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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

多摩川流域探訪レディースツアー index

2016-07-02 | 東京
[2016.3.5-6]


◆ 多摩川 1-(1) ←旅行記へ
 3月に多摩川流域を訪れる女性限定ツアーに参加しました。
 見慣れた多摩川のずっと上流から、カヌー大会を観戦。
 開会挨拶をした直後に選手になった青海市長も、スタートしていきました。
  ○ prologue ○ 立川スタート ○ 青梅市・釜の淵公園
  ○ 市長が選手? ○ 知人とばったり ○ カールさんと
  ○ 優勝予想 ○ カヌーに立つ人 ○ バスに元オリンピック選手
  ○ 羽村取水堰 ○ 玉川ブロスの像 ○ 福生市・多摩川堤防
  ○ 昭島市・くじら運動公園 ○ 地元B級グルメ ○ 燃えつきた選手
  ○ ゆるキャラほったらかし ○ 東京の市とカヌー ○ クジラゆかり



◆ 多摩川 1-(2)
 奥多摩にあるホテルをツアーで借り切っての宿泊。
 近くの渓谷散策は、なかなかのワイルドトレイル。
 おいしいイタリアンと温泉に、日頃の疲れがとけていきました。
  ○ はとのす荘 ○ 渓谷散策 ○ 巨岩の断崖
  ○ 見知らぬ多摩川 ○ 地名の由来 ○ 吊り橋ハンター
  ○ 夕食前の温泉 ○ 地場野菜イタリアン ○ 食後も温泉
  ○ のぼせて休憩 ○ お喋りして眠くなって



◆ 多摩川 2-(1)
 2日目は前日よりもいい天気に恵まれました。
 春が訪れた山あいには霞が立ち、鳥の鳴き声が聞こえます。
 お寺で語り部の昔話を聞き、のらぼうをもらいました。
  ○ 朝から快晴 ○ 雨女疑惑 ○ 朝の食事
  〇 反対方向に出発 ○ ターミナル・武蔵五日駅 ○ どこかで春が
  〇 語り部の里  〇 のらぼう菜 ○ あきるのマンホール



◆ 多摩川 2-(2)
 午後には豆腐懐石をいただき、歴史ある酒蔵の見学。
 川にはポカポカ日和に誘われた釣り人がたくさん。
 ダイナミックに多摩川沿いを移動した、満足度の高いツアーになりました。
  ○ 小澤酒造 ○ 豆腐湯葉懐石 ○ 吊り橋渡ろう 
  ○ 春の釣り人たち ○ 鐘が鳴ります寒山寺 ○ お嬢サマーランド 
  ○ ひこうき雲と太陽 ○ 大きな道の駅 ○ 八王子で解散 ○ epilogue




多摩川流域探訪レディースツアー 2-2

2016-07-02 | 東京
その1からの続きです。

○ 小澤酒造

JR五日市線の先にあるお寺で語り部の話を聞いた後は、再び青梅線沿いに移動しました。
次に向かったのは、「多摩川酒蔵街道」5蔵の一つ、澤乃井の酒蔵。
「澤乃井ってご存知でしょうか?」とバスガイドさんが話した時には「ああ、あれね」とピンときたつもりでしたが、私が連想したのは「沢の鶴」でした。
日本酒の名前って、けっこう似てるのが多いですよね。
しかもあれは、灘の蔵(神戸)のお酒で、東京のものではありません。ありゃ~。
ま、下戸なんてそんなレベルです。

蔵の名前は地名の沢井からとったとのこと。
敷地内には、訪問者が大勢いてとてもにぎやか。
沢井駅から5分という、アクセスの良さもあるのでしょう。
車で来た人も多そうですが、お酒の試飲ができないから、電車がいいですね。



広々とした敷地内には吊り橋まであります。
わあ、いい光景だわ。

○ 豆腐湯葉懐石



もうお昼の時間。まずは、敷地内にある豆腐懐石料理店、ままごと屋へ。
玄関には、お雛様が飾られていました。
ちょうど桃の節句。ホンワカします。



古めかしい日本家屋にあがります。
広いバルコニーにも出られる、見晴らしの良い2階の部屋を貸し切りで。
通された部屋には、貝合わせがありました。すてき~。



女性って、たいていみんな豆腐も湯葉も好きですよね。
そんなわけで、参加者の誰もがにこにこしながら席につきます。



利き酒セットを頼んでいる人もいました。
「起承転結」ですって。ストーリーがあるんですね。



出されたお冷やは、清酒を作る仕込水だそう。
豆腐と湯葉も、この水を使っているそうです。



では、懐石コースのご紹介。


紫蘇ジュース、グリーンピース豆腐 葱味噌のせ



豆腐にゅうめん



湯葉刺し



ままごと盛、雪花菜しゅうまい


「雪花菜」とはきれいな字ですが、これで「オカラ」と読むんだそうです!
は~、なんてロマンチックな字なんでしょうね。
ままごと盛には(うの花茶巾、白和え、畑のお肉、旬菜豆器、チキンロール、塩糀焼、はじかみ、揚げ大豆と湯葉、擬製豆腐)が入っていました。


巻湯葉含め煮



きびおこわ、味噌汁椀、香の物



豆乳苺プリン


ああ、見返すたびに、また食べたくなります。
一つ一つの料理がどれもおいしくて、うっとり。
ままごと屋というかわいらしい名前の雰囲気よりもずっと本格的な料理を楽しみました。

○ 酒造見学

食後、いよいよ酒造見学となります。
年配の杜氏と思われる人が案内してくれました。
蔵の入り口には、大きな杉玉が下がっています。
去年10月23日に、新酒第一号となる「新酒しぼりたて」ができてから吊るしたものだとのこと。
酒林(さかばやし)とも呼ばれるそうです。



