どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

見返り美猫(4)

2008-06-16 03:14:54 | 短編小説
 我慢できなくなって、ソファーから立ち上がった。この日二度目の切羽詰った感覚だった。  朝香満男は、そのまま歩き出そうとして不覚にもよろめいた。かなり足元が不確かになっていた。  慣れないカクテルを飲んだせいか、膝から下が麻痺したように力を失っていた。  ビールなら、どれだけ飲んでもこんなもどかしい状態になったことはない。テキーラに限らず、ジンやウオッカをベースにする酒も飲まされたから、いつの間に . . . 本文を読む
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