルソン-老人)
ジミー・ベネット(コナー・ジェームズ-少年)
エミー・ロッサム(ジェニファー・ラムジー-娘)
マイク・ヴォーゲル(クリスチャン)
ミア・マエストロ(エレナ)
アンドレ・ブラウアー(ブラッドフォード船長)
ケヴィン・ディロン(ラッキー・ラリー)
フレディ・ロドリゲス(マルコ・バレンティン)
ステイシー・ファーガソン(グロリア)
《story》
「全世界が突然ひっくり返ったら、あなたはどうしますか?」
北大西洋を航海中の豪華客船ポセイドン号は、今新年を迎えようとしていた。そのとき、突如現れた巨大波に襲われ、転覆してしまう。天井と床が逆さまになったまま、船内では生き残った人々が救助を待っていた。船長は、このままこのラウンジで救助を待とうと言う。しかし、ディランは上に行って脱出できるところを見つけようとした。娘を捜していた市長や、プロペラのところで抜け出せるのではと、同じ思いを持った物たちが行動を起こす。しかし、途中で待っていたのは火の海、充満する水の流れだった。脱出はできるのか。
葛藤がほしいと思ってしまうのだけど
リメイクは、どうしても以前の作品と比べてしまう。そこにない新しいことの発見があって、それが前作を越えていると感じること、またはまったく別の視点で良さを見いだすこと。それで合格。そういう意味ではリメイクというのは大きなハードルがあると思う。このポセイドンはどうだろう。リアリティで言えば前作を越えると思うけど、物足らない。前作の良さは人々の葛藤だった。生き延びるために行動することが大切であること。今考えられる限りの知恵を出し合い、努力すること。初めのスタート地点で、じっとしているか行動するかで、運命は分かれた。そこに葛藤があった。上に進む人々にも、どの道を行くかで怒ったり笑ったり泣いたり、それぞれの人生を語ったり、そんな人間の心模様があった。しかし、今回はない。ただ、スリルあるのみ。次から次に迫る障壁を乗り越えてひたすら脱出をめざす。人をけ落とした後悔がない。迷いがない。意見の食い違いがない。こんな状況で少年がいつのまにかあんなところに行くなんて。その経過がない。あまり人の心を感じないだけに、脱出したときの感動がない。
公式サイト「ポセイドン」