窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

・ウイルス サーベイランス・「原子力発電は安い」はもう一つの神話か。

2011-06-18 04:28:14 | Weblog
・インフルエンザ患者発生の状況です。

・感染状況の経緯と予報                    
 ・第36週(9月 6日~12日) ・2010年のインフルエンザ シーズンの開始    
        ・・・・・       
 ・第 4週( 1月24日~30日)・18の県が警報、29の県が注意報レベル到達。
                    ・全国平均がピークに到達。
        ・・・・・       
 ・第22週( 5月30日~ 5日)・全国平均が定点0.82人で流行終息。     
                     ・但し沖縄は注意報レベル継続。
 ・第23週( 6月 6日~12日)
 ・第24週( 6月13日~19日)       ・・・・今週・・・・       

 ・ウイルス サーベイランス状況
  ・占有率(3週移動平均)%
               18週   19週   20週  21週   22週  23週
   A(H1)pdm      2     1     0     0     0     0
   A(H3)         42    32    33    23    35    23
   B             56    67    67    77    65    77

 新型が0%で、A香港型は23%と減少、B型は77%と増加です。

 今シーズンの現状累積での占有率です。

   A(H1)pdm     53.5%  (減少)
   A(H3)         32.1%  (横ばい)
   B             14.4%  (増加)

 新型インフルエンザは占有率で3週連続の0%です、

 ・定点状況推移(人)
               17週   18週   19週  20週   21週  22週
  2011年定点データ  6.75  3.38  1.97  1.62  1.11  0.82

 ・定点確定値です。                  
                        定点あたり   定点合計    全国推計
 ・第 4週( 1月24日~30日)    31.88人   157381人    176万人
  (ピーク到達)
        ・・・・・       
 ・第20週( 5月16日~22日)     1.62人     7931人     7万人
 ・第21週( 5月23日~29日)     1.11人     5415人     5万人
 ・第22週( 5月30日~ 5日)     0.82人     4038人   (4.0万人)

 ・患者報告数の予報です。
  ・第23週( 6月 6日~12日)     0.61人     2929人    3.0万人

  ・18日                      0.06人               0.31万人
  ・19日                      0.06人               0.30万人
  ・第24週( 6月13日~19日)     0.48人     2345人    2.4万人

 ・本日終了時点での累積患者数(全国推計値) 1379.4万人   
  (今シーズンの合計です。)      

  内、新型インフルエンザの累積患者数      690.6万人

 ・累積患者数の予報。(2010年36週以降)
  ・第24週( 6月19日)               1380.1万人  

・予報精度経緯
                      予報      確定値     予報誤差
 ・第20週( 5月16日~22日)  1.22人    1.62人   -25.6%
 ・第21週( 5月23日~27日)  1.21人    1.11人    +8.4%
 ・第22週( 5月23日~27日)  0.75人    0.82人   ー10.5%

 今回の定点合計報告数は4038人で、当ブログ予報は3616人でした。

 今回予報誤差はー10.5%になり、予報誤差範囲内でした。

 ちなみに、09年の第34週から今までの平均予報誤差は±20.8%です。

・コメント

 感染力を持っている、いわゆる「ホット」な患者数は2.5万人程です。、

 新型インフルの2009年の流行からの累積患者数は2765.5万人で、
 これまでに100人に21.7人が感染したことになります。

 そのうち未成年者は1873万人で、100人に77.0人が感染したことになります。

 成人は891万人で、100人に8.6人が感染したことになります。

PS

・・福島原発事故関係情報・・

・・6月17日状況・・

浄化装置の本格稼働開始。

アメリカ装置の水漏れは作業ミスが原因。

人間のやることには100%完全とうことはありませんね、東電さん。

コメント

原子力推進が「国策」であるということの実態は、「原子力発電が安全でコストが
安い」という事を国民に教育することだったんですね。

安全という神話は福島の事故で壊れました。

もう一つの「コストが安い」神話もどうやら「神話」にすぎないようですね。


事実に基ずいた「国策」ならまだしも虚構の上の「国策」というのは
いただけませんねえ、自民党さん。

民主党さんにはしっかりとコスト計算、見直していただきたいものです。


自治体交付の各種補助費や交付金、電力会社からの寄付金も原発のコストです
よね、お忘れなく。

再処理の費用や最終処分場の費用、廃炉の費用もありますよ。


そういえば日本では電力供給事業というのはほとんど独占事業ですね。

それで、電力会社のやりたい放題、高い電気代を払わされているのが我々住民
という訳です。

あまり国民を愚弄してはいけません。

ちゃんと全てをテーブルの上に並べてから議論しましょうか。

・・放射線状況

・・・原発北西20km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)