酒樽。これを見るだけで、なんだかおめでたい気持ちになります。
「寿ぎ(ことほぎ)」なんて言葉が思い出されます。



酒蔵の入り口上部には神様が祀られ、立派なしめ縄がかかっていました。
つまりここから先は聖域。
「酒造りは神事である」という意識で、お酒を作っているそうです。



元禄15(1702)年の創業で、300年以上の歴史がある酒造。
酒蔵は3つあります。
巨大なお酒のタンクは時代を経て木からほうろう、ステンレスへと変わってきたのだそう。
8000リットルも入るそうです。一升瓶にすると4500本以上。
「一生のうちに飲むお酒の量は、このタンクでどのくらいなんだろう?」とつぶやきながら、じーっとタンクに目を注ぐ参加者。



古くからの伝統と最新技術を組み合わせてのお酒造りを紹介され、圧倒されて見学は終了。
酒蔵のすぐ隣には、藁ぶき屋根の古民家がありました。
社長ハウスかしら?辺りの光景にしっくりなじんでいました。



見学終了後は、敷地内でのフリータイム。
お土産売り場に試飲コーナーがあると聞いて、まっしぐらに向かう人が何人もいました。
好きな人は、見学後、すぐに飲みたくなりますよね~。わかります。



敷地内には、食事の時に出してもらった仕込み水がわき出ていました。
今なおこんこんとわき出ている湧水をいただきました。



水に恵まれた土地だからこそ、銘酒が作れるというわけですね。
ここのマークはサワガニ。やっぱり沢の鶴じゃない…(まだ気になってる)



○ 吊り橋渡ろう

日本酒好きにはたまらない場所ですが、風光明美な場所で、飲めなくても十分楽しめます。
モコちゃん、モモブタさん、ナニワさんと4人で澤乃井園を散策。
私のリクエストにより、吊り橋を渡ってみました。



うふうふ、きゃっきゃっ。
「楓橋」という名前。秋は紅葉がきれいなんでしょう。



○ 春の釣り人たち

流れているのは、もちろん多摩川。
いい天気だということもあり、上流側にも下流側にもおおぜいの太公望たちがいて、釣り糸を垂らしていました。
多摩川に糸を垂らしている人は、一日何人くらいいるんでしょうね。かなりの数に上りそう。



春の昼下がりは、のどかでいいですね。
この辺りでは、ヤマメやマスが釣れるようです。



○ 鐘が鳴ります寒山寺

橋の向こうには、断崖の上にお寺が見えました。
中腹には鐘楼があります。
寒山寺という名前。寒山寺といったら中国にありますね。
そちらと関係があるのかなと、由緒を調べてみました。

中国の寒山寺の僧侶に、日本での寒山寺の建立を託された日本の書家が、この地を選んだそうです。
当時の青梅鉄道の社長でもあった、澤乃井醸造の小澤当主の協力を得て、伽藍を建てたそう。
手広い実業家だったんですね。



モモブタさんは中国の寒山寺を訪れたことがあるそうです。
私は「蘇州夜曲」でしか知りません。



鐘は、戦時中にとかされてしまったものの、第三代当主が再建したとのこと。
鐘楼の格天井に見える美しい絵画は、川合玉門の門下生24名が復元したそうです。



ここの酒造の当主の協力によって、今でも存在し続ける寒山寺。
まさか日本にも寒山寺があるとは思いませんでした。
鐘楼の鐘を打つと、ゴオーンというおごそかな音が、川の上流や下流に響き渡りました。

ところで、この辺りは「鵜の瀬渓谷」というそうです。
鳩ノ巣とか鵜の瀬とか、鳥好きにはなかなか気になる地名が多いんですね。



先ほどの社長ハウス(?)には、もう一足早い春がやってきていました。

○ お嬢サマーランド

すっかり満足してバスに戻ります。
下戸の私でもいろいろと楽しめた場所でした。

帰途につく途中、車窓から観覧車が見えました。
「あれ、どこのだろう?」「緑の中に突然あるんだね」
それはサマーランドの観覧車でした。
夏になると毎年CMが流れますが、遠いので行ったことはありません。この辺りにあるんですね。



○ ひこうき雲と太陽

空を見ていたモコちゃんが、「あ、通る通る、ねえ見てみて」と言いました。
どうしたのかと思って見上げると、飛行機が太陽の下を通り、飛行機雲が太陽に真ん中から線を入れていくところでした。

「わあ、すごい、写真に撮ろう」とカメラを探りましたが、そうこうしているうちに「ああ、ずれていく~」とモコちゃん。
雲は流れて、撮影した時には少し位置がずれていました。
それでも、貴重なものを見れました。



○ 大きな道の駅

そろそろ旅も終盤。最後に道の駅八王子・滝山に着きました。
この辺りになると、ゴルフ場や大きなビルがたくさん立っていて、コンクリートが増えてきたなと思います。
いろいろなキャンパスが立ち並んでいました。
駐車場にいた金髪ヤンキーの兄ちゃんが、口を開けてバスを凝視しています。
はとバスがここに来るのが珍しいのでしょうか。それとも中にいるのが女性ばかりだからでしょうか。

大きな道の駅で、いろいろなものを売っていました。
(そういえば八王子の食のお土産ってなんだろう?)とふと思います。
バスガイドさんは「はちょーじ」というお菓子があると教えてくれましたが、知らない・・・。



奥のイートインの「ミルクアイスMO-MO」で、アイスクリームを食べました。
見るからにおいしそう。一番人気は白いカネコミルクだそうです。
モコちゃんは土日限定ショコラ、私はカネコミルクスペシャルソフト。



金子牧場のしぼりたてミルクなんだそうです。
クリーミーで濃厚でしたが、食べてすぐに外に出たら、風邪の冷たさにブルッと震えます。
かなり冷えました。

○ 八王子で解散

ほどなくして八王子駅に到着。
行きは立川駅集合でしたが、ツアーの終わりは八王子。
ここで解散しました。



参加者のみんなと別れの挨拶をして、駅への道をひとり歩いていたら、私の横を黄色いバスが通って行きました。
あ、私たちが乗っていた、はとバス2台だわ。
さようなら~。2日間、お世話になりました~。
みんなを降ろし、役目を終えて去って行く後姿を、見送りました。



