そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

男はつらいよ31 旅と女と寅次郎

2006年09月17日 | コメディ

1983年 日本 101分
■2006.9.17 BS2
■監督 山田洋次
■出演 渥美清(寅さん)  倍賞千恵子(さくら)  都はるみ(演歌歌手・京はるみ)  細川たかし(矢切の渡しの客)  藤岡琢也(芸能プロダクション社長) ベンガル(京はるみのマネ-ジャ-)

《story》
柴又に帰った寅さん。次の日が満男の運動会。博が仕事で行けなくなったので、自分が行くのだと大はしゃぎ。そのことを知った満男は泣き出してしまう。翌朝、寅さんは旅に出る。
新潟の港で、佐渡に戻る魚船にいっしょに乗った女性は、コンサートから逃げてきた京はるみだった。同じ宿に入り、いっしょに酒を飲み、観光するうち、はるみの失恋の心は晴れていった。はるみは、フェリー乗り場の近くの食堂で、マネージャーに見つかり、連れて行かれる。
ある日。はるみがとらやを訪ね、柴又は大騒ぎ。寅さんへのお礼と、復縁したことの報告だった。

◎次第にどっぷり恋をする寅さんの陰は薄くなっていった。悩んでいる人のサポートをするうち、恋に陥るかなどうかなというところで、その女性の悩みが解決する。悩んでいるときは同じ視線で語れるけど、幸せになったら、自分が惨めに見えてくる。本当はしっかり喜んであげなければいけないのにね。なんだか自分の年が惨めさを倍増させているような気がする。時代が変わっているのかな。現代に近づいているのかな。現代だったら、寅さんは生きていけないよ。さみしいけど。
寅さんの前だったら弱みを見せられる。悩みを打ち明けられる。その人のことを知れば知るほど、心は深み入っていくのにね。それでも、聞いてしまう。
柴又にいる寅さんと旅先の寅さんは全然ちがう。柴又にいる寅さんは、幼いガキ。周りの人に迷惑をかけるだけのやっかいもん。でも旅先では、頼りになる人生の相談者。お兄さんのような立場。自分を頼る人がいるということはうれしいもの。だから声をかけてしまうんだな。

50回目のファースト・キス

2006年09月17日 | ラブロマンス/青春


2004年 アメリカ 99分
■原題「50 First Dates」
■2006.9.17 wowow
■監督  ピーター・シーガル
■出演  アダム・サンドラー(ヘンリー・ロス)  ドリュー・バリモア(ルーシー・ホイットモア)  ロブ・シュナイダー(ウーラ)  ショーン・アスティン(ダグ・ホイットモア)  ダン・エイクロイド(Dr.キーツ)

《story》

「記憶をなくしてしまう自分に、絶対伝えたいこと」
「失恋より切ない。彼女が毎日味わう恋の始まり」


交通事故で頭を打ち、その日以後の出来事を記憶することができなくなったルーシー。彼女にとっては毎日があの事故を起こした朝、パパの誕生日。彼女はなじみのレストランに行き、朝食をとる。
ヘンリーは近くの水族館で働く研究員。偶然店に立ち寄り、ルーシーに会い、恋してしまう。彼女の病気を知ってからは、毎日朝彼女の気を惹くところから始める。そして、ルーシーにとっては、毎日が彼との初めての出会いであり、ファーストキスだった。自分の日記から、病気のことを知ったルーシーは、ヘンリーに別れを告げ、日記を燃やしてしまうのだが。彼女の頭の中にはいつの間にか・・・・。

◎ルーシー役のドリュー・バリモアはどこかで見たことがあるなと思っていたら、『E.T』に出ていた女の子だった。笑顔が魅力的だ。
最近、記憶をなくしてしまう映画が多い。記憶に関する映画が多い。記憶とはあいまいなものだ。自分の頭の中にあり、その記憶が真実かどうかあやうい。自分はそうだと思っていても、実は夢だったり、人から聞かされたものだったり、本で読んだものだったり。それでも、大事にしたい記憶がある。心をやさしく揺さぶる記憶がある。
この病気は自分ではどうしようもない。自分では理解できないのだから。でも、こうして周りの人たちが暖かく支えてくれたら少しでも幸せに生きることができる。10秒しか記憶がもたない人。「博士が愛した数式」のように80分しかもたない人。それでも支える人がいたら・・・
楽しみながらアイデアを出すヘンリーがすばらしいし、毎朝きちんと自分への出来事を受け止めることができるルーシーだからこそ、乗り越えていける。なんだかいつしかもっと奇跡が起きるような予感を持たせてくれる。

公式サイト「50回目のファースト・キス」