15日PM8時40分・・・330μ・Sv/H(車外)   北西20Km地点
            ・・・300μ・Sv/H(車内)   

16日~23日の単純合計・・・(1549.8μ・Sv/H)     
24日~4月12日の単純合計・・・1296.6μ・Sv/H     
13日~ 15日の単純合計 ・・・(131.6μ・Sv/H)     
16日~5月2日の単純合計 ・・・726.2μ・Sv/H     
 3日~ 22日の単純合計 ・・・855.2μ・Sv/H     
23日~6月1日の単純合計 ・・・382.9μ・Sv/H     
 2日~ 11日の単純合計 ・・・398.0μ・Sv/H     

10日・・・40.2μ・Sv/H      11日・・・40.6μ・Sv/H
12日・・・41.8μ・Sv/H      13日・・・36.5μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

14日予測値・・41.6μ・Sv/H  実測35.0μ・Sv/H  予測誤差+18.9%
15日予測値・・36.3μ・Sv/H  実測41.0μ・Sv/H  予測誤差-11.5%
16日予測値・・34.8μ・Sv/H  実測38.5μ・Sv/H  予測誤差 -9.6%
17日予測値・・40.8μ・Sv/H
18日予測値・・38.3μ・Sv/H

 ・・・15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点     推定値・・・143121μ・Sv (143.1m・Sv)

到達実績
126m・Sv・・・5月31日(計画避難最終予定日)

到達予報
154m・Sv・・・6月30日
345m・Sv・・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
376m・Sv・・・来年3月11日(地震から1年後)


・・・原発北西30km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)
   以下、すべて北西30km超え地点

15日PM・・・(147μ・Sv/H)   

16日~4月 4日の単純合計・・・1414.5μ・Sv/H     
 5日~  24日の単純合計・・・503.7μ・Sv/H     
25日~5月14日の単純合計・・・404.0μ・Sv/H     
15日~  24日の単純合計・・・188.1μ・Sv/H     
25日~6月 3日の単純合計・・・181.5μ・Sv/H     

 4日・・・ 24.5μ・Sv/H       5日・・・23.5μ・Sv/H
 6日・・・ 23.4μ・Sv/H       7日・・・26.1μ・Sv/H
 8日・・・ 22.8μ・Sv/H       9日・・・18.8μ・Sv/H
10日・・・ 24.1μ・Sv/H      11日・・・23.2μ・Sv/H
12日・・・ 24.8μ・Sv/H      13日・・・23.5μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

14日予測値・・24.7μ・Sv/H  実測23.1μ・Sv/H  予測誤差 +6.9%
15日予測値・・23.4μ・Sv/H  実測25.0μ・Sv/H  予測誤差 -6.4%
16日予測値・・23.1μ・Sv/H  実測23.0μ・Sv/H  予測誤差 +0.4%
17日予測値・・25.0μ・Sv/H
18日予測値・・23.0μ・Sv/H

 ・・・15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点   最大推定値・・・74511μ・Sv (74.5m・Sv)

到達実績
65m・Sv・・・5月31日(計画避難最終予定日)

到達予報
80m・Sv・・・6月30日
180m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
208m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)


・・福島市の状況(原発から北西65km地点)

データは福島市役所の値と文科省データ、新聞データを使用。

15日・・・24μ・Sv/H  

16日~4月 5日の単純合計・・・127.25μ・Sv/H     
 6日~  25日の単純合計・・・39.14μ・Sv/H     
26日~5月14日の単純合計・・・32.6μ・Sv/H     
15日~  24日の単純合計・・・16.2μ・Sv/H     
25日~6月 3日の単純合計・・・16.0μ・Sv/H     