ここから電車を乗り継いで、横浜へと戻りました。
最寄りの駅に着いた時に、雨が降っていました。
朝は快晴だったので、まさか降るなんて。天気がもってよかったわ~。
帰宅しても、まだおなかはいっぱいでした。

○ epilogue

のんびりした行程でゆっくりできたツアー。
ゆるいスケジュールだったおかげで、せわしなさを感じなかったし、リフレッシュできました。
これまで日帰りでしか行ったことがなかった奥多摩地区ですが、一泊すると時間的な余裕が生まれるので、ゆっくりしたい時にはいいなと思います。
箱根に行くような感覚でしょうか。

女性だけのツアーも、わきあいあいとして楽しかったです。
知っているようで知らなかった東京西部の市についても、少しずつ区別がついてきたみたい。
また訪れたいなあと思いました。

多摩川流域探訪レディースツアー 2-1

2016-06-30 | 東京
1日目からの続きです。

○ 朝から快晴

2日目の朝は、アラームで目覚めました。
まだまだ寝ていたい気分ですが、それでも起きて朝風呂に向かいます。
温泉につかったら、目がシャキーンと覚めました。
雨の天気予報でしたが、外はいい天気です。よかったわ~。

○ 雨女疑惑

実は先月、モコちゃんと別々に、金沢旅行をしていました。
滞在日が一日重なったものの、彼女は飛行機、私は新幹線だったので、会えずじまい。

モコちゃんに「ずっと天気だったのに、最後の日になって雨が降ってきたのよ。ちょうどリカさんが来たころだから、実は雨女なんじゃないの?」と疑われます。
「私も、金沢に着いたら雨だったよ。でも、雨女じゃないから」
身に覚えがないので否定しましたが、
「あれ、前の広島旅行の時も雨だったよね」と彼女。
その時には、広島出身の彼女にいろいろと情報をもらっていたので、大雨になった話もしていたのです。
「うっ、そうだった・・・」

「なんかさ、前の北海道旅行では、すさまじい吹雪になって交通機関がすべてストップして、帰れなくなりかけたことあったよね?」
モコちゃんの恐ろしい記憶力に脱帽です。
「その通りよ…」
「ほらー、やっぱり雨女で雪女じゃない」

前の夜にそう言われていたので、この日が雨だったら、間違いなく責められるところだったわ!
真夏の太陽の下で生まれたから、雨女のはずないんだけどな~。
まあでも、天気がいいのでこの話はおしまい。平和的解決できてよかったわ。

○ 朝の食事

朝食の時に、モモブタさんと一緒のテーブルになりました。
基本は洋食ですが、リクエストがあれば和食も出してくれます。



素材ひとつひとつにしっかりと味があります。
栄養がたっぷりありそうで、まさに朝の食事という感じ。



モモブタさんの相部屋の人は、大阪から参加したナニワさん。
「いらっしゃい~」「そんなに遠くから?」「今回の参加者の中で一番遠いんじゃない?」
びっくりして、口々にしゃべります。
「奥多摩の方って全然知らないから、いい機会かと思って」とナニワさん。
「それはこっちに住んでいても、同じよー」と私たち3人。

奥多摩をハイキングしたことはありますが、途中下車した記憶はありません。
だから地理もよくわかっていないのです。
東京の西の方は、意外と知らないものですね。



モモブタさんもナニワさんも、おいしいおいしいと言いながらパンをおかわりし、さらに和食のプレートも頼んでいました。
気持ちのいい食べっぷりを見ているだけで、元気が出てきます。
私たちは昨夜たくさん食べたので、特におなかは空いていませんが、それでもおいしくいただきました。

〇 反対方向に出発

9時半にホテルを出発。居心地のいい時間を過ごせた、また訪れたい場所だわ。
気がつくと、バスは目的地とは反対方向の、奥多摩の方へと向かっていました。
おや?なぜだろう?と思いながらもあまり気にせずにいたら、そのうちに奥多摩駅前を通りました。
バスは氷川キャンプ場の横を通りすぎます。
わあ、ここ、前に歩いたことがある道だわ。

この日最初の行先は、あきる野市にあるお寺。
あきる野ってこっちだったかな?と思いながらも、お喋りをしているとすぐに忘れてしまいます。
そうしたら、バスはふたたび、はとのす荘の前を通りました。
あれれ?どういうこと?
どうやら青梅街道が細すぎて、大型バスがUターンできなかったため、奥多摩まで大回りしたようです。
はからずも、奥多摩の方までドライブできました。
ああ、また奥多摩湖までハイキングしたいなー。

○ ターミナル・武蔵五日駅

うとうとしながらバスに揺られて行き、ふと目を開けると武蔵五日市駅の前でした。



ここまで来たことがないため、見るのも初めての駅です。
五日市線自体、乗ったことなさそう。
ここが終点駅で、ここから先にはもう電車はありません。
その分、辺りはすばらしい自然環境でした。

○ どこかで春が

のどかな里でバスは止まりました。
ずいぶん下を川が流れていますが、きれいな水面だとわかります。





素晴らしい見晴らし。
鳥のさえずり声が聞こえてきます。
ああ、落ち着くわー。



「この辺に実家があったらいいよね」と話し合います。
モコちゃんの実家は広島で遠すぎ、私の実家はうちの隣駅で近すぎ。
がんばれば日帰りできるくらいの距離っていいですね。



山あいの里に春がやってきたという感じで、いい雰囲気です。
それはまさに「どこかで春が」の歌詞の世界。

   どこかで春が 生まれてる
   どこかで水が 流れ出す

   どこかでひばりが 鳴いている
   どこかで芽の出る 音がする

   山の三月 東風吹いて
   どこかで春が 生まれてる



ここまで来ると、東京とは思えないほど豊かな自然がいっぱい。
すっかりリフレッシュできました。



〇 語り部の里

少し歩いて、龍珠院というお寺に向かいました。
鎌倉のお寺、建長寺の流れをくむところ。
離れた場所にもその流れを引くお寺があるんですねー。



ここの本堂で、地元の語り部による昔話を聞きます。
以前奥日光で、平家落人の里の語り部の昔話を聞いたことがあるモコちゃんと私。
「前の、ああいう感じなのかな?」
「この辺には、平家の落人はやってきてないんじゃない?」



