ringoのつぶやき

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日銀国債買いオペ、年80兆円購入で14円の円安効果=渡辺東大教授

2015年02月18日 18時31分22秒 | 為替

[東京 18日 ロイター] - 日銀が実施している国債の買いオペが、国債価格と為替レートに対し、為替介入に匹敵する相場インパクトを発揮しているとの検証データを東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の渡辺努氏が明らかにした。国債買いオペが直接、外為市場に影響を与えているとの結論は、内外で大きな影響を与えそうだ。

渡辺教授は、 ロイターが17日に開催したパネルディスカッション「2015年世界経済と為替相場」に参加し、そこで同教授と有志グループが行った検証について説明した。

それによると、日銀による買いオペ前後の国債価格と為替レートの動きを追跡した結果、オファーのあった日の翌日に国債価格とドル/円レートが上昇しており、上昇幅は約6─7銭だった。オファーのない日の変動幅を統計的に有意に上回っている。

応札額がオファーの額を大きく上回っている事例と、そうでない事例で分けると、強い応札姿勢が見られたイベントでは国債価格が大きく動いており、「市場の状況がどうなっているかによって、国債オペによる国債価格への影響が異なっている」という。

一方、為替への影響も同様で、オファーのあった前後に約7銭の影響が及んでいるとの結果が出た。

国債買オペ1回当たりの平均額は4000億円であり、1兆円規模に引き直せば、約2.5倍の17銭の効果とみている。

一方、為替介入は1兆円で0.6─1.8%の効果があるとされることから、「国債買いオペは為替介入の5分の1程度の効果を持っている」と渡辺教授は指摘した。

渡辺教授のグループは、こうした影響が金利変化を経由しているのか、直接的なものかについても検証しているが、現時点では結論に至っていないという。

ただ、最近では、オファー日に金利を経由せず為替が円安方向に動く傾向が見られることから、国債価格を経由せずに直接為替に影響が出ている可能性があると読んでおり、「アルゴリズム取引でオファー日に円を売るような仕組みがあれば、こういう動きになってもおかしくない」と指摘している。

いったん影響が出た後は、為替はその水準を維持しやすく、1回ごとの買いオペ効果が累積していく可能性があり、「買いオペが継続される限り、名目為替レートの円安化が見込まれる」(渡辺教授)という。「日銀の国債買いオペ額を年間80兆円とすれば、年間累積で14円の円安を生んでいる計算になる」と指摘した。

もっとも、渡辺教授は「最近の応札は低調なようだから、国債価格への影響も小さめになりつつあるかもしれない」とも指摘した。

(平田紀之)



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