磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

ジャパンインパクト 伝統の技が未来を開く

2005年11月27日 | 読書日記など
『ジャパンインパクト 伝統の技が未来を開く』
  NHK「ジャパンインパクト」プロジェクト編/
    日本放送出版協会2003年



この本はNHKの番組からうまれた本です。
日本の伝統的な技が現代に生かされていること。
また、環境にいい働きをしているのが特筆されます。

漆というのは日本の独自のものです。
漆を最初に利用したのは、人間ではないようです。
ハチが巣をつくるのに利用しているのを、
古代人が発見して、鏃と木を接着するための
接着剤として使用していたらしいです。

漆の日というのもあるそうです。
以下は引用です。

「一九八五(昭和六○)年、日本漆工芸協会は毎年一一月一三日を「漆の日」とした。約一一○○年前、文徳天皇の第一皇子、惟喬(これたか)親王は、京都嵐山の法輪寺に参籠(さんろう)し、参籠(さんろう)し、漆芸の神とされる本尊の虚空菩薩から技術の伝授、教示を受けて「漆の製法」、「漆器の製造法」を完成し、日本国中に広められたとされている。塗りをする場合に使う継ぎ漆を「コクゾ」というが、これは虚空蔵から転化したものとされる。親王が参籠して迎えた満願の日が一一月一三日とされ、これを記念して漆産地では、この日、報恩講(漆祭り・火焚祭)を設けて供養するのが、慣わしとなっている。」

ドイツでは漆のなかに含まれている
酵素であるラッカーゼを利用して、
抗がん剤を国家プロジェクトとして開発しているそうです。

また、人工の漆ができていて、
かぶれないし、環境にもいいそうです。

和紙、砥石や磁器なども現代に生かされていることが、
この本を読むことによって理解できます。
また、環境問題の取り組みに対応できるものも
あるようです。

未来の快適な生活のヒントは、
伝統のなかにあるかもしれませんね。



もくじ[環境問題]


サビ太郎

2005年11月27日 | 短編など
サビ太郎

未来未来の話。
「ねえー、ねえー。
むかし話、ロボットさんお話してよ」
「ハイハイ」
むかし話ロボットが話し出す。

「昔、昔。アル所ニ、オ爺サン ト
オ婆サン ガ アリマシタ。
オ爺サン ハ 宇宙ステーション ニ 
オ婆サン ハ 古イ 工場ニ
見学 ニ 行キマシタ。

ソノ工場ハ オ爺サン ト 
オ婆サン ノ 物デシタ。
ソノ工場ハ 老朽化シテ 
壊サレテ 新シク 
建テ替エラレルコトニ 成リマシタ」

女の子はロボットの体にあ
るボタンを眺めていました。

「わかりづらいわねえ。
ナチュラル・モードに切り替えましょう」

「その工場にはお婆さんもお爺さんも、
たくさんの思い出がありました。
そして全てオートメーション化された
工場を歩いていると、
一台のロボットを発見しました。
そのロボットはかわいそうに、
サビだらけでした。
おばあさんはフォークリフトを運転して、
そのまま、そのロボットを
大邸宅につれて帰りました」

「ナチュラル・モードなら、まだましね」

「「宇宙ステーションから帰ったおじいさんは、こんな
ポンコツのロボットどうするんだよ」と話しました。
おばあさんは反対に「このロボットどうしましょうか?」
と、おじいさんにいいました。
昔は最新鋭で高価な代物だったのに、
今ではボロクズだよとお爺さんは笑いました」

「ボロクズね、あなたのこと?」

「お婆さんは考えて、昔話ロボットにしましょう。
サビがでるなんて、珍しいものねえ。
そして、僕がいるのです」

「現代のロボットはすべてマザーコンピュータに
つながっているんだけど、
あなただけは別ね。かわり者ね」

「変わり者が不幸とはかぎません。
昔話でも同じです」

大富豪の孫を誘拐して、大金を奪おうとしていた
悪人たちがいました。
コンピュータのことを熟知していました。
それで、大丈夫と思っていたのです。

古いタイプのロボットと話している少女をみて、
悪人たちは驚きました。

制御できているはずなのに、
自由にロボットは動いているのです。
それも骨董品のようなロボットです。

まあ、いいどうせ、たいしたことはない。
悪人たちは、女の子をつかまえようとしました。

でも、サビ太郎は怒りました。
そして、犯人たちを逮捕してしまいました。

めでたし、めでたし。




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もくじ[メルへん]