女優さんのようにきれいな人が登場しました。語り部会の代表、平野啓子氏でした。
この人の雪女の話は、とても迫真に満ちていて、ぐいぐい引き込まれました。
シーンやセリフごとに、ライトの当たり方も変える、凝った演出。
今どきの語り部は、視覚的にもインパクト効果を考えたパフォーマンスをするんですね。



雪女は、日本の雪国のどこにでもいるのかと思っていましたが、この辺りの言い伝えなんだそうです。
冷たく美しい雪女の伝説には、幻想性があっていいですね。

一人の語り部だけかと思ったら、続けて7つも語りがありました。
ここ多摩地区では、語り会の保存に力を入れているそうです。
御岳のお狗様の話や井の頭公園の宇賀神の話などが披露されました。
伝承の物語っておもしろいですね。興味深く聴きました。

〇 のらぼう菜



語りを聴いて、本堂を出た後は、お寺の縁側で無人販売している野菜のところへ。
ずいきや切り干し大根などが並んでいます。
いもぼう(京料理)なら知っているけど、のらぼう?初めてみる野菜です。

じっと見ていたら、隣にいた参加者の一人が「うちの近くでも採れるから、よく食べるけど、おいしくてほうれんそうより好き」と言ったので、家で食べてみることにしました。
私が硬貨をチャリンと容器に入れる様子を、縁側から地元CATVのカメラがじーっと撮影していたので、のらぼうひとつもらうのに、やけに緊張しました。



のらぼう菜と、この地方の語り部話をまとめた冊子。
風土記のような語り伝えの物語って好きなので、あとでしっかり読もうっと。



近くには、古民家を改築したような、雰囲気のいい喫茶店がありました。
前に何かの撮影で使われたらしく、はとバスのバスガイドさんも、ここに来るたびに気になっているそうです。



「お焼き」ののれんがかかった山小屋。あそこで食べさせてくれるのかな。
リスやキツネが焼いていてくれそうなメルヘンっぽさがありました。



○ あきるのマンホール

マンホールタイム~。
あゆが一匹、清流の中で泳いでいる図です。
はー、動物のデザインってナチュラルでいいですねー。



あゆがたくさんいる絵もありました。
「メダカの学校」みたいですね。
あきるのは鮎が特産なんだなと、マンホールから知りました。



一応、レディース集団の一人なので(走り屋みたい)、みんなに「なに撮ってるの?」と引かれないよう、こっそりすばやく撮りましたよ。
女子高では目立たないようにしないとね!

再びバスに乗り、車道の横を流れる秋川渓谷を眺めながら、川に沿って移動していきました。

その2に続きます。

多摩川流域探訪レディースツアー 1-2

2016-06-30 | 東京
その1からの続きです。

○ はとのす荘

多摩川カヌー大会を観戦した後は、この日の宿へ。
今いるのは昭島市。朝立川を出発してから多摩川の上流の青梅に行き、そこから流れに沿って下ってきて、立川の隣の市まで戻ってきているので、もう一度上流へと向かいます。
福生、羽村、青梅と通り過ぎて、奥多摩へと向かいました。

「はとのす荘」という宿の名前を聞いて(鳩ノ巣・・・渓谷の断崖絶壁の中にあるのかな?)と思いました。
つまり、ウミツバメの巣を連想していました。
燕じゃなくて鳩じゃん!
さらに民宿を想像していたら、しっかりしたすてきなホテル。
鳩ノ巣というのは地名で、別に鳩の巣っぽい宿というわけではありませんでした。(どんな宿?)



さほど大きくはないホテルで、この日はぜいたくにも私たちツアーが貸切りとなっています。
部屋は広々としており、モダンでシックな色合いのインテリアがしっくりと落ち着きます。



部屋にはテーブルセットの置かれたバルコニーもついています。
そこからは鳩ノ巣渓谷がまっすぐ見下ろせました。吸い込まれそうな景色です。



○ 渓谷散策

部屋でお茶をわかして一息入れても、まだ4時ごろ。
夕食時間までフリータイムなので、外の散策に出てみることにします。
鳩ノ巣渓谷の上に立っている宿なので、ダイナミックな冒険が楽しめそう。

鳩ノ巣小橋を渡って向こう岸へ。わーい、吊り橋だ~。



橋のたもとには、こんなアラートが。
頃はまだ冬の寒さの中の3月初旬。
増水すると歩道が水没するって…ヒエッ。



橋の上から見た下流側の景色。渓谷のほとりに突き出た建物があります。
カフェでした。お茶をしながら眼下の絶景を楽しめそうです。



こちらは上流側の景色。気のせいか岩石率が高い気がします。
お仲間の参加者が岩の上にいるのがわかるでしょうか。ちらほら見えます。
普段なら(こんな場所に女性一人?)と心配するところですが、今回は(あ、参加者ね)と気になりません。



アップにしてみました。ここにもお仲間の姿が見えます。
水はとてもきれい。透明な多摩川の水がここにはあります。



○ 巨岩の断崖

ヒールつきの靴ではとても歩けない、巨岩だらけでごつごつの細道を進みます。
この辺りの多摩川は、本当にくねくねと蛇行しています。
私の知っている多摩川とは違うわ。



渓谷の向こう岸から見上げた、はとのす荘。私たちの部屋も見えます。
こんな石の上に立っているなんて、すごい。
よっぽどしっかりした岩盤なんですね。
ルパンの『奇巌城』みたいだなと思いました。



○ 見知らぬ多摩川

橋の上から見下ろした水辺まで降りてみました。
見知った多摩川とはあまりにも違う、ワイルドでダイナミックな景色。
自然の静けさと荒々しさをまのあたりにして、圧倒されます。



そこから吊り橋を見上げました。
橋の上には、また別のお仲間の姿が見えます。
一晩貸切りの女性だけのホテル。都心から来たばかりの参加者たち。
何か事件が起こりそうなシチュエーションですね!(起こりませんけどね!)



