大阪龍馬会

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特集陳列:行間ににじむ坂本龍馬の人間味 姉乙女やめいへの手紙を公開

2008-07-24 22:40:44 | 幕末ニュース
 ◇ロマンス/肉親愛/死への予感 愛刀「吉行」含め53点--京都国立博物館


 幕末の志士・坂本龍馬(1835~67)が、姉の乙女とめいの春猪(はるい)へあてた直筆の手紙が、23日始まった京都国立博物館(東山区)の特集陳列「坂本龍馬」で公開されている。乙女への手紙では婚約者ともいわれる千葉佐那子について「人にゆハれんぞよ」と秘密めいた書き出しで魅力を記し、春猪あてでは肉親への愛と死への予感をつづっている。いずれも専門書には紹介されているが、同館は「一般公開はほとんど初めて。龍馬の人間味があふれ出ている肉筆をぜひ見てほしい」としている。

 手紙はNPO法人北海道坂本龍馬記念館実行委員会の所蔵。

 乙女あてでは、龍馬が入門していた江戸・千葉定吉道場の娘、佐那子について「十四歳の時(北辰一刀流の免許)皆傳」と剣術の腕をほめ、「かほかたち平井より少しよし」と昔の“彼女”と比較。「心ばえ大丈夫ニて男子などをよばず」「ものかずいはず」と好みのタイプであることを記し、小説などで有名な佐那子とのロマンスがうかがえる内容。

 また、春猪あてでは「おまへハ(中略)をとこという男ハ皆にげだす」などと、猫可愛がりしていた春猪をからかう言葉を書き連ねた後で、長生きするよう願ったうえで「露の命ハはかられず」と自らの死を暗示するような文言も見える。

 同館の宮川禎一考古室長は「龍馬が佐那子のことを書いた唯一の文章。また春猪への手紙は、不可能とされた薩長同盟締結時(1866年1月)のストレスが、徹底的な春猪へのからかいと遺書めいた言葉ににじみ出ている。女性好きで、豪快なようでいて繊細な龍馬の実情がよく分かる」と話している。

 同陳列は他の龍馬の手紙や愛用の日本刀「吉行」も含め計53点。26日午前10時半から講座「坂本龍馬を知ろう」(小中生対象)、同日午後1時半から講座「『伏見鳥羽戦争図』をめぐって」がある。

 8月31日まで。一般500円、高大生250円、中学生以下無料。同館テレホンサービス(075・525・2473)

7月24日 毎日新聞