大阪龍馬会

1987年に創立して2017年は創立30周年。龍馬好きの集まった大阪龍馬会が龍馬会の活動をお知らせします。

龍馬の人生楽しく学習 霊山歴史館の木村課長ら検定クイズ本出版

2008-04-22 12:07:27 | 幕末ニュース
「幕末検定クイズ 龍馬編」を著した霊山歴史館の木村幸比古学芸課長(右)と木村武仁学芸員=京都市東山区
 「お龍(りょう)と霧島山に登った時、いたずらしたご神体は?」。楽しみながら坂本龍馬への理解を深めてもらおうと、京都市東山区の霊山歴史館の木村幸比古学芸課長と木村武仁学芸員が「幕末検定クイズ 龍馬編」(淡交社)を出版した。

 同館は昨年11月、龍馬に関する問題100問と解答用紙をセットにした「坂本龍馬検定」の販売を始めた。この検定が好評で、熱心なファンから「もう一歩踏み込んだレベルの問題を」「答えの解説がほしい」などの声が寄せられたため、内容を一新して出版した。

 今回も、龍馬の誕生から暗殺までを100問にまとめた。1ページに1問ずつ、「龍馬が剣術で最初にもらった目録は?」「龍馬と中岡慎太郎を襲った刺客が切る際に発した言葉は?」といった4択式の問題と詳しい解説を掲載した。

 ほかに、龍馬のユニークな考え方や人柄を紹介したコラムもある。

 46判変型で135ページ。1260円。京都や滋賀の主な書店に置いている。

 問い合わせは淡交社TEL075(432)5151。

京都新聞 4月19日

’08北陸アカデミー:幕末の役人の日記、ブログ仕立てで金沢を発信

2008-04-22 12:05:31 | 幕末ニュース
◇領域超え研究者集結--幕末の役人・梅田甚三久の日記、ブログに仕立てた「遍プロジェクト」
◇酒と朝風呂が大好き、はしご酒で午前様を後悔も…ユニークな内容で

 好きなものは酒に朝風呂。秋は卯辰山で茸(きのこ)狩り、大みそかは主計町のそば屋で無事を感謝する。夫ははしご酒の午前様を後悔気味なら、妻は姑(しゅうとめ)と喧嘩して家を飛び出した友人に「早まるな」といさめる……。

 金沢の浅野川沿いに住んだ一役人、梅田甚三久(1833-98)が幕末の1864(元治元)年~67(慶応3)年の間、身の回りを克明に記した「梅田日記」(梅田氏蔵、金沢大寄託)。

 当時の衣食住や年中行事、維新間近の世相を知る貴重な歴史資料だが、今に通じる庶民の人情模様に思わず笑ってしまう。

 このユニークな日記で金沢を発信できないか? 学問領域を超えて研究者たちが集まった。北陸先端科学技術大学院大の堀井洋・助教(情報システム学)を中心に、06年末に立ち上がった「遍(あまね)プロジェクト」だ。

 きっかけは夫婦の会話。堀井助教は医療情報ネットワークの開発などに携わってきた。「研究を地域振興に役立てたい」。06年暮れ、妻の美里さんに相談した。「梅田日記は?」。美里さんは金沢大で日本近世史を専攻する研究者。池田屋事件を記述する点など日記の高い史料価値は認識していた。歴史とIT。その接点に計画はスタートした。

 昨年9月、現代版日記であるブログに仕立てた「梅田日記ぶろぐ」(http://amane‐project.jp/から閲覧可能)をネット上に公開。口語訳、原文、原典写真を掲載している。口語訳は美里さんらが担当。表示技術などは画像診断などで堀井助教が培ったノウハウを活用した。例えば元治元年旧6月の文書画像の上にマウスを動かせば、池田屋事件の説明が示されるという具合だ。

 一方、梅田日記を地域ブランド化するアイデアも広がっている。昨年11月には日記の舞台の東山界隈を巡るツアーを開催。来月には日記に登場する酒肴を再現する集まりも計画する。このあたりの仕掛けは、金沢星稜大の沢田史子非常勤講師(観光情報学)の専門分野だ。「前田のお殿様だけでなく、庶民の金沢を伝えたい」と意気込む。ユニークな取り組みが評価され、今月、総務省の研究資金を新たに獲得した。

 「梅田日記ぶろぐ」へのアクセス数は1日1000件を超えることも。「何のために書いたという訳じゃない。だから面白い」と堀井美里さんは言う。当の梅田甚三久。草葉の陰から苦笑いしているだろうか。

毎日新聞 2008年4月18日 地方版