再び吊り橋を戻って、川ぞいを少し散策してみます。
長い階段の横に滝がありました。水が落ちる音しか聞こえない、静かで絵になる光景。



○ 地名の由来

水神社への道標を見つけて、岩山を登ってみました。
すると、一番上に小さな祠がありました。
この神社にかつて鳩が巣を作ったのが、鳩ノ巣という地名の由来となっているそうです。



祠のある大きな一枚岩の上からおそるおそる下を覗き込むと、またお仲間女子の姿が見えました。
一人で河原に座り込んで、川面を見つめて動きません。(下の黒い点)
「大丈夫かなあ?」「ひたってるんでしょう」
まあ、参加者に思いつめた風の人はいなかったしね。。。
そんな、乙女をおセンチにさせる、ムードたっぷりの場所です。



私たちはセンチメンタル・ジャーニーではなく、アドベンチャー路線でトレイル探索中。
「川口浩探検隊気分だね!」
わー、往年の探検家のことを、すっかり忘れていました。 

○ 吊り橋ハンター



吊り橋好きなので、遠くから見つけて、うねうねと細い道を上ったり下ったりしてなんとかたどりついた雲仙橋。
ギリギリの幅で車も通ります。
ここからの景色もまた絶景でした。



あれあれ、さらに白い吊り橋が見えますね。
手作りっぽさムンムンですごく気になったのですが、そこまで行くには相当降りて行かなくてはならず、さらにその分また上らなくてはなりません。
結構歩いて足もくたびれていたため、上から眺めるだけにしておきました。



駅がすぐそばにありましたが、全く駅前の賑わいはありません。
駅前にも、周辺一帯にも、コンビニどころかスーパーさえもありません。
昔ながらのよろずや個人商店が、菓子パンを売っているくらいでした。
わー、ここには昭和がまだ残ってるのね~。

駅のそばに、こんな崩れかけた吊り橋がありました!
わあ、このひなびた感が相当好み。(みんな、引かないで~)
でも劣化しすぎて、もはや通行不可になっているのが残念だわー。



○ 夕食前の温泉

そろそろ暗くなってきたので、ワイルドな自然散策に満足して宿へと戻ります。
温泉から上がったばかりの参加者たちと、一緒のエレベーターになりました。
みんな上気した顔で、手に缶ビールを持っています。両手に2本持ってる人も!
私たちが思わず「あっ、ビール」と言うと、その人たちは「えへへ、食事前にちょっと一杯♪」と舌を出していました。

ホテルにチェックインしてから夕食の時間までの3時間半ほど、フリータイムだったので、一眠りしたり、私たちのように散策をしたり、温泉に入ったり、みんなそれぞれに過ごしたのでしょう。
それにしても、食事前に待ちきれなくて飲みはじめるなんて、ツワモノだわ~。
よーし、私たちも温泉よー!

まだ夕食まで時間があったので、私たちも大浴場へと向かいました。
お湯はアルカリ性。美肌の湯と言われていますが、さらっとしています。
涼みながら2時間くらいゆっくりと入りました。

○ 地場野菜イタリアン

ほかほかになって、浴衣姿でレストランへ。
この宿では、数種類の中から好みの浴衣を選べるのも嬉しいところ。
なんとなく和食かしらと思っていたら、創作イタリアンのコースでした。


(アミューズ)
あべ鶏もも肉のローズマリーの香り、狩人風



(アンティパスト)
イタリア産生ハムとスモークチーズの取り合わせ
タコとウドの赤ワインマリネ、タイム風味
チキンロールスモーク、ふきのとうソース
サーモンと青菜のテリーヌ、牧野さん家の奥多摩ヤマメの燻製



(ズッパ)
アサリのトマト入りクリーミーなスープソース
黒トリュフとリコッタチーズのラビオリと共に
パン(カンパーニュ・玄米ファイン)焼き立てで温かくフワフワ



(セコンド・ピアット)
牛肉のオレガノ風味焼きフンギポルチーニソースに
春の温野菜、奥多摩産山葵オイルを添えて



(ドルチェ)
カスタードバニラケーキ、イチゴのパンナコッタ
林檎アイスをフルーツと共に


女性の心わしづかみという、見るからにきれいな料理がどんどん出てきました。
素材の味を生かした薄めの味で、どれも食べやすかったです。
特にズッパが絶品で、ため息が出るほどでした。

このCena(メニュー)を考案したのは、料理長のJ.koba。
名前が気に入って「J.kobaすごいね」と二人でほめそやしていたら、それが聞こえたのか、あるいは私たちが最後の客になったためか、帰る時に本人が厨房から出てきて、にこやかに挨拶してくれました。
物腰の優しげなお上品な雰囲気のナイスミドルでした。



○ 食後も温泉

とてもおいしい夕食を楽しめて、大満足~。
少し部屋で休んでから、また温泉へ向かいました。

夜の時間はたっぷりあります。
ここのところせわしない日常を送っていただけに、この何にもしない、自分を甘やかす時間をとてもありがたく感じます。
はー、心身の疲れが抜けていくわー。

露天風呂で一緒になった女性たちは、仲良しグループで誘い合って8名で参加したとのこと。
ダンスサークルつながりだそうで、たしかにシンクロナイズドスイミングの選手のようなシュッとしてスラッとした華やかな人たちばかりでした。

今回のツアー参加者は女性50人。みんなが一度に温泉に殺到しないよう、食事の時間をバスごとにずらし、さらに今回は男湯も開放してくれました。
旅行会社スタッフの男性数名は、部屋つき風呂を使ってもらうことに(すみません~)。
男湯も女湯も両方入れるということで、両方ののれんをくぐって、スリッパの数を数えて少ない方に入りました。