【本人評】これは高校生のときに書いたものですが、
ストーリーは変更しました。より単純にしました。
管理社会、管理されると個性がうまれず、楽しくありませんね。
同じような人間ばかりもつまりません。

でも、アラシなんてもんは個性ではありません。
犯罪などは個性とは呼びません。
悲しいことですね。
意見があったら、正々堂々と書きましょうね。(^^)




D070[ブルー・ルーム]

2005年11月27日 | 【小説】 レインボー...
VI.青の部屋(虹の世界)

D070[ブルー・ルーム]





 およそ四十五億年前に海が生まれた。
 生命を育み、地球の営みを支えてきた海。
 しかし海はまだ多くの謎に満ちている。

「うひゃー」
 ポコン! とカールはユリカのおなかの上に落ちた。

「ねぇー、起きて」
 カールはユリカに頼んだ。

「ううーん、眠いわ。もっと寝かせてよ」
 ユリカは深い深い海の底に沈んだように眠っていた。

 カールは、
「だめだよ。はやく地上に行こうよ。ママのところへもどらなくっちゃ」
 ユリカをせかした。

 ユリカは「ママ?」と、ねごとを言った。
それに、よだれまで、こぼしていた。

「わあ、きたない!」
 とカールはとびのいた。

 ユリカには、カールの声が、遠くできこえるさざ波のようだった。
 カールは困って、
「そう、ママだよー」
 やさしくささやいた。

 ユリカは、寝返りをうって、
「ママって、きらいよー」
 けだるそうに言った。

 カールは、
「ママはきっと、きみのことを心配しているよ」
 心やさしく説得した。

 でも、ユリカは「ママってきらいよー」と同じことを繰り返す。
 ユリカは眠いのに、何度も言われてイライライしてきた。

 カールはなだめるように、
「さっきは、大きらいだったのに。今度は大がなくなったの?」
 明るい口調で言った。

 ユリカは、眠くって、めんどうで、
「えぇ、さっき、見たママが本当のママか嘘のママなのか、わからないの」
 言葉をはっきり発していなかったが、確かにそういった。

「あれが、本当のママの姿だよ。目をはっきりさせてよー」
 カールまでイライラしてきた。

 カールが怒っているのがわかって、ユリカは、
「でも、眠いのよー」
 言いわけをした。

 カールは、そんなユリカに負けないように、
「起きてったら」
 耳もとで大きな声で怒鳴った。

 あまりしつこく、カールが言うので、ユリカは寝返りをうった。
 その時、ユリカの耳に、
 チャポン、チャポン! という心地よい水音が入って来た。

「あれ、なんの音、カール」
 ユリカは、みょうな音が気になって、目を半分開けて言った。

 カールは「さあー」と首をふった。

 ユリカとカールが話ていると、横を魚がヒラヒラと泳いで行った。
「いまの何?」

「魚だよ」
「やっぱり! 魚がどうしてこんなところを」

 ユリカはぼーと目を全部あけていた。
 カールは首をかしげて「さぁー」とあいまいな返事した。

 カールは首を上にしたり、下にしたり考えた。カールが大きく息をすうと、フワフワと浮きだした。



閑話休題

およそ四十五億年前に海が生まれた。

こういうことを知ることもまた面白いです。

司馬史観とは歴史のお勉強とちがって、

その時代の人たちが生き生きと描写され、

その時代の人たちの風俗や生活が、

ありありとわかるということだと、

僕は思っています。

ただテストのためだけに、

歴史的事実を覚えこまされるのではない、

楽しさがあります。

時代によって倫理観や価値観なども

変わっているのです。

坂本龍馬の倫理観や価値観はやはり、

素敵なものだろうと考えます。

大海原が大好きだった龍馬……。








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