 4日・・・1.60μ・Sv/H       5日・・・1.60μ・Sv/H     
 6日・・・1.60μ・Sv/H       7日・・・1.60μ・Sv/H     
 8日・・・1.60μ・Sv/H       9日・・・1.60μ・Sv/H     
10日・・・1.60μ・Sv/H      11日・・・1.60μ・Sv/H     
12日・・・1.60μ・Sv/H      13日・・・1.60μ・Sv/H     

14日予測値・・1.59μ・Sv/H  実測1.60μ・Sv/H  予測誤差 ー0.6%
15日予測値・・1.59μ・Sv/H  実測1.60μ・Sv/H  予測誤差 ー0.6%
16日予測値・・1.59μ・Sv/H  実測1.60μ・Sv/H  予測誤差 ー0.6%
17日予測値・・1.59μ・Sv/H  
18日予測値・・1.59μ・Sv/H  

・・・15日17時からの推定積算放射線量

本日終了時点   積算最大推定値・・・6697μ・Sv (6.70m・Sv)

到達実績
6.0m・Sv・・・5月31日(計画避難最終日)

到達予報
7.0m・Sv・・・6月28日
16.0m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
25.0m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)

福島市を含めて、郡山、本宮、二本松、伊達など65km圏内は残念ですが場所に
よっては十分に安全とは言い切れずグレーゾーンの模様です。


福島市の公園の放射線強度、2.897μ・Sv/HでもTVでは「基準値以内」との
コメント。

どうやら使っている基準値は3.33μ・Sv/Hらしい。

3か月過ぎて2.9μ・Sv/Hもあったら爆発以降積算で年間20m・Sv超えてますよ、
市役所さん。
           (この件、詳細は6月12日の記事を参照願います。)


以上より一般人の年間許容量と現状をまとめます。

一般住民、原発の一般職員で1m・Sv(日本の法律での取り決め。)
原発作業員(女性、妊娠中)は年間で1m・Svが上限。

・・4月18日より福島入りの原安委の先生方の本日終了時被ばく量1.717m・Sv

自然界からの年間放射線量は世界平均で2.4m・Sv(日本平均は1.5m・Sv)

・・日本在住の米国民(80km避難)の被ばく量は本日終了時点で2.44m・Sv

原発作業員(女性)は3か月で5m・Svが上限。

・・福島市(北西65km)の本日終了時点での被ばく量は6.70m・Sv

アメリカ国民は10m・Sまで。
原子力安全委員会ルールでは10m・Sv~は屋内退避が必要。

ドイツの原発作業員は20m・Svまで。
放射線作業従事者(病院など)は20m・Sv
自衛隊員で20m・Sv
計画避難基準は建前上20m・Svに設定。(ICRP勧告を採用)
保安院と原安委の本音は「一般人でも48.5m・Svを我慢しろ」というもの。
           (この件、詳細は4月15日の記事を参照願います。)

消防署員は30m・Sv・・(今回ハイパー レスキュー隊員最大被ばく量27m・Sv)

原発作業員は通常は1年間の最大値が50m・Svまで。(日本、アメリカ)
原子力安全委員会ルールでは50m・Sv~は避難が必要。

・・本日終了時点での北西30km超え地点の被ばく量74.5m・Sv

TVにご出演の数名の先生方の意見では「100m・Svまでいいよ。」と。
           (この件、詳細は4月15日の記事を参照願います。)
100m・Sv・・・後日の健康被害の発生が心配される値でもあります。
       (がんによる死亡率が0.5%ほど増加するという情報あり。)

・・本日終了時点での北西20km超え地点の被ばく量143.1m・Sv

200m・Sv・・・数種のがんによる過剰死亡率の有意な上昇が認められる。
         (国連委員会UN94A406参照、放射線と健康・岩波新書より)