○ のぼせて休憩

ここでもまたしばらく長風呂をしたので、あがったあとでモコちゃんが「のぼせちゃった~」と、しばらくベッドに沈みこみました。
確かに入りすぎましたね。お風呂の中で話し込んじゃったし。
私もベッドにのびて休みます。



○ お喋りして眠くなって

モコちゃんがちょっと復活したので、起き上ってサングリアで乾杯しました。
長い夜を満喫しようと、お菓子やおつまみをいろいろ買い込んできましたが、イタリアンコースでおなかがいっぱいで、なにも食べられません。

二人でなおもいろいろとお喋りをしていましたが、そのうちに眠くなってきました。
おなかもいっぱいだし、温泉にも入ったし、そもそも土曜日の朝に早起きをして寝不足だし、もうあとは幸せな睡眠だけですよね~。
奥多摩の夜はとても静か。
私たちも、静かに眠りにつきました。

2日目に続きます。

多摩川流域探訪レディースツアー 1-1

2016-06-29 | 東京
○ prologue (3/5-6)

まだ風の冷たい3月、多摩川流域を訪れるツアーに、モコちゃんと参加しました。
多摩川駅伝カヌー大会の観戦がメインの、東京都主催のイベントです。
毎日渡っている多摩川。下流の辺りは知っていても、山に近い上流の方はよくわかりません。
以前、鶴見川の源流を訪ねて行ったことはありますが、多摩川はそこまで詳しくないので、これはいい機会。
知らない場所の多摩川に出かけましょう。

○ 立川スタート

ゆっくり寝ていたい土曜日ですが、早起きして出発します。
集合場所は立川駅。行くまでが時間がかかるのです~。
モコちゃんとも現地集合。お互いに眠い顔をしています。
2人とも、立川は知らない場所。
集合場所は駅から少し歩いたところで、地図を見ながら向かいますが、寝ぼけた頭ではよくわかりませんでした。
女性が集まっている黄色いはとバスを発見。これだわ。



今回は、女性のみのツアー。年の近い女性50人が集まって、はとバス2台に乗っていきます。
不思議な環境だわ~。女子高体験が一度もない私は、女だらけの世界に慣れていません。なんだかドキドキします。

JTBの添乗員さんやはとバスのバスガイドさんがいろいろと説明をしてくれますが、全体的にバスの中は静か。
女性だけなら、もっとワーキャー、ぺちゃくちゃ、騒がしいのかと思いましたが、そんなことはありません。
大人な方々が集まったのかも。というか、朝早いからみんなまだ半分寝ているんでしょう。
モコちゃんと私も半分うとうとしながら、バスに揺られていきます。

○ 青梅市・釜の淵公園

この日のイベントは、「多摩川カヌー駅伝大会」の観戦。
まず行ったのが、青梅の釜の淵公園。
かんぽの宿もあり、かなり奥地にまで来たような気になりましたが、地図で見ると青梅駅のすぐそば。



10時からの開会式に参列します。
そんなに参列者が多くないなあと思ったら、今回から始まる大会なんだそう。
始めが肝心。盛り上げていかなくちゃね!

○ 市長が選手?

まずは浜中青梅市長が開会のあいさつを行いました。
市長はなんと第1区のカヌー選手ということで、挨拶をしたら準備のためにさっと姿を消しました。
市長が選手?一人二役のような活躍ぶりですね。スーパーマンとかスパイダーマンとかバットマンみたい。ヒーローってみんな忙しいんだわ。


壇上から下りた青梅市長を見送る市長たち


続いて、並木羽村市長、加藤福生市長、澤井あきる野市長が挨拶に立ちます。
みんな多摩川流域つながりということで、結束が固いようです。



ぼーっとしていたら、ゆるキャラがぽくぽくと歩いてやってきました。
キャー、かわいい!続々に登場してきます。
全部で6体もいるので、一気にテンションが上がります。

○ 知人とばったり

スーツ姿の、いかにも偉いさん的な人たちが何人もいます。
その中に金髪の男性の姿が見えました。

「ダニエル・カールさんもいるのね」と、隣にいた人が話しかけてきました。
「ああ、あの人が」と言いながら隣の人を見て、おやと思った私。
「あの、前にお会いしませんでしたっけ?」
「あれ、どこで?」
このままだとあやしいナンパになってしまいます。勇気を出して、踏み込んでみました。

「モモブタさんじゃありませんか・・・?」
「やだー、どうして~?」
わ~、よかった、本人でした。
「リカです。前に日光でお会いした」
「あ、リカさんーー!すぐ気づかずにごめんね、この前札幌のブログ上げてたね」
なんと、参加者女性の中に、知り合いがいたのです。

彼女は、以前日光で雨宿りに入った茶店で相席になり、一緒にあんみつを食べた人でした。
ものの10分くらいしか喋らなかったし、大雨に降られてお互い服も髪もぬれねずみ状態だったため、すぐに気が付かないのも当然。
逆に自分がどうしてわかったのか、不思議ー。

○ カールさんと

開会式の後で、ダニエル・カールさんと一緒に写真を撮ってもらいました。



今回の企画担当の美しい多摩川フォーラムの副会長だそう。
山形にいる人だと思っていましたが、もっと活動範囲は広いようです。
「この前クラゲの水族館(加茂)に行きました」と話すと、「ああ、あそこのクラゲすごいよね」と返してもらいました。
やっぱり強い山形弁のイントネーションでした。

多摩川のクイズに答えると、大会用の瓦せんべいをもらえました。
瓦せんべい、おいしいですよね。



おせんべいにカラーの印刷がされているものを、初めて見ました。
モコちゃんは、前に仕事の取引先からもらったことあるそうです。
はやりなのかしら?

○ 優勝予想

全17キロの行程を1チーム4人でつなぐリレー。駅伝というのが珍しいです。
参加する17チームの優勝予想をすることになりました。
モコちゃんは「やっぱり有利だよね」と地元チームを選びましたが、私は横浜から参加したチーム、「ヨコハマボーイズ」にしました。
遠いところお疲れさま。ここまでやってくるハマの応援者はほとんどいなさそうなので、私が応援しましょう。

私たちは水際で応援しようと、河岸に出ました。
「わあ、水がきれい」と声が上がります。
この辺りの多摩川は、とても澄んでいて、魚も住みやすそう。
私の知っている(ガス橋あたりの)多摩川とは違います。



○ カヌーに立つ人

午前10時半にレース開始の号砲がし、カヌーにのった選手たちが上流からやってきました。
先ほどの青梅市長はどこにいるのかな?もうスーツじゃないので、わかりません。



あれれ?なんだか立っている人がいますよ。
落ちないの?初めて見たので、ビックリ。



スタンドアップパドルボーディング(SUP)というそうです。
チーム名にHALAUという言葉がついているのが、サップのチームだそう。
戦国BASARAの武田信玄を思い出しました。(二頭の馬の背に立って乗るキャラ)



吊り橋の上から応援している人もいました。
橋から観戦したモモブタさんは、遠くのスタート地点の様子が見えたとのこと。
カヌーに乗ってスタンバイして「よーい、ドン!」ではなかったそうです。
スタート時、選手は陸にいて、そこから水際にダッシュして、カヌーに乗り込んだそうです。

○ バスに元オリンピック選手

スタート地点で選手たちを見送った後、別の地点に先回りして応援するために、バスに戻ります。
新たに一人の女性が乗り込みました。
バルセロナとアトランタオリンピックに出場したカヌースラローム選手、小林弘子さん(現・笹本)。

「みなさん、どのチームに優勝予想を建てましたか?私は、1番の青梅レジェンドにしました」とのこと。
(青梅市長のチームだから、盛り上げてさしあげたのね)と思ったら、「違うんじゃない。プロの目で見て、ほかのチームの状態もわかってるんだよ」とモコちゃん。
どっちかしらー。

○ 羽村取水堰 



2番目の応援地点、羽村取水堰でバスを降り、選手たちを待ちかまえます。
この辺りは、川底が透けており、見るからに浅くて、カヌーが浮かびそうにありません。
モコちゃんとモモブタさんと「どうやるんだろうね」と怪しみます。

選手たちがやってきました。
見守っていると、よっこいせとカヌーをかついで陸に上がり、走り始めました。
ええ~、降りちゃうの?運んじゃうの? ほんとですか~?
目の前の光景に驚いて、目が点になりました。
でも、そうするしかない浅瀬ですからねー。



エッサ、ホイサ。
やはりここは乗れない場所。仲間が登場してカヌーを運ぶのを手伝うチームもありました。

深さのある場所まで歩いて移動し、そこから再びカヌーに乗ります。
「ヨコハマボーイズ」が来ないうちに時間となり、またバスに戻ります。

○ 玉川ブロスの像

玉川兄弟の像があったので「わー!」と近寄っていきました。
羽村って玉川上水の起点になるんですね。
もともと、羽村取水堰は、1654(承応3)年に玉川上水ができた時に設置された出発点。
前に、玉川上水に行きたいなと、玉川上水駅まで行ってみたことがありました。
太宰が入水したのは三鷹の辺りで、そこは散策済みでしたが、上水があるのはもっとずっと上流の方だと、その時に知りました。
つまりその時は収穫なしだったんですが、私が来たかったのは、ここだったんだわ~。

玉川ブラザーズ、後ろが兄で前が弟。
この人たちはたった8カ月で、43キロの水路を作り上げ、その後は多摩川の水を江戸に引き入れられることになったたんだそう。
すごいですねー。
私が知っているすごい水路造りの人は、このブラザーズと京都のインクライン、あとは御茶ノ水の伊達堀を作った政宗です。

でも、ほかの人たちはみんなスルーしていきます。
反応していたのは私くらい?
モコちゃんに撮ってもらって「撮る?」と聞いたら「いや、私はいいわ。知らない人たちだし」あ、そうですか・・・。



『逆転裁判』っぽいポーズになりました。。。

○ 福生市・多摩川堤防

第3区地点の福生にやってきました。どことなくアメリカンな店構えが続きます。
地図を見ると福生駅から歩いてこれる場所です。
全くわからなかったこのあたりの土地位置が、少しずつわかってきた感じ。
先ほどはずいぶん距離がありましたが、ここは水際で応援できたので、手を伸ばしたらタッチできるくらいすぐそばを、選手たちが漕いで行きました。



とつぜん私たちの背後から、「太郎、がんばれえぇ~!」の大声が響き渡ります。
振り向くと、それは笹村さんでした。
お友達なんですね。

それを聞いて、私たちもいっせいに「タローさーん!」「ファイトー!」と声援を送ります。
太郎さんは「はーい!」と元気よく返事をして、大きくオールをこいでいきました。



おお、接戦ですね。ピンとした空気が張り詰めています。
応援する側も力が入ります。
どっちもがんばれー!



あっという間に目の前を通り過ぎます。
後ろから見ると、臨場感がさらにたっぷり。
背中にも声援を送ります。



向こう岸には、私たちのキャーキャーという応援はどこ吹く風といった様子で、黒い兄弟犬たちのリードを解いてのんびり遊ばせている人がいました。

○ 昭島市・くじら運動公園

カヌー大会のゴールはクジラ運動公園。
え、川じゃなくて運動場?
どうやってカヌーで陸にゴールするの?