600m・Sv・・・数種のがんによる過剰死亡率が3%増加。
   ・・・どうやら200m・Sv増加するごとにがんによる死亡率は1%増加の模様。

コメント

地震発生以降の注目点の時系列まとめです。

3月
11日・・地震発生、原発トラブル発生

12日・・原発事故に発展・1号機爆発
   ・・・
14日・・3号機水素爆発

15日・・2号機水素爆発・4号機水素爆発、火災
   ・・・
19日・・保安院、「1m・Svは基準ではなく、努力目標」と発表
   ・・・
25日・・文科省、北西30km地点での1日の放射線量が年間許容基準値
     1.0m・Svを超えていると発表

26日・・ICRP(国際放射線防護委員会)が日本政府に勧告
    「一般人の年間許容量、1~20m・Svの間で妥当な数値に変更したら」と。
   ・・・
31日・・IAEA、日本政府に「飯館村は避難させたら。」の忠告
    ・・保安院さん、IAEAの忠告に「日本の一般人の許容量は50m・Svで、まだ
      避難までには余裕がある。」と、つい本音の反論。(詳細は31日ブログに)
4月
4日・・30km以遠の場所で屋内退避基準の10m・Svを超えている事が公表された
   ・・・
6日・・政府、年間許容量基準1.0m・Svの見直しと避難エリア見直しに着手
   ・・・
11日・・計画的避難区域(20m・Svを年間許容量とする)を発表
      斑目原安委員長、「20km超え地点ですでに34m・Svに到達」と発表。
   ・・・
19日・・校庭の放射線の上限3.8μ・Svに決定。屋外積算で年間33.3m・Sv
   ・・安全委員会係数を0.6に決定。家屋による放射線の減衰率は40%。
   ・・・
22日・・20km圏内は警戒区域指定により、封鎖開始。
   ・・計画的避難区域(20m・Svが年間許容量)を指定、1か月後までに避難。
   ・・計画避難、緊急時避難エリアの設定に伴い屋内退避エリアを解除。
   ・・・
29日・・内閣参与、子どもの年間許容量20m・Svに抗議して辞任。

   ・・・このあたりから「一般人の年間許容量は1m・Sv」と言う事が再認識。
5月
12日・・1号機、全燃料メルトダウンが発覚。
   ・・・
16日・・文科省、北西30km超え地点で20m・Sv、20km超え地点で50m・Svを
     3月11日から2ヶ月の累積ですでに超えている事を公表。
   ・・・
27日・・文科省、学校で浴びる年間放射線許容量を1m・Sv以下にする方針発表
     但し、校外で浴びる放射線量については知らんぷり
   ・・・
31日・・計画避難最終日。(対象者1万人中8千人が避難終了、2千人残。)

6月
16日・・アメリカ原子力規制委員会のヤツコさん、「80km避難は継続」と証言。

・・注意情報 ・・

窓際日記の最大推定と政府想定方法による本日終了時点で緊急避難、避難
及び計画避難、屋内退避の北西方向の対象範囲です。

但し政府の想定方法は安全委員会係数0.6が前提です。
    (安全委員会係数0.6については4月20日、21日記事を参照願います。)

                窓際日記推定   政府想定方式   政府発令指示
緊急避難(100m・Sv以上)・・27km以内   (・・・19Km以内)

 避難  (50m・Sv以上)・・・37Km以内   ・・・29Km以内   20km以内

計画避難(20m・Sv以上)・・・50km以内   ・・・43Km以内   45km以内    

屋内退避(10m・Sv以上)・・・60km以内   ・・・53Km以内   (30km以内)

法律遵守(1m・Sv以下) ・・・93km以遠   (・・・86Km以遠)(赤字は数値更新)

現時点での窓際計算では27km以内は緊急避難エリアに突入です。(レッドゾーン)

29km以内では政府想定方法ですでに避難限界に到達しているのがわかります。

年間で政府想定方法での20m・Svに放射線量を抑えるなら、43km以内の方は
即座に避難する必要がありそうです。


5月31日現在で、避難対象者1万人のうち8千人が避難終了。

いまだ避難していない人が2000人います。


窓際日記推定は原発爆発以後の終日屋外での積算放射線量になります。

政府の計算は平均値狙いで、窓際日記の計算は最大値を求めるようにしています。

窓際計算の心は「住民サイドに立った計算」ということですね。

以上、御参考にしていただければと思います。

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