疑問でモヤモヤしながらゴール地点に向かうと、ちょうど一目散に人が走ってきました。
カヌー選手でした。最後にはカヌーから下りて、バトン代わりのオール片手に土手を駆け上がり、走ってゴールするそう。
カヌーは上半身の筋力で決まると思っていましたが、最後の最後には脚力も使うんですね。
もはやトライアスロン状態。全身運動なんですねー。



ゴォール!おめでとーう!
ゴールの横にはゆるきゃらもそろってお祝いしてくれます。
みんなもスタート地点から先回りして、ここまでやってきたのね。



もつれこむようにゴールし、待ち構えていた監督に肩をかかえられ、健闘を祝われる選手。
いい光景ですね。



(ちょうどいいタイミングだったわ!)と思いましたが、彼女チームが優勝ではありませんでした。
私たちが着くよりも早く、すでに1位はゴールした後だったんです。
バスより速かったのね~。
一位のチームは、なんと青梅市長、浜中啓一さんのいる「青梅レジェンド」!
市長はゴールのそばにいて、ニコニコしていました。

○ 燃えつきた選手

ふと、屋台の奥に目をやると、そこにはゴールしたての選手が一人うずくまっていました。
落ち込んでるの?悲しんでるの?感動してるの?
四つん這いになって、ひそかに呼吸を整えていました。
わざわざ人ごみから離れた場所にいるので、一人の時間が欲しいのだろうと、私たちも声をかけずに遠くからそっと見守ります。



あっ、立ちあがった。復活したようです。
呼吸が戻ったようで、普通に歩いて人々の方へと戻っていきました。
ヒーローは、弱音を吐かないものですね。



○ 地元B級グルメ



表彰式を待つ間、特設屋台の地元のB級グルメをいただきました。
私たちが選んだのは、モツ丼。
(モツって固くて、なかなか飲みこめなさそう)と思っていましたが、とってもソフトで固さを感じずに、おいしく食べられました。



13時半。まだゴールしていないチームもありますが、表彰式が始まりました。
そして上位3位の表彰式。
優勝した「青梅レジェンド」。市長は満面の笑みで金メダルを受けます。おめでとう!

さっきみんなでエールを送った太郎さんも、このチームのメンバーで、安藤太郎さんという、やはりオリンピックに出たすごい人でした。
それにカヌー協会の藤野強さん、そして北京オリンピックで第4位だった竹下百合子さん。
皆さん、国の代表レベルのプロ集団だったんじゃないですか!


2位は「Team POSI」。三島三兄弟という、カヌー業界では名の知られたジュニア代表3人がいるそうですが、その2人がいたとのこと。 
3位は「Team OME Jr」。

十代の参加者もいますが「東京オールディーズ」のメンバーは60ー70代。
年齢関係なく楽しめるのがカヌーの魅力だそうです。

表彰式の真っ最中に、ようやくゴールした選手が。
なんと、私が推していた「ヨコハマボーイズ」じゃないですか。
まあ、間の悪いときに。
横浜出身者は私のほかにいないかもしれないので、同郷のよしみとしてゴールに駆け寄ってねぎらおうと思っていましたが、式の最中だったのでできませんでした。



成績は、参加17チームのうち、後ろから3位くらい。
土地勘がない場所で早朝にコンディションを合わせなくてはならない不利な状況の中、途中棄権せずに最後まで戦ったのがすばらしい!
お疲れ様でした。またがんばりましょう!



さっきは名前がわからなかったゆるキャラも、わかってきました。
茶色い2匹は、あきる野市のキャラクターの兄弟キャラ「森っこサンちゃん」だそうです。
モデルはなんだろうと思ったら、秋川渓谷のトウキョウサンショウウオがモチーフなんだとか。
思いつかなかったー!
正直、サンショウウオとシーラカンスの区別があんまりついていない私。

「昭島の水はおいしいですよ」といただきました。
地下水なのだそう。都内で地下水が飲めるなんていいですね。
ゆるキャラはカッパの「ちかっぱ」。
「ち、ってなんだろう?カッパのチカちゃん?」と言ったら「地下水じゃない?」とモコちゃん。
そうだね!冴えてるゥ~。ていうより私の頭、まだ寝てるゥ~。

○ ゆるキャラほったらかし 

スタート地点で会った時には、私たちみんなでキャーキャー彼らを取り囲んでいましたが、もはや見慣れてしまったため、ここでは割と放置されています。
マスコミも、表彰式の方ばかり注目して、全くカメラは向けられていません。
それでもちゃんとおとなしくしている、空気を読めるゆるキャラたちでした。



そんな彼らに興味津々なのが、犬と子ども。
これはこれで、いい絵でした。



○ 東京の市とカヌー

開会式にも閉会式にも、多摩川流域の市長たちが勢ぞろい。
北川昭島市長の閉会挨拶で幕を閉じました。

実は23区外の東京の市って、よくわかっていない私。
正直、23区だって全部そらで言えるか自信がありませんもの。
市は全部でいくつあるのかさえわかっていないし、地理もさっぱり。

そこで、地図でこの日観戦した場所をチェックしてみました。
開会式地点の青梅が一番都心から離れていて、そこから、羽村、福生、昭島と、少しずつ朝の集合場所の立川に戻ってきたんですね。

地図だけ見ると「あれれ?」ですが、カヌーは多摩川の流れに乗っていくスポーツ。
まずは遠い上流へ行き、それから少しずつ下流へと戻っていったというわけです。

カヌーには乗ったことがないし、正直(おもしろいのかな)と不安でしたが、すごく楽しかったです。
見ているだけでもワクワクしました。
自分も今度やってみたいわ~。
モコちゃんは、シーカヤック体験をしたことがあるそう。
カヌーとカヤックの違いって何かしら?大きさかな?

○ クジラゆかり

クジラ運動公園ではマンホールもクジラでした。その写真を見た友人が「何故クジラ?」と疑問に思って、調べてくれました。
昭和36年に、クジラの化石がこの辺りの多摩川から発見されたため、クジラが市のシンボルになっているんだそう。
今では海から遠く離れている場所なのに、大昔には、この辺りにクジラがいたなんて、ロマンですね。



ゴーッというごう音と主に、ものすごく近くを飛行機が通っていきました。
福生飛行場に降りるのでしょうか。
あまりに接近していたので、驚いて見上げていたら、写真に撮り損ねました。

その2に